ウツボを観に行ったはずがウミヘビでした(笑)。
というわけで、久しぶりの新作「リトル・マーメイド」に
行ってまいりました。
大阪に来るのがいつかわからないですし(永遠のロングランLK)、
最初のうちにオリジナルキャストで観ておきたいと思い、
開幕してから1週間後のチケットを先行で取りました。
緞帳のカタカナの方の「リトルマーメイド」ロゴがお魚のヒレみたいだなあと思ってたら、
お魚も泳いでたのね。教えてもらうまで気づかなかった(笑)。
全体的な感想としては良くも悪くも「ディズニーミュージカル」だなあ。
衣装もセットも可愛いし、おとぎ話で色んな仕掛けあって観ていて楽しい。
衣装は特にお城のシーン、メイドやシェフの衣装が可愛いです。
二幕では絵本仕立てのセットで絵本をパラパラめくる感じで
場面転換するのが可愛らしかったです。
フライングは思った以上に多く感じましたが、
海底の雰囲気は良く出ていたように思います。
ただ、深みはない。今回マチソワで観ましたが、
正直ソワレでは少し飽きてしまったところもあります。
特に一幕はこの人が抜けないと話が進まないから
無理やり抜けさせるというところが多くて気になりました。
そして前述通り、まあこれが売りなのかもしれないからでしょうが、
そんなにフライングいらんやろ?って思った(笑)。
もっとポイント絞った方がおーってなるんじゃないかなって。
というわけでこれ程最前列をオススメしない演目もないかな(笑)。
絶対最前だと首痛いし、見えないところ多いかと思います。
マチネは最前じゃなかったけど、割と前の方で首痛かったです。
ワイヤーをセットしているところとかは無駄に良く見えるんだけど(笑)。
一階中央部か二階前列がいちばん見やすいのかなと思いました。
キャストは初演メンバーに選ばれただけあってプリンシバルもさることながら
アンサンブルも充実していたように思います。
特に女性アンサンブルはほとんど歌枠の人だから、
非常に聴きごたえがありました。
カトクミさんは女性アンサンブルの中でも特別枠なのかな、
カテコでも男性アンサンブルと一緒に登場してました。
アリエルのダミーはカトクミさんですよね?
ダンスシーンはほとんどないからダンサー好きな方には
ちょっと物足りないかも。
いちばんの見どころはやはりスカットルとカモメたちのタップでしょうね。
マチソワ通して観た感想としては、
マチネよりソワレの方がノリも受けも良かった。
なんとなくソワレの方がコアな四季ファンが多かったように思います(笑)。
だから演者もソワレの方がノリが良かったように感じました。
ただ、なぜかアンダー・ザ・シーの手拍子は
マチネではあったけれどソワレではなかった。なんでやろ?
とてもシンプルなストーリーだけに役者の力量にかかってくる作品だなと感じます。
フィギュアスケートでも音楽が助けてくれる、くれないというのがあって
盛り上がる曲だとなんとなく曲が助けてくれるというのがあるのですが、
この作品はシンプルなだけに作品そのものは助けてくれない。
特に役者の華にかかってくるように思います。
だから特にセバスチャンのちゃみさんが主役を食ってしまうくらいの勢いで
華があったため、他の役者さんが入った時を想像できない。
カテコでいちばん拍手が大きかったのはちゃみさんでした。
そしてその次に弥生さん。
現在脇がここまでしっかりしているからだけど、
ロングランになるとどうなるのかなという懸念があったりします。
芝さんのトリトン王もちょっともったいないくらい
贅沢な配役だなと感じるので。
しかし、ちゃみさんはあのお年であれだけ動き回って
歌ってというのがすごいなと改めて思います。
さすがにアンダー・ザ・シーのラストでは息切れしている(笑)。
歌も高音が多いのですごく大変そうです。
谷原さんはナラで観ていて、その時は可愛くて歌もうまいけど
特に大きなインパクトはないなと感じましたが、
アリエルは本当にはまり役でとにかく可愛い。そして歌も心地よい。
私うまいのよ、どやーって感じがないのも好印象です。
特に二幕で口がきけなくなってからのボディランゲージと表情で表現するところが
本当に豊かな表現で可愛らしかったです。
笑いも取れるし、恋する乙女モード全開でキュンキュンさせるところもうまい。
非常に魅力的なアリエルでした。
上川くんのエリックはここまで絵に描いたような王子様になれるとは思ってなかった(笑)
。リアル王子様がそこにいた!
でも歌はちょっと辛そうに感じました。
アリエル・エリック・トリトン王・セバスチャンの四重奏の曲は
本当に素敵な曲なんですがエリックとセバスチャンがちょっと辛そう。
ここは四重奏なんでアイーダの「Not Me」を思い出しました。
ポンちゃんフランダーは見た目も含めて可愛い。
アニメのキャラみたい。「She's in love」はBW動画で観ていたので、
キーが意外に低いって思いました。「恋の病」と訳すのかーとも思った(笑)。
結構色々面白い言い回しがあるけれど
流れているところがあるのがもったいない。
ただ、「言っちゃったー」と
「べべべつに大好きというわけでは~」というところは可愛い。
で、今回一番良かったと思ったのは丹下さん。カモメいいかもめー(笑)。
とにかくおいしいよね。
なんかムーミン村のスナフキンみたいに全然役にたってないけれど
癒され感がすごい(笑)。
間合いもさることながら歌もタップも非常に見ごたえあります。
あのタップしながらの歌の安定感も。
そして岩城さんのルイもおいしすぎてたまらない(笑)。
シェフとセバスチャンのシーンがあまりにもベタすぎて
ベタなのをこんなに笑ってしまう自分が悔しいと思うくらい
いちばん面白かった。
子供の笑い声もあってああ、子供ウケてる!って思って余計楽しい。
さて最後に、今回のお目当てウツボさん改めウミヘビさん。
第一声の「ああ、深海の女王様」があまりにも声色が違ってて
本当に一瞬誰かわからなかった。とにかく声が違っていました。
メイクは京劇のように隈取みたいな感じで
衣装もぐるぐる身体や頭に何か巻きついているような感じで
誰かわからん感じですが、
同じ格好している中橋さんと一目で区別ができるのは
やはり贔屓だからなのだろうか。これは愛なんだろうか(笑)。
あんなメイクしていてもあんな恰好していても
イケメンだよなあって思う私は贔屓入りまくりなのだろうか。
いや、実際おまぬけな悪役で可愛いんです(力説)!
歌は高音が良く響いて聴きごたえありますし、
中橋さんとの掛け合いも楽しいです。
セリフも非常に妖しくてアリエルをかどわかすところなんて
もう私なら騙されるね、うん(笑)。
そして本当にいっちーパートの音域は高い、
ずっとファルセットで歌ってる?
ペッパーよりロルフより美声は堪能できます。
ビジュアルあれだけど(笑)、。
そしてパパの天使ー♪というパートが可愛くて可愛くて。
ちょっとお遊戯みたいな振りも可愛いです。
基本的にずっとブレード履いてくねくねしているので
かなり体力消耗するんではないかと思いました。
カテコもブレード履いてますから。しかしくねらせる動きがうまい。
今からヴレヴ踊ってこーいと言いたい(笑)。
あとはスケートの足裁きがうまいです。
身体光らせながら(ウミヘビは光るのだろうか?)のスピンがとても綺麗でした。
レベル4取れるかな(笑)。
身体は絞っているなと感じました。
身体にぴったりフィットなあの衣装でラインが良くわかるのですが
とにかく細いっ!しゅっとしている!
スタイル良く見えるのはブレードのせいでしょうか、そうなんでしょうか(笑)。
二幕は出番ないかと思ってましたが意外にありました。
アリエルとエリックのキスを邪魔するシーンが非常に地味で笑えます。
全く邪魔できてない(笑)。そして最期があっけなさすぎる。
アースラがやられると一緒にやられちゃうということは
アースラの分身だったんでしょうか?(よくわかってない)
ラストみんな仲良くコーラスしているのを観ていて
仲間に入れてあげてーって思った(無理)。
しかし、あのラストのシーンで少しうるっときました。
色々つっこみどころはありますが、
トリトン王が魔法使えるのなら
最初からトリトン王に頼めば良かったのに(身も蓋もない)。