その昔、私がメルカリにどっぷり浸かっていたときのことです。
プライベートでDVD-Rが大量に必要となり、できるだけ安く手に入れるために、メルカリで中古品を探すことにしました。
中古品と言っても、一度使ったDVD-Rを買うという意味ではありません。
50枚パックの内3枚ほど使ってあとの47枚は放置していたというような、開封済みDVD-Rがメルカリでは沢山出品されているのです。
私が狙うのはそういうバラのDVD-Rでした。
50枚のケースごと発送すると嵩がありますが、それをケースから外し、10枚ずつくらいに並べて平らにして発送すれば送料も安く済みます。
そんな中、私はメルカリで格安のDVD-Rを見つけました。バラして安いのではない、新品未開封状態にも関わらず圧倒的に安いのです。
どう考えても送料だけで1000円はかかると思われる新品のDVD-R100枚が、たったの500円で売られている、そんなイメージです。
私はそれに飛びつき、即購入ボタンを押しました。
十中八九、価格の入力ミスか、着払いとの設定間違いだろうと思っていたので、「もし出品間違いでしたらどうぞ仰ってください」と購入後にこちらから一言メッセージを送っておきました。
そうしたら出品者はこう言うのです。
「間違ってないので、このままで大丈夫です。」
いやいやいや、このまま取引進めたら絶対あなた赤字ですって…！
即購入したのはこちらのくせに私は尚も食い下がりました。
「予算的にはこちらもまだ大丈夫なので、追加必要ならお支払いできますよ^^」
そうしたら、怒られちゃいました。
「別に、儲けるためにメルカリしてるわけじゃないんで」
イラっとした先方のお顔が見えてくるような一言が返ってきて、そこでようやく私は気が付いたわけです。
価値観は人それぞれだということに…！
余計なメッセージを送ったことを私は謝罪したのですが、その後送られてきたDVD-Rは100枚ではなく、なんと130枚でした。
オマケで30枚を追加してくれたのです。
その追加分のせいで、私の予想していたよりもゆうパックのサイズは一回りアップし、恐らくかなりの金額になっていたことでしょう。
出品価格は500円ポッキリですから、差額は勿論、出品者の自腹。私なら絶対あり得ない取引内容で本当に驚きました。
捨てる方が遙かに安く済むのに、たとえお金を払ってでもそれを人に譲ろうとする、そんな奇特な出品者に当たったのは後にも先にもこの時だけです。
彼女はきっと、100円200円のことでいちいちメッセージをしてくる私が鬱陶しく感じたことでしょう。
それでも評価は「良い」で終わらせてくれた、どこのどなたかは忘れましたがその節は本当にありがとうございました。
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