「はだかの王様」初見です。
もちろんお話は子供の頃読んでいたので知っていますが、大人になって改めて触れると色々考えさせられる話だなと思いました。

場所は南草津駅より徒歩10分くらいのホール。
南草津駅は新快速が止まるので思ったよりは遠くないけれどやはり遠い(どっちやねん)。

衣装にこだわる王様の話なので衣装がどれも本当に可愛くて素敵でした。
しかも上品。
二幕の王様の衣装は上品かどうかはわからない(笑)。

何分初見なので想像していたのと違っていたのが多々ありましたが、まずは思った以上に観客参加型だった(笑)。
めっちゃ歌わされるし、応援させられるし、ぱんぱんぱぱーんだしw
ぱんぱんぱぱーんはソンダンようこそでやってたから知っていたけど、「王様ははだかだ」ソングはめっちゃ役者さんが下りて絡んでくる。
「王様ははだかではないよね?」とアンサンブルさんが声かけるも子供達が「はだかだー」と反論してくるのが楽しい。

そして思った以上に風刺が効いているのは台本が寺山修司だからか。
大人が正直にモノを言えないというのは現在にも通じる話だと思います。
この作品も大人だからこそ刺さるところがある作品だなと思いました。
単純に歌やダンス、そして王様のはだか(笑)も楽しいですけれど。

この回の王様役は寺山の弟子でもある牧野さんというのが絶妙だった。
ジャファー様とかスワガードなどのイメージが強いので、まあなんとお茶目な王様と思いました(しかし、この国の国民にはなりたくないw)。
とにかく可愛いし、脱ぎっぷりも素晴らしい(笑)。
バカだと思われたくない故に見えない服を見える振りをする様は滑稽であり、また哀れさを感じさせる。
そのさじ加減も絶妙でした。

キャストはベテラン陣以外はあまり知らない人が多かったのだが、スリップ役の間辺さんは踊りが綺麗でいいキャラだったのが印象に残っています。
しかし、スリップスリッパにお咎めなしなのは解せぬ(笑)。
いいのかー。
完全に勧善懲悪でないところもらしいなと思ったり。

ぱんぱんぱぱーんとチンカラトン(機織りの時の歌)が今頭から離れません(笑)。