大阪では3年ぶりのエリザベート。
ただし、前回公演は行ってないのでなんと11年ぶりに観ました。
今年こんなん多いなあ(笑)。

とにかくメインの目的は「石丸トートが観たい!」
あとは出来たら春野さんで観たいなということで
取っていただいたのがこの日。

なにせ11年前に1回観たっきりなんで忘れているところも多々あり、
そういえばこんなシーンもあったなと思い出したりもしたり。

全体的な感想としては曲が圧倒的に強いので印象に残るのですが、
よくよくストーリー面で考えると色々詰め込まないといかないので、
意外に話が淡々と進むというか、流れる。
登場人物がなぜこのような行動を起こしたかというのは
あまり深く描かれてないように感じます。
また、演者の魅力でひっぱっていかないといけないという点で
「アイーダ」に似ているかなと思いました。
ただ前述通り曲がすごく頭に残るのでそんなことどうでもいいやという
気にさせられるのも似ている(笑)。

さて大阪ではお初の石丸トートでした。
私は贔屓目入っちゃっているからあんまり冷静に書けない(笑)。
とにかく妖しくて美しくてかっこよくて歌声艶があって素敵で・・
一幕終わってからもすでに「石丸さんかっこいいかっこいい」と
うわごとのようにしか言えなかった。
そして終演後もやっぱりかっこいいかっこいい・・・。
あのトート様なら黄泉の国に真っ先に連れて行かれてもよい。
まあ、とはいうもののジキハイの時の方がインパクトは
強かったです。
ああ、こういった役柄もできるんだという驚きが強かったのも
あるけれど歌はジキハイの時の方が合っていたかな。
「最後のダンス」もかっこいいんだけど、やはりシャウトするところは
上品。おーれーーさにはしびれたけどね(どっちやねん)。
「愛と死の輪舞」はうっとりとして聴いてしまいました。
あとはこれも贔屓目入っちゃうかもしれないけれど、
実は登場人物の中でいちばん感情移入できるのが
トート様だったりする(笑)。
だってシシィ一筋というのが一貫しているではないですか?
だからストーカー男の恋が実って良かった良かったという感想に
なってしまう(笑)。

シシィは春野さん。春野さんそのもの初見。
歌がうまいという評判を聞いていましたが確かにうまいです。
高音は少しきつそうで裏声多用でしたが、安心して聴ける。
ただ、シシィ自身の魅力はあまり感じなかったかな。
少女の頃のシシィは意外に可愛らしい声でおてんばぶりが
可愛かったんだけど、大人になってからのシシィは
ただのワガママにしか見えなかった。
フランツやルドルフがただただ可哀想としか思えなくて。
そんな自分勝手な人なんだけれど

人を強く惹きつける魅力というものがやはり一路シシィには
あったかなと思う。

フランツは岡田さん。岡田さんと言えば「To Be Continued」(笑)。
どの世代まで通じるかわからんが「君だけを見ていた」。
岡田さんはボニクラ以来2回目。
いろんな人が指摘しているかと思いますがセリフ・歌詞が聞き取りにくい。
一幕のマザコンぶりははまっていたんですけど、
童顔なので二幕のふけっぷりが無理ある・・・。
一幕岡田さん、二幕禅さんでちょうといいかもと思ってしまいました。

ルドルフは平方くん。
すらっとして手足が長くてとにかく歌がいい。
トートとのデュエット「闇が広がる」は非常に聴きごたえありました。
ダンスはちょっと頑張れと思ったが(動きがかなりどたどたしてた・笑)、
ミュージカル2度目という割には堂々としていて良かったです。
期待の若手ですね。
ただ、初見の時の井上くんがすごく印象が強いのは仕方ないかな。

ルキーニは初演以来ずっとやってらっしゃる高嶋兄。
初見の時はえっとこれでいいんですか?と思いましたが、
今回観てこれはこれでありなのかなとも(笑)。
ただ、狂言回しの役どころであるルキーニが変わったら
いちばん舞台の雰囲気がらりと変わりそうなんで
他のルキーニも観てみたい。
色んな味付けがいちばんできそうでいちばん面白い役だなと思うんですね。
演出家はあまり変わってほしくないからあえてシングルで
キャスティングしているのかな(笑)。

あとは寿さんのゾフィーはとても怖かったけれど、
最期が切なかった。彼女は彼女なりにポリシーがあったんだというのが
伝わってきて正直エリザベートより感情移入できました。
今井さんのマックスはあまり出番ないからか印象薄くて、
あっそういえば出てたって感じ。
やたらに一人歌うまなのであっ今井さんだ!と思い出す感じで(笑)。

他のキャストも観て比較してみたかったのですが今回はこれ一度きり。
石丸さんの美しさと妖しさを心に刻むことにします