七夕の季節が終わり、日本各地では梅雨が明けて暑い夏がやってきています。

七夕と言えばこと座のベガわし座のアルタイル、そして二つの星を分けている天の川が思いつくことと思います(七夕伝説はこちら 参照)。


ところで天の川と言うのはどういうものかご存知でしょうか?
天の川は私たちが住んでいる太陽系がある銀河です。
そして結構誤解されやすいのですが、天の川は一年中見る事が出来ると言う事を御存知でしょうか?
七夕伝説で天の川にカササギが飛んできて橋をかけ、織姫と牽牛の二人を会わせるという話が有名ですので、どうしても天の川は夏にしか見えない印象を受ける事でしょう。
では、なぜ天の川と言えば夏というイメージを受けるのでしょうか?
もちろん七夕伝説もその一つかもしれませんが、地球上から星を見る際の見え方も大きく関係しています。


天の川は銀河系という種類に分類され、この銀河系は多くの星が所狭しと散りばめられています。
当然太陽もその一つに該当します。


過去の記憶を聞いてみよう
Web連載まんが「ガリレオくんと仲間たち」から拝借してきました。


そして、夏は天の川の中心を向いているため、夏の天の川は厚い見え方になります。
そして、冬の天の川は中心とは逆の方向を見る事になるため、天の川を見る事が出来ますが、夏ほど厚いものを見る事ができません。
また、春と秋に関しては中心から垂直方向に天の川を見ているため、その見え方はまばらで多くの星を見る事が出来ません。



過去の記憶を聞いてみよう
こんな感じです(きたなくてすみません)。




ちなみに天の川銀河はこのように表現されていますが、実際に天の川銀河の全貌を見た人は誰一人としていません。
これはあくまでも他の銀河系の観測や星の熱などの観測により予測されている形です。
また、天の川銀河の中心ははくちょう座やいて座あたりにあると言われていて、そこにはブラックホールが存在すると予測されています。
その中心部分から太陽系はおよそ3万光年離れたところを廻っていると言われていて、天の川銀河は直径約10万光年ほどではないかと言われています。
また、天の川銀河は直径が10万光年あるのに対し、厚さは約2000光年と薄いため、春・秋の天の川はあまりはっきりと見る事が出来ません(薄いため見える星が少ないため)。



その昔、天文学者ガリレオ・ガリレイが天の川の正体に気付くまでは、天の川は地上から白い煙が立ち上るように見えたため『気象現象』や『目の錯覚』と言われ、ガリレオも

『私は驚きに我を忘れ、……かくも偉大な驚異を私に見出させ給うた神に限りなく感謝する』

と記しています。