芳樹さんのソロミュージカルに行ってきました。
日程が火曜日夜と水曜日昼夜の3公演。
昼しか選択肢がない!
というわけで有休取って行ってきたよ(笑)。
それ以外だともう1日休み取らないといけない。

以前から話題にはなっていたのですが(というか沢木さんが言いまくってたw)いつ実現するかと思って楽しみにしていた作品です。
元々は沢木順さんが立ち上げた作品で後継者を探していたところ白羽の矢が芳樹さんに、という経緯だそう。

沢木さんといえばファントム、ユダ、タガー!
とはいっても私が四季を観るようになった時には既に退団されていたので実は未見なのですが。
観てみたかったなあ。

「ロートレック」というタイトル通り画家ロートレックの生涯を綴った作品です、それも一人で。
1人で23曲歌い、ロートレックなど12人の登場人物を演じる約1時間半。
流石のクオリティでした。
老若男女の演じ分けは圧巻でした、普段演じないであろう役柄もこなしてこの人の引き出しはどれほどあるのかと。
しかも流れが途切れずスムーズに切り替えができていたのが流石。
障害を持って生まれてきてそれ故の葛藤はエリックを彷彿させるものがありましたが、
絵と出会い絵を描くことの喜びを知った時の生き生きとした様はまたエリックと違っていていろんな顔を見せてくれました。
エレクトーン1台とセットは箱1つ、着替えもないというシンプルさでしたが色んな光景が目に浮かぶよう。
観客の想像力を十分掻き立ててくれるものでした。

ただ珍しくもまだ演技に迷いを感じているところもところどころ見受けられたので更に深化したものが観たいと感じました。
多分元々沢木さんが完成されたものが頭にあるのではないのかと思います。
今のレベルでも十分満足できるものですが、もっともっと出来るはずというノビシロを感じたのです。

歌い上げる部分は沢木さんが歌うことを想定してのところかなと思ったところも多々ありました。
沢木さんバージョンも観てみたかったな。

また、台詞や表情はもちろんのこと身体表現の力も長けていると改めて思いました。
歌部分は沢木色を感じましたが(いつもより芳樹節を感じなかった)、こういった部分は芳樹さんオリジナルだろうと。
心情をパントマイム風に表現していたり、その動きによってつなぎの部分がよりスムーズだったり。
ロートレックの初体験をああいった動きで表現するのがすごいなとも(笑)。

しかし、あれですよ。

大好きな人が一人でずっと歌って踊って芝居しているのを観られるのって幸せですね(それに尽きる)。
演っている方は大変だろうけど(笑)。

一幕はどうもヘッドマイクが動くたびにズレたらしくいちいち直しているのが気になりましたが、二幕ではなんとか直ってたみたい(笑)。
そして珍しく竹内くん並(四季ファンしかわからんたとえ)に汗びしょびしょだった一幕。
やはりいつもの舞台とは勝手が違うのかなと思いました。

終演後の挨拶ではこういった舞台は何もかもが初めてのことで新鮮というのを通り越して気持ち悪いと語っていたのがおかしかった(笑)。
色んなジャンルの舞台があるけれどこういったジャンルは珍しいと思うので色んな人に知ってもらいたいというようなことを話していました。
確かに一人芝居はあるけれどミュージカルとなるとあまり観たことがない。
この「ロートレック」をライフワークともしたいとも話していましたが、
ソロミュージカルの第2弾第3弾も予定しているとのことで楽しみ♪

平日マチネだからか沢木さん関係のお客さんが多かったかな。
その方々から幕間や終演後に「良かったね」「すごかったね」という感想が挙がっているのが聞こえてきて嬉しかったです。
ロビーでは沢木さんが「演出していて鼻が高い」とお客さんと話していたのがまるで「わしが育てた」という星野さんのようなドヤ顔だったのが可笑しかったです(笑)。
沢木さんといえば開演ベルが鳴って客席がシーンとなった時、明らかに裏で聞こえる声が沢木さんだった。
声デカッと思った(笑)。

今回で私にとっては今年最後の芳樹さんでした。
いい芳樹さん納めとなりました♪