球磨蘇(本家筋)に勝利した卑弥呼は日々退屈でマッタリしていた。
魏の家庭教師に何か面白い物を寄こせと難癖をつける日々。
家庭教師が貴重な紙に書かれた書物を持ってきた。
「呉の導師が書いたものです。この世の始まりが書かれています」
宇宙開闢の物語である。
<宇宙は卵の中でドロドロの混沌であった。それが割れた。
天と地が生まれ急激に成長していく。
盤古という巨人が誕生し、ただひたすら宇宙と共に巨大化していく。
やがて崩壊が起きる。左目は太陽に・右目は月に・鼻からは風が生まれた>
「うっひょうー!これがこの世の真実じゃな、朕の一族の物語にも紹介しよう」
イザナギが禊をしたときに、左目からは天照=太陽が、右目から月読=月が、鼻からは素戔嗚が生まれた。