PART1からの続きです。
ではキャスト感想を。
【グレアム】
最年長で4人の中でリーダー的存在。
でもアンジ―が言うように「つまずくといちばんもろい」。
いちばんその危うさを感じたのは仲原グレアム。
基本的に穏やかで優しいのだが少し触れると壊れそう。
大さんのグレアムは基本的に陽を感じたが、回想シーンでのモノローグがいちばん胸締め付けられた。
ただ、初見では「でかい、子供に見えない」だった(笑)。
衣装も黒っぽいスーツ仕立てなので大人にしか見えないのがものすごく違和感感じたのだが、
2回目観た時は初見よりも前方だったのに逆に子供に見えた。
おそらく3人の中でいちばん子供。
久保グレアムはいちばん近寄りがたい雰囲気でどちらかというといちばん終盤のグレアムに近い。
久保くんの男の子役を久しぶりに観たのだが、いつも女性役やってるだけに男役をすると異常に色っぽい(笑)。
ビジュアルは武器だなと思った。
ビジュアルといえば裏役のイブ・ホーンの陶器の様な美しさといったらあれ何(笑)?
大さんも綺麗なんだけど、この美貌だと片田舎に収まっていられないね女優になりたいよねという説得力があった。
そして仲原さんの裏役ではイブの姉よりキュートすぎるバーガー店員やこういう人いるよねと言いたくなるリアリティがある主婦のインパクト強し(笑)。
ショッキングピンクの衣装が異常に似合うw
「いらっしゃいませー」「ご注文はー」の合いの手が絶妙。
子供達に「ゴリラ」と言われて「気にしないでー」と藤原主婦に投げる間合いがこれまた絶妙(久保主婦は特に投げなかった)。
ものすごく職人ぽく感じた(笑)。
【アンジ―】
どのチームもチーム内でいちばん先輩(宇佐見くんはほぼ同期だらけだが)で、舞台を牽引する役割だったのかなと思わせる脚本。
実質この舞台においてはアンジ―が主役だったと思う。
ぶっきらぼうで乱暴者だが人一倍愛を求めて人一倍仲間を大事にしているアンジ―が原作を読んでいてもいちばん好きなキャラクターです。
最初に芳樹さんを観て次に宇佐見くんだったので本当の脚本はこうなのかと思うくらい芳樹さんアレンジ強し(笑)。
松本さんもちょっとひねっていたけれど基本ラインは崩さずだった。
そしてビジュアルは芳樹さんがいちばんアンジ―ではないのだが(というか一体何者なのかよくわからんビジュアルなのだがw)、
中身がアンジ―すぎて凄いと感じた。
段々観ているうちに見た目が気にならず惹きこまれたのはさすが。
裏役はともかく(ともかく?)本役でも笑いをとってくる芳樹さんすごい、と思ったが道化に徹しているだけに人一倍愛を求めているという奥の部分が透けて胸締め付けられる。
「だから旗降るの」にいちばん説得力を感じた。
で、裏役はヒッピーと給仕で給仕はまあ普通だったけれど(Twitterでは暴れてたが)、ヒッピーのダンスひどいw
同じ役の澤井くんたちとの尺の長さが全然違うwww
TBC楽の松本アンジ―は本気で笑ってたよ。
松本アンジ―は小悪魔度120%。
「アハッ」がいちばん自然で色っぽい。
芳樹アンジ―は愛を「求めてる」方が強いが、松本アンジ―は愛を「与えてる」方が強い。
だからそれぞれのグレアムとの相性が合っているのかと感じた。
裏役のエイダの方が回数多いので(2チーム分)どちらかというとエイダの印象の方が強い。
エイダもある意味親に愛されなかった(いや、愛されてはいるだろうがエイダにとってはグレアムよりも愛されていないと感じるだろう)はみだしっ子。
それをストレートにぶつけてくるところが圧巻だった。
ビジュアルも本当に漫画から出てきたみたいで華がある。
逆にエイダの印象があまりにも強すぎて誰が主役かわからなくなったところもあってその意味でも唯一エイダが松本さんではないTBCチームがバランス良かったのかもしれない。
宇佐見アンジ―は前述通り基本に忠実。
ビジュアルはいちばんはまっていて可愛い。
そういえば宇佐見くんの男の子役を私が観るのは2014年トーマのアンテ以来かもしれない(笑)。
先輩2人が濃いだけに(笑)非常に爽やかだった印象、つんつんしていても可愛いな。
エイダは松本エイダがストレートなのに対して秘めた感じがしたのが印象的でした。
そして3人とも階段落ち怖い・・・。
なぜ芳樹さんは途中で開脚するのか、「ぶざま・・・」が良く似合う(おい)。
平地ならこんなに走れるのに、という走り方がおかしい。あれはもう動けている(笑)。
しかし、段々歩けるようになっている様をシーンごとに細かく演じわけているのですよね。
毎回違うのかもしれないが私が観た回では
松本さんはずるずるずると背中が滑りすぎて「滑り台みたい」とセルフつっこみ、芳樹さんは楽では頭2回うって「ゴンって・・・」とセルフつっこみ入れていた。
本当に身体はってて怖い、無事で何より。
歩行訓練の後はける時に松本さんが「今日はこのくらいにしてやろう」と言い残したのが笑った。
めだか師匠w?
そういえば、アンジーの喫煙シーンがなかったのは意図的なものなのかな。
【サーニン】
原作を読んでサーニンを演じるのがいちばん難しいのではないかと思ったが実際に舞台を観てやはりそう思った。
しかも原作よりもサーニンの描写が少ないので余計にサーニンの心情などを描くのが難しいかと。
その点においてはさすがに緒方さんが抜きんでていたと思います。
なぜサーニンがあんなに鳥さんにこだわっていたのか、短いシーンながらもアンジ―との出会いの回想シーンでいちばんわかったのが緒方サーニン。
そしてアンジ―のツンデレぶりなど見抜いているところ、「アンジ―はうそつきだ」のところもいちばん説得力があった。
アンジ―とサーニンの回想シーンで「ノートルダムの鐘」の「Someday」が使われているということは事前に知っていたのですが
実は初見では「えっ流れてたっけ?」と気づかなかった。ということは集中していたからかもしれません。
気づいてしまったら違うシーンが脳内で流れてしまったんだけど(笑)。
千葉サーニンは漫画の動きの再現化がすごい。
キーンと走っていくところもサーニンだったけど、いちばんすごかったのはダッシュしてかかとだけでストップするところ。
これを実際に表現できるのすごい(笑)。
澤井サーニンは見た目はいちばんサーニンだったけれど、ところどころ澤井くん自身ではないかと思うところがあった。
それはチームのメンバーに因るのかもしれない。
原作を読んだ印象でもサーニンがある意味いちばん大人なところがあるのだが、このチーム内ではサーニンがいちばん大人だったように思う。
サーニンの裏役がサーニンをいじめる子供達なのでものすごく脳内混乱した(笑)。
しかも私はぶっ続けで観ているからより戸惑う。
そして緒方さんの船乗りはなぜあんなに和風なのだろうか(笑)。
日本海の荒波が見えるような船乗りさん。
どうしてあそこまで渋い役作りになったのかw
【マックス】
3人とも天使(笑)。
うん、どのマックスも連れて帰りたくなるし、他の3人にとっても拠り所であるだろうという説得力があった。
若林くんのマックスがいちばん雪山でああいった行動を引き起こしそうに感じた。
フレッシュの伊藤くんは初めて観ましたが、本当にこの子いくつ(笑)?
倉田さんには「可愛いのは今だけよ」と釘刺されているようですが、今のところ大きな武器を持っているような気がする。
ナチュラルに仲原グレアムの腕絡ませて甘えているのが(他の2人はそこまで甘えてない)とんでもなく可愛くてこの子いくつ(二回目)?
それでいていちばん頑固なのもマックスらしい。
で、全チーム観ていちばん泣けたのが田中マックスなのでした。
「僕を殺していいよ」から最後の「今度会ったらみんな友達になれるね」までずっと泣けた。
台詞一つ一つが沁み渡るところがいいなと思った。エーリク観てみたかったなとも思った。
裏役は若林くんと田中くんがオフィーリアだったのですが2人ともエイダに優しく寄り添ういいお友達で癒されました。
メインキャストで力尽きたので続きは次回(笑)。