「アドルフに告ぐ」は今年度ラインナップで唯一大阪公演がありました。
昨年発表された時絶対全公演観ようと思っていました。
全公演といっても3公演なのですべてのチーム初日にして千秋楽(笑)。
土曜日マチネMGソワレYJ日曜日マチネYGの3公演です。
というわけでMJとSは観られなかったのですが、やはり私はYGチームが好きだなあと思いました。
ただ、初見でも感じたのですが日本編だけを観ると原作読んでなかったら理解しにくいのではないかと思った。
今回唯一の大阪公演ということで地元の観劇友達をお誘い(というか宣伝)したのですが、特に日本編から観た人には難しかったということでした。
それでも日本編には本多親子のエピソードや由季江への大佐の思慕など入れておきたいシーンがいっぱいあるので、ドイツ編をベースに1つにまとめたもので観たかったなというのがあります。
感想は3公演ごっちゃですみません。
まつしんカウフマンと緒方カミルが初見でした。
まつしんカウフマンは想像していた通りストレートでメリハリある役作りだなと思いました。
時代ごとの変化がわかりやすい。
子供時代が本当に違和感なくて本当に可愛らしくて、芳樹さんはやっぱり作りこみすぎなのかと以前観た時のことを思い出しながら観ていました。
とはいうもののソワレの「アリさんだー」にやはり萌えたのだが(笑)。
で、話戻って大人になってからの酷薄さは芳樹さん以上。
一回悪役やってみてほしいなって思ったくらい。
ただ、哀れさを感じたのは芳樹さんの方でした。
まつしんカウフマンは子供時代から自我を持っているように思えたので流されている感がなく自分で選びとった人生のように感じましたが、芳樹カウフマンは時代の潮流に流されてしまった感が強かったです。
あと感じたのはMチームの方がKAAT版に近かったように思います。
2人のアドルフの関係性というか雰囲気が似ていた。
YJとYGは東京で1か月前に観ています。
その頃に比べても皆深化していたような気がします。
特に日本編の本多親子のシーンは以前よりもぐっときましたし、甲斐さんのヒトラーが更にパワーアップしていたように思います。
他、若手くんたちも1か月前より更にうまくなっていた。
リトアニアの警官江口くんがカミルパパを蹴った後、汚いものを蹴ってしまったとばかりに地面に靴をなすりつけるところが細かかったり。
翔音くんのリンドルフとか仲原さん(は若手ではなく中堅だけど)のナチス教官が個人的に好み。
2人ともタッパがあるから更にかっこいい。
そして奥田さんのカミルがより良くなっていました。
単体では緒方さんのカミルの方が好みかなとも思うのですが、組み合わせとしてはこちらが正解ですね。
特に大楽のYGではものすごく熱い演技でした。
「アメ公」と空に叫ぶシーンでもぐっときた。
あとちょこちょこアドリブ入れていたかな、2人のアドルフのシーンではちょこちょこ笑いがありました。
カミルの関西弁についてはノーコメント(笑)。
あえていうならまだ奥田さんの方がうまい。
カウフマン2人の方が関西弁しゃべれるのにねw
笑いと言えば、東京では笑いが起こらなかったところでちらほら笑いがありました。
曽世さんの漫画チックな動きはもちろん、峠と特高のおっかけっこで特高がぜいはあぜいはあしてるところでさえ笑いがあった。
「アドルフー」「なんだい、アドルフ」でも反応良かったな。
反応の違いが面白かったです。
芳樹さんも1か月前に比べて少し変わっていたかな。
子供時代はそんなに変わっていないけれど、青年時代では更に演技が深まったような気がします。
由季江に拒絶されて「わかったよ、わかったよママ」や秘密文書が二束三文になってしまったことを知った時の「道化でござい」にはさらにぐっときた。
だからこそ最後の「俺の人生なんだったんだろう」がより深く心に沁みました。
全体的にはやはり最後のYGが特に熱を帯びていたように感じました。本当にいい舞台でした。
どのチームも初日にして千秋楽ということで役者挨拶がありました。
MGでは印象に残っているのが、このドラマシティが紀伊国屋ホールと比べて袖が広いので走り回るのが
大変だったということをたくさんの人が言っていたこと。
しかもはけてた後に再び登場するところが逆だったら特にしんどかったって(笑)。
YJで印象的なのは芳樹時間発動と蹴りかな(笑)。
カテコで最後に登場する時になぜか遅れる芳樹さん。
本編で芳樹時間発動しないように祈っていたのですが(だいたいなぜ祈る必要があるのかw)、ここで発動したのか(笑)。
若手くんたちにも笑われていました。
「芳樹だから仕方ない」と藤原代表筆頭に公認なので仕方ないのです(開き直り)。
そして奥田さんの挨拶で「お若い方もそうでない方も(いらっしゃって)」に続き、「お綺麗な方も・・・」のところで芳樹さん、奥田さんのお尻に蹴りいれた(笑)。
基本的に「みんなの話聴いている?」と思うくらい無表情で立っているのにちゃんと聴いていたのかwww
しかもラストのお坊ちゃん衣装のままなのでギャップがたまらんw
その後自分の番では「お綺麗な方も・・・」とのっかったので「おいっ!」と奥田さんにつっこまれてた。
ええコンビや(笑)。
しかし「お綺麗な方ばかりで」と締めたのさすがw
その後は結構長めに語ってくれました。
訥々と話す語り口もある意味芳樹時間なのですが(笑)。
内容的にはこの前のライブで話した内容と少しかぶるかな。
舞台を観て明日への活力にしてほしい、何か希望を持って帰ってほしいというようなことを。
そして皆さんとこの時間を共有できて幸せですという言葉。
私もそうです。
他印象に残ったご挨拶。
結局3公演とも「兵庫県西宮市出身」をアピールしていたすぅさん。
それにのっかってこの回では仲原さんが「千葉県出身」をアピール(笑)。
船戸さんの「すった男です。あそこですらなかったら話がここまで広がったかどうか。何気にキーマンです」 にのっかって深山さんの「あの看板を立てなければこの話が・・・」に続き、「もしもネタにはのれない」と大村さんで終わってしまう流れが面白かった(笑)。
あっその前の牧島さんの「もしも戦争がなかったら芳男といい親子になれるかもしれない」から始まったのか。
まつしんが泊まっているホテルについて「なんか変なにおいするし、窓開けたらすぐ目の前にビルがある」って言ってたけどどこなんや(笑)?
それでもぐっすり眠れたということだから今日もぐっすり眠れたんだろうか。
しかし、普段のしゃべりはほんま可愛いね、カウフマンさんゲスかったけど(笑)。
「着物の似合う緒方和也です」にもうけた(笑)。
確かに良くお似合いでした。
10役やっている澤井くんと若林くん。
ラスト着替え10回分頑張りますという若林くんがおかしかった(笑)。
大村さんがドラマシティはもとより大阪公演自体初めてとのこと。
だから曽世さんがドラマシティ内を手を引いて案内したという話はマチネだっけソワレだっけ(ごっちゃになっている)。
YGでは大千秋楽ということで皆さん感極まっていました。
いちばん印象的なのは甲斐さんが河内さんについて語った際に感極まって言葉に詰まったところ。
倉本さんの「終わってほっとしたとは言いたくない」という言葉かな。
特にシニアの方は若手よりも思うところ色々あるんだろうなと感じました。
芳樹さんも少し目が潤んでいましたね。
内容的には前日ソワレとほぼ同じでしたが言葉一つ一つに想いがこめられてとても伝わるものがありました。
舞台は役者だけではなくお客さんも一緒に作り上げるもの。
皆さんと大切な時間を共有できたことを幸せに思いますと真摯に語っていました。
しかし、その前に奥田さんにまた蹴りいれてますけどね、2日連続(笑)。
「本日はレミゼラブルの公演にいらしていただきまして・・・」とボケる奥田さんに速攻蹴りいれてた(笑)。
だからその恰好ではギャップがwww
みんなは「上!上!」と指差してつっこんでいました(笑)。
蛇足ながら説明しますとドラマシティの上にある劇場が梅田芸術劇場メインホールで現在上演しているのが石飛副代表もご出演「レミゼラブル」であります。
緒方さんが「緒方和也と申しますー」とエセ関西弁イントネーションで笑わせていた。
本当にうさんくさい関西弁(笑)。
深山さんが「大千秋楽を迎えまして」を繰り返してしまったのでまわりみんな「さっきも言った」「一周してる」とつっこんでいた(笑)。
船戸さんがカウフマンパパの時にベッドで早着替えの際には由季江に手伝ってもらっていたがもうこの共同作業がなくなるのが寂しいと。
夫婦だからというつっこみに元夫ですけど、と寂しそうでした(笑)。
牧島さんが「登場人物ほぼ全員不幸ですけれど、演じていた僕たちはとても幸せな時間を過ごすことができました」という言葉も印象的。
役者としての幸せとは何かを感じました。
大千秋楽ではダブルコールからのスタオべあり。
私たちも感動しましたが、舞台に立っている皆さんも感動してらっしゃったと思います。
芳樹さんもにこにこお手振りぶんぶんしていてとても嬉しそうだった♪
そしてお見送りが今回3公演ともあったのですが、四季のお見送りしか知らなかったので本当に見送るだけのお見送りが斬新で面白かったです。
どう反応すればいいの、あれ(笑)。
しかもスロープに並んでいたのですが手すりがあったためそれがちょうど柵のよう。
ほんま眺めるだけやん(笑)。
さすがに最終日ではちょっと手を振ったりしてましたが、正直フォトセッションの方が良かった(笑)。
そのお見送り準備で待機中の方が楽しかったです。
土曜マチネは藤原さん漫談、ソワレでは一本締め。
舞台観に行って最後に一本締めで終わるのがまた斬新だった(笑)。
みなさん綺麗に決まって素晴らしい!
で、最終日では五本締め。
河内さん直伝の五本締めだそうです。
まずは小指から、だんだん2本、3本となり、4本くらいで音が大きくなって最後にパパパンパパパンと叩く音がなんとも感動的でした。
東京の劇団が大阪にわざわざ来てくれることは本当に嬉しいことです。
地元で公演してもらって何が嬉しいかって遠征費かからないのがいちばんですが(笑)、地元の友達を誘いやすいということです。
やはり裾野を広げられるという点がいちばん大きい。
幸いお誘いした友達たちは気に入ってくれたみたいで良かったです。
自分自身、昨年来てくれたからこそ知ることができたわけなので年1回でもいいからまた来てくれると嬉しいなと思います。