キャバクラ嬢という人間商品になって
初めてお客さんの前に座ったあの日
あたしは夜の世界の厳しい洗礼を受けた
生きてるってなんだろう
ヽ*><*ノ
約束した夜の7時15分
お店の入り口にあるスタイリッシュなバーの壁には
今日も小柳ゆきとボーイさん達の写真が飾られている
Hyde常務(←違う)にその事を尋ねると
あの写真はお店のオープンパーティの時のもので
ほんとは平井賢が来るはずだったのに小柳ゆきになったから
キャストの子達はぶーぶー言ったとかなんとか
すごい世界w
「はい、ロッカーの鍵」
あたしの担当になるらしいHyde常務(←何度も言うけど、違う)が
"とりあえず今日はこれ着とけ"と言って
貸しドレスと一緒にロッカーの鍵を手渡してくれる
Hyde常務(←もうこれで行こう)は今日もどうしたらそうなるのっ!!
てくらい綺麗な顔立ちで
今思い返すと絶対色管理してるって雰囲気に満ち満ちてたw
着替え終わったあとHyde常務から接客マナーを教わる
お酒の造り方、乾杯のやり方、サインの出し方、セットの位置、
触られそうになった時の対処方法
その他もろもろなんかいっぱい
おぼえられるか!+。・▽・;;
後このお店には専属の美容師さんまでいて
へアメもしてもらった
その途中に何人か女の子が出勤して来る
生キャバ嬢☆
「今日から?」
「あ、はい、雪菜です。よろしくお願いします」
「そっか。私はサヤ。なんか困ったことあったら言ってね」
「ありがとうございます心強いです、ほんとに緊張してて」
「大丈夫。はじめはみんなそうだから。力抜いていこ?」
腰のあたりまで金髪の髪の毛をスラッと伸ばして
細くて長い腕をノースリーブの洋服で強調させてたサヤさんは
片手でつかめそうなくらい小顔で長身
彼女が話しかけてくれてどれだけ救われたか
お姉さんなら分かってくれるよね☆ ̄(>_<;ノ
そうこうしてるとへアメも終了
もうプロのお仕事に脱帽
鏡に写るあたしは別人
「雪菜さん、お願いしまーす!」
その瞬間、呼ばれた+。・▽・;;
いつの間にお客さんはいったの??
「雪菜ちゃん!リラックスね!」
「は・・・はいっ」
指名係の菊池さんに案内された席では
50歳くらいの割りに小奇麗にしてるおじ様と若い男の人
そして赤いドレスを纏ったこの店のナンバー3明美さんが待っていた
「あ、あの、失礼します、雪菜です」
おどおどするあたし
菊池さん苦笑
明美さんは微笑
おじ様と若い男の人は無表情
「雪菜ちゃんは今日が初仕事なの!初々しくっていいでしょ?」
明美さんが上手に紹介してくれたのに
男性恐怖症のあたしの心臓はバクバクしてて頭の中も真っ白
ここはどこ?きみはだれ?
「こうして次々入ってくる若い子に明美も追い抜かれて行くのかな」
「ちょっと中野さん!私だってまだまだ若いのに酷いわ!それとも心変わり?」
「おいおい俺には明美だけに決まってるだろ?そんなの当たり前じゃないか」
初めてその目に生で映した夜の世界最前線
いい年したおっちゃんがデレデレとしてる姿はいやらしいのに
核心部分をサラリと丸め込みながら会話を繋げるナンバー3の明美さん
でも感心してる場合じゃない
あたしも既に時給が発生してるプロのキャバ嬢
頭の中は真っ白なのに!
「雪菜ちゃん?だっけ。緊張してるでしょ?」
あたしの担当する若い男の人が喋りかけてきた
どどどどどうしよう
「あ、は、はい!ごめんなさい初めてで!」
「あはは、可愛いね」
「・・・・・・・・!」
やだ!どうしよう!
既にきもいし怖い!
かえりたい+。・▽・;
って言うか
なに喋ったらいいか分かんない!!
・・・
・・・
・・・
ヽ(。・∀・*)ノ
ここでブログの本題
ホステス雪菜の接客宣言
パンパカパー♪(バフバフ♪)
☆会話に詰んだらマジカルバナナ☆
今のあたしが同じケースに遭遇したら
適当にマジカルバナナして「リラックマ?」とかなんとか言うはず
「あはは、可愛いね」の「可愛い」を取り出して
可愛いといえばリラックマ → リラックマ → 「リラックマ?」
脳内変換*≧▽≦*b
とりあえずなんでもいいからそうやって喋って会話つなげてたら
そのお客さんの興味とか趣向とか分かって来るから
そうやって見つけ出したピンポイントを紡いでテンションあげてく!
この技術にどれだけ助けられたか+。・▽・。+
ただ、このマジカルバナナ戦法を教えてくれた
大先輩なお姉さんに出会うのはまだちょっと先の話
新人キャバ嬢あたしの苦戦は
まだまだ暫く続くのでしたヽ*><*ノ
ps.
昨日はコメントいっぱいありがとう♪♪
嬉しくって1人であげあげ!ラブジョイ!でした☆
今でも踊られてるのかなー?