メリーポピンズのチケットを取った時にはこんな沼が待っているとは思ってもみませんでした(笑)。
最終回を見てから結局ほとんど寝られないまま劇場に行ったのはここだけの話(って言ってるやないかーい)。
最初から全7話ということは決まっていたのでどうしても話が駆け足になってしまったのは否めませんが(あと2話くらいあったら色んな伏線回収できたと思う)後半はすごく良かったです。
吉田鋼太郎さんありきのスケジュールであり、ストーリーなので無理感じたのは前半かな。
リアルタイムで観た時は本当にフラッシュモブとか要らねえ―早く結末知りたーいと思いながらだったのですが、2度目以降は少しは楽しめた。
それでも1話2話あたりのコメディ部分で大笑いしたようなのがなかった、ただただ切なかったのは武蔵部長がはるたんの気持ちが自分にないことがわかっているからなんですよね。
ストーリーが進むにつれて春田と牧の話がメインになってきてました。でも2人はおっさんじゃないしなとタイトルに違和感覚えていたのですが最後の最後でこれはやはりおっさんのラブストーリーだったことに
気づきました。
1年間部長が春田を成長させてそんな彼が愛する牧に返してあげる話だったのだと。
鋼太郎さんはヒロインに間違いがなかった、「神さまの前では嘘はつけないね」から春田の背中を押してあげるかっこよさ。
それに比べて春田は・・・・春田そういうとこだぞ!
あまりにも流されすぎで多分今まででいちばんクズだと思った。
そして誓いのキスの前に、部長から背中を押される前に牧へ向かってほしかった。
でもここは単発版の部分を踏襲しているんですよね。
単発版は仲のいい同期の女の子を押し倒す時に後輩(連ドラでいう牧くん枠)の顔がちらついてそれ以上できなくなった。
今回は牧くんとのキスやら出会いやら色々思い出してできなくなる、そこを描きたかったんでしょうね。
牧くんとちずちゃんの「春田のバカー」シーンはすごく好き。
春田のくせに足長すぎとか、謎にいい身体とか、それ春田の悪口じゃなくて田中圭への褒め言葉(笑)。
同士という感じがとても好き。
部長もはるたんの好きなところバカでバカでバカでというのはおかしすぎた。
「はるたんそんなじゃねえよー」と言いながらバカなのはわかってたのですね(笑)。
そんな中「ハルタって苗字だったんですか?」というマロ君の衝撃シーンを入れるところも好き(笑)。
何故今頃w
はるたんから牧くんへのプロポーズ。いちばん牧くんが欲しかった言葉「牧が好きだー」がここで言えて良かった。
「ちょっと待っててー」と涙でぐっちょぐちょでぶさいくなのもよい(笑)。
途中靴の片方を壊してしまって片足で走ってくるのは部長が「お前が俺をシンデレラにしたんだ」という言葉にかけているのと(シンデレラは春田だったのか)、道の向こう側からまず「好きだー」と言わせて牧側にやってくるのは「あっち側の人間とは無理」だという主任のいつかの言葉とかけているという考察がネット上でされていてなるほどと感じました。
しかし、秀逸なのは「結婚してください」に対して「ただいま」と答えるところだと思いました。
そしてその答えが「おかえり」という2人には結婚を超えたものがあるのだなと。
で、問題のラストシーンですよ、奥さん。
なんですか、あれ地上波でやっていいんですか?
まあ、地上波ならではの寸止めでしたけどね(笑)。
パッキングがうまくいかないとやつあたりして服ぽいぽいするはるたんに何してんだよーと切れる牧くん、
つかみあいしながら「俺もう我慢しないことに決めたから」と牧くんに押し倒されてチューされたはるたん。
ここからですよ、奥さん(奥さんって誰やねんw)。
「やめろよー」と言っていたのに欲望見せた表情するはるたんははるたんじゃない(笑)!めっちゃ男!
そして「んなわけねーだろっつうの」という低音色香満載の声で押し倒してチューははるたんじゃないよ、あれは濡れ場マスター田中圭だよw
しかし最後に最後で単発版と同じ寸止めとは。
この続きはBlu-ray買ってね、ということですね、わかります(笑)。
牧くんのキャラから脚本を色々書き直したそうですがこのラストシーンだけは最初から決まっていたんでしょうね。
この後も描こうと思えば描けるだろうけど(なにせ濡れ場マスターw)あそこでぶち切ることによって想像力掻き立てて余計にエロイというところがうまい。
これも単発版と同じだけど(春田から初めてキスするけれども寸止め)、更に踏み入った表現なのは連ドラの場合1話からキスしちゃってるからね(笑)。
前も書いたように久しぶりにはまったドラマでした。
脚本は正直荒いところもあって演者の演技力で見せているところが多々、
特にはるたんは「マジデリカシー」でクズなのをあれだけ愛されるキャラクターに演技で仕上げているところがすごいなと。
メイン3人はそれでも人物描写がされているからあれだけど、あまり出番ないだけに武川主任のキャラクターがぶれていたのがちょっと残念。
最終回では春田と牧に発破かける役割がかっこよかったのですが。
ただ、プロデューサーをはじめスタッフが若いだけに柔軟でものすごく熱を感じるのが伝わってくる作品でありました。
誰も悪い人がいない、LGBTものだと取り上げられるだろう世間の壁も極力描かないという優しい世界がファンタジーで普通に楽しめた作品でもありました。
営業所の人達もわんだほーの人達もカミングアウトしようが普通に受け入れるし結婚式まで出ちゃう。
牧家もただ一人反対しているお父さんだって「男だから」というより「可愛い息子をたぶらかしやがって」だから。
あくまでもBLではなくてラブコメとして描いているからうけたんだと思います。
そして何よりも全力で愛し合ったはるたんと牧くんの物語に惹きこまれた。
役者さんとしては2人とももちろん知っているけれど特に強い印象はなかった。
遣都くんは主演デビューした頃(「バッテリー」とか「DIVE」など)の美少年時代の印象が強くてそれ以降の作品はあまり観たことがなかったので結構くせのやる役も多くやっているのねとこれで知りました。
圭くんは主演もやっているけれど名バイプレーヤーというより便利屋さんという印象。
そしてあまりにもまわりに溶け込みすぎててこの作品にも出てたの?という印象の薄さ。
演技が巧いのは知っていたけれど真ん中でこれだけ輝ける人とは思わなかった。
きっとこれから今までとは違ったオファーが来るのではないかと思います。
このドラマをきっかけに色々検索してインタビュー記事や動画なども見たのですが、「役に感情を入れるので普段はあまり感情が出ない」「醒めていると言われる」というのが印象的でした。
今まで「WATER BOYS」のアップでしか泣いたことがないと語っているのを色んな媒体で見ましたが、今回鋼太郎さんのオールアップで大号泣しているのを見て全力でやってたんだろうなというのが感じられます。
今までのお仕事ももちろん手を抜いているわけではないけれども(そうでなければ常にオファーはこないだろう)、今回ほど役とぶつかり同化したのもないんでしょうね。
それはまた全力でぶつかってきた遣都くんとの化学反応もあるんでしょう。
役が役として見えない、春田と牧という人間が生きているように感じました。
そこに観ている側も感動したんですよね。
というわけで無駄に熱い文を書いてしまいました(笑)。
Blu-rayもオフィシャルブックも楽しみです。