福士くんと遣都くん兄弟目当てです。

「セールスマンの死」は何度も上演されており、映画化もされているくらい有名な戯曲ですが、私はタイトルしか知らなくてストーリーは知りませんでした。
なので、1幕が特に話がどう転がるのか見えなくて(タイトルからしたら主人公が死ぬんだろうとはわかるが)それが面白かった。
2幕から話が動き始めるのですが、本当に壮絶ですごい芝居でした。
瞬きする暇もないほどの面白さで目がカピカピや(笑)。
とりあえずみんなちゃんと人の話聞こうよと思った(そんなまとめでいいのだろうかw)。

段田安則さんがお父さん、鈴木保奈美さんがお母さん、そして福士くんと遣都くんの兄弟4人家族のお話。
段田さんはさすがの巧さでその段田さんにガッツリやりあえる福士くんすごい役者だなと思った。
父と長男は似すぎていたんだね。
お互いに愛情はありすぎるほどあるのに噛み合わなさが凄まじかった。
2人とも真っ直ぐすぎたんだね。
そして母と次男はある意味狡さを兼ね備えているところが似ていた。
母と次男で軌道修正しようと思ったらできたのに違った方向に修正しようとするので、違う違うそうじゃないと思いながら観ていました。
そのあたり保奈美さんと遣都くんもうまかった。
鶴見辰吾さんと前原滉くん演ずる友人親子がそれぞれ父と子に手を差し伸べているのに不器用な2人は拒んでしまうところが胸痛い。
自由に生きられない家族と自由に生きている父の兄(高橋克実さん)との対比も興味深かった。
家族についても色々考えさせられる、色んな感情を呼び起こさせられた作品でした。

ストプレはミュージカルとまた違ったこういう醍醐味を味わえるところがいいところ。
本当に見ごたえあって良かったです。