氷艶第二弾。
前回は染様(現・松本幸四郎さん)プロデュースで義経主役の歌舞伎とのコラボでしたが、
今回は源氏物語をモチーフとしており演出が宮本亜門さん。

端的に言うと前回の「破沙羅」の方が好みでした。
1部はまだ原作の要素が残っていたが、2部は全く別物でした。
ただ、「源氏物語」をきちんとなぞらなかったという不満はそれほどなく、色々な部分で脚本が弱い、時代考証がおかしいというところにひっかかって1部はのりきれなかった。
逆に「源氏物語」の要素がほとんどなくなっていた2部の方がとんでも展開で面白かったもの。

その点、前回はそういった齟齬をふっとばすような大スぺクタルで圧倒されて「That's Entertainment」というのを感じさせてくれたのが面白かった。
ただ、今回特に役者さんがきっちりと脇を固めて、主役の大ちゃんをどのように魅せたいかというのがしっかりあったのは良かったです。
光源氏がみんなにどれだけ愛されていても孤独であるところ、月のようだと評したのは大ちゃんの本質そのものでありアテガキのようでもありました。
より演劇的になっていてスケートとのあらたなコラボが観られたのは収穫だったと思います。
同じようなものを作っても面白くないですしね、色んな演出家脚本家で第3弾、第4弾があったらいいなと思いました。

前回との大きな違いは、前回はスケーターはスケートのみ、歌舞伎の人は染様や笑也さんは滑ったけれどそれ以外はほとんど演技専念とかっちりと役割分担されていたのですが、今回はスケーターは歌あり台詞あり、俳優も滑る滑る。
また、前回は大ちゃんと染様(と笑也さん)に見せ場が絞られていてシンプルだったのが、今回はそれぞれに見せ場があったのでだからこそカオスな感じはした。
ただそれぞれのキャラクターに合っていて、また特にスケーターは今までにない魅力が引き出されていたのが面白かったです。
織田くんの妖しさ、あっこちゃんの儚さ。しーちゃんの悪役は女神様との二役で前回もあったけれど、今回は悪役一本。
ぞくぞくとするような悪の魅力がありました。

そう、歌あり台詞あり。
前回は「静御前!」しかなかったのが今回はめっちゃある(スケーターで台詞があったのは大ちゃんとしーちゃんと佳菜子ちゃんくらいかな)。
大ちゃんの第一声を聞いた時意外に聞き取りやすいと思いました(意外ってw)。
しかも1回目観た時よりも2回目観た時の方が進化していた。
私が観たのは中日だったのですが、千秋楽では更に進化していたのではないかと思われます。
そして、歌!
1部は歌っていたのは平原綾香さんくらいだったのですが、2部はみんなめっちゃ歌う。
「ミュージカル源氏物語(らしきもの)」になっていました。
そして大ちゃんの歌声が思った以上にうまくてびっくり。
あれだけバラエティでふられても歌うのを拒否していたのに謙遜しすぎやーんと思った(笑)。
もちろん歌い上げるところとかちょっと苦しいところもありましたが、下手なミュージカル俳優よりはずっとうまい(誰w?)。
ただ、ミュージカルに出てほしいとまでは思わないですけどね。
やはりいちばんぐっときたのはひとりぼっちになってしまったという最後の慟哭の舞。
これこそ髙橋大輔しかできない表現だなと思いました。

さすがにステファンやユリアには台詞がありませんでしたが、スケートで魅せ、また表現が素晴らしかった。
そして大ちゃんとステファンとの対決、鷹狩り、思い出の舞など本当に魅せられたし、ミラーのバタフライやスピンは本当にため息出るほど美しかった。
ユリアとのキュンとする初恋の様なペア演技も本当に素敵でした。

2部で海賊たちと朝廷に立ち向かうというシーンで光の君の大ちゃんが最初に歌い出す「さあ、たちあーがれー」がもろアンジョだった。
しかし、ネット記事の写真を見たらレミゼではなくてワンピースのようだった(笑)。

俳優陣もメインキャストは皆さん滑っていました。
さすがに徳馬様はカテコだけでしたが、それでもすごい。
その中でもホッケー経験者という波岡さんもすごかったし、福士くんがとにかくすごかった。
この二人元スケーター?というくらい違和感ありませんでした。
楽では二人スパイラルとかイーグルも披露していたらしい、すごすぎる。
演技面でも脇でしっかり支えていて、1部は波岡さん主役?と思うくらい光ってた。
福士くんは天然光の君に振り回されて忠実に仕える役でこれまたしっかり支えていたと思います。
歌声ももちろん聴けたし。

平原さんはそういえば初見だった。
ナレーションと歌声で舞台の空気を柔らかく包み込んでいたのが心地よかったです。
「あの方は月でございました。月は夜の孤独の中でこそ美しく輝くものでございます。」
という台詞が今回いちばん心に残ったものでありました。

柚希さんと佳菜子ちゃんは2部からの登場だったのですが(佳菜子ちゃんは1部ではバイトしていたようですが)存在感ありました。
オスカルとロザリーのようだという感想を見てなるほどと感じた。
柚希さんは元男役トップスターという特性を生かした役どころで、オーラがあって役にあっていました。
とにかくかっこよかった。そこへちょこちょこと「お慕いいたします」な佳菜子ちゃんがついてくるのが可愛かったです。

で、終わったからネタバレしますが。

登場人物ほとんど死にすぎ(笑)。

「ワタシノシッテイルゲンジモノガタリッテコンナンダッタッケ?」と思いましたわ。

平原さんの最初のナレーションでラストシーンを匂わせていたのは後からわかったのですが、初見では光源氏も殺されるんかーい?とあの最期はちょっとびっくりしました。

さて、今回のチケット料金はスーパーアリーナ35,000円、アリーナ23,000円、スタンド9,000円でした。
間はないんかい、間は(笑)?
というわけで、わたくし35,000円は出せなかったので2回中2回ともスタンドだったのですがどちらも1列目だったし全体見渡せて見やすかったです。
また、プロジェクションマッピングの美しさは絶対スタンド席の方が堪能できたはず(負け惜しみじゃないんだからw)。
表情はこんどBSであるみたいなのでそこで堪能したいと思います。

 

 

会場内と会場外でガチャガチャがあったのでやってみました。

アクリルスタンドとミラーの2種類でどちらも1回500円。

とりあえず大ちゃんのアクリルスタンドが出たので打ち止めにしました(笑)。

これは沼だwww

徳馬様のグッズなんてなかなか手に入らないのでレアだ。

 

 

 

 

2日目の昼公演前にみなとみらいに行ってきました。

「キャスト巡りキャンペーン」ということで横浜の観光地数か所に衣装着用のキャスト看板が置かれたのです。

あまり時間がなかったのでとりあえずメインの1か所だけ。