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ゆきまるのブログ

風の吹くままに身を漂わせてふわふわふわふわ…「紀伊続風土記」を片手に和歌山県内の神社仏閣を巡る歴史好きの他愛の無いブログです(´・ω・`)

こんばんは(´・ω・`)


久々の更新笑い泣き

紀三井寺の写真が古かったので、差し替えようと思っていじったら誤って記事を消してしまうという…ガーン

なので、去年の12月から今年の6月まで複数回、時間が出来た時に散歩がてら、家から車で10分ぐらいの紀三井寺へ行ってきましたウインク

現在、無料開放していて、自由にお参りすることが出来ます(ただし、ケーブルカーは有料です)照れ

最寄りの場所から辿りますニコニコ

国道42号の紀三井寺交差点を真っ直ぐ(南)道なりに行き、JRきのくに線の踏切を越えると一番奥に紀三井寺があります月見


紀三井寺『紀三井寺公式サイト』『境内由緒書』『紀伊続風土記』 より

救世観音宗総本山。山号は紀三井山。院号は護国院。本尊は十一面観世音菩薩。西国三十三所観音霊場第二番札所。

旧名草郡神宮下郷紀三井寺村にあり、江戸時代後期の寺号は「金剛寶寺」と記され、境内は東西8町(約872メートル)・南北12町(約1.3キロメートル)。『紀伊続風土記』に「當寺縁起の大畧に曰昔稱徳天皇の御宇唐朝沙門為光上人、日本に渡り勝地を求めて一の伽藍を建立し、十一面観世音を安置せんと欲す。東漂西泊し遍く名勝を跋渉し、偶此名草山麓に來るに其形勝求むる所に適ふを以て低徊願望するに不思議なるかな。潤松の側光明を放ちて千手千眼観世音尊保儼然として現し給へは上人歓喜踵踊し、乃伽藍を創建して尊像を安置し、併せて自作の観音を本尊とす。實に寶龜元年なり。二尊の靈験日を新にして渴仰の貴賤かくて上人國土安穏佛法興隆のため、自大般若經六百巻を書寫して堂前に埋む。其書寫まさに畢らんとする時、容貌端麗の少女忽然として現す。上人其來山を問ふに奮然として清浄水に入り化して龍となり、上人に語りて曰く「吾此山に登り、燈を観世音に挑くる事、殆千歳猶盡未來際退轉なかるへし」といふ。今に至りて七月九日夜千手谷の松間龍燈見はるといひ傳ふ。一日龍神來りて上人を請し共に水府に入る歸るに及ひて七種の寶を贈る。法螺一如意一香爐一櫻樹一七應同樹一栢葉錫杖一鐘一なり。六種は上人携へて歸る。鐘は後海畔に浮ひ出つ人々牽けとも動かす。上人撫摩すれは鐘自鳴る。其聲清亮なり。布を以て松樹に繋け鐘紐に連ねてこれを牽くに運動心のまゝなり。終に寺樓に懸けて六時を報す。土俗布引松といふはこの縁なりといふ。右七種亂世に紛失して今存するものは錫杖と應同樹となり。

當寺と紀三井寺と稱するは通稱にして、實は金剛寶寺なり。或説に紀三井寺は吉備寺ならんといへり。按するに此説理に近し、吉備は古此邊の總名と思はるれは吉備紀三語通ひて美の餘韻伊音あるを以て井字を添へて紀三井寺と書來れるならん。三井は三つの清泉より出たる名にして紀の字を加ふるに園城寺に分つ爲なりといふは疑ふらくは後世浮屠氏附會の説に出るならん。古の寺領詳しならす。中世山名家より新開の地四十餘町寄進あり。其餘寺島畠四町八男子杭瀬村にて一町四段合せて四十九町、中世以後寺領とす。天正十三年豊臣太閤征伐の時、皆没収せらる。此時寺に傳ふる所の倫行院宣種々の文書等皆散失す。

當寺境内名草山の半腹にあり、磴道二あり南にあるを表坂といひ、北にあるを裏坂といふ。表坂の麓に樓門あり、石磴九十間堂前の廣庭に至る裏坂屈曲石磴二町餘、土人宗祇坂といふ。此地河海數十里一瞬に晝すへし。其間島嶼點綴洲渚の縈廻鹵田村落の碁置錯落する風帆沙鳥の性來出没する千○萬態[婁見]形すへからす。和歌浦の勝槩天下に甲たる事古今偕に推す所にして其地の勝○に至りてはいまた傳ふるものもある事なし。近世林羅眞を模出せり。境内三の清泉あり、清浄水楊柳水吉祥水といふ」と記されている(○は字崩れて読めず)。

江戸時代後期の建築物として、本堂・如意輪観音堂・六角堂・弘法大師堂・念佛堂・開山堂・多寶塔・釣鐘堂・經塚・奥院辨財天社・三部權現社・樓門・鎮守三社が建立されていたと云われ、山内に点在する子坊についても記されていますが、紀三井寺山内寺院の記事を参考にして頂ければと思いますニコニコ

境内にある楼門・鐘楼・多宝塔が国指定重要文化財、本堂・開山堂・六角堂・大師堂・三社権現・書院(旧紀州藩御成御殿)が和歌山県指定文化財、清浄水・楊柳水・吉祥水が和歌山市指定名勝、樟樹・応同樹が和歌山市指定天然記念物。所蔵する木造千手観音立像(秘仏)・木造十一面観音立像(秘仏本尊)・木造十一面観音立像・木造梵天立像・木造帝釈天立像が国指定重要文化財、木造天部立像・絹本著色地蔵菩薩立像・紙本着色熊野観心十界曼荼羅が和歌山県指定文化財に指定されています。




楼門(国指定重要文化財)月見

手水鉢月見

以前はここに祇園社がありましたニコニコ


閻魔大王像月見

令和元年(2019年)12月に建立されたようで、楼門前にありますニコニコ


穀屋寺『紀伊続風土記(紀三井寺山内寺院の記事と重複)』 より

『紀伊続風土記』に「楼門外にあり、比丘尼寺なり。昔は観音堂の傍にあり、後世護國院を観音堂の側に創建して穀屋を門外に移す」と記されている。

元々は有力子坊の1つで、室町時代中期に多宝塔を含む諸堂が焼失(兵乱とも)した際、主導的な役割を担い、再建に尽力。また、天正13年(1585年)の豊臣秀吉による紀州征伐では、直接交渉で和議を成立させて焼き討ちの回避に奔走。山内での地位を高めた。しかし、江戸時代に至ると、寺社勢力を抑えるために江戸幕府が制定した「諸宗寺院法度」により勢力を弱め、最後は寺院を門外へ移す裁断が下されて、宝暦3年(1735年)に子坊から末寺へと格下げされる憂き目に遭ったと云う。

所蔵する穀屋寺紙本着色紀三井寺縁起絵図は、和歌山市指定文化財に指定されています。

楼門を潜って右側にありますニコニコ

普門院(塔頭寺院)月見

楼門を潜って、左側にありますニコニコ

参道(結縁厄除坂)月見

210段の階段があり、毎年早駆け競走が行われていますびっくり




清浄水(和歌山市指定名勝)月見

瀧本院の向かい側にありますニコニコ


芭蕉翁句碑月見

清浄水の右側にありますニコニコ

瀧本院(塔頭寺院)月見





白瀧大明神⛩️

傍らの応同樹が和歌山市指定天然記念物に指定されています。

瀧本院の右隣にありますニコニコ

参道月見

このあたりで半分ぐらいでしょうかニコニコ

参道月見

白瀧大明神右脇の参道の奥に塔頭寺院の善壽院がありますニコニコ


参道右側に小社がありましたが、立ち入り禁止になっていましたニコニコ


善壽院(塔頭寺院)月見

本堂の裏手にありますニコニコ




楊柳水(和歌山市指定名勝)月見

松樹院手前右側の参道を歩いて行くと一番奥にりますニコニコ

宝樹院(塔頭寺院)月見



松樹院(塔頭寺院)月見

宝樹院の向かい側にありますニコニコ

境内月見

参道月見

地蔵菩薩像月見


参道月見

六角堂(和歌山県指定文化財) 月見

仏殿月見

境内月見

一番奥に本堂がありますニコニコ


鐘楼(国指定重要文化財)月見



大樟龍王社⛩️

背後の樟樹は和歌山市指定天然記念物に指定されています。

千度石月見

大師堂(和歌山県指定文化財)月見





三社権現(和歌山県指定文化財)⛩️

『紀伊続風土記』に「鎮守三社 金剛藏王權現社、熊野三所權現社、白山沙理權現社 社各方三尺。右三社は一村の氏神とす。廟あり九間半二間なり。祭禮九月四日。左右に日前宮山王權現二小祠あり」と記されている。


春子稲荷⛩️

三社権現の左側にありますニコニコ



多宝塔(国指定重要文化財)月見


多宝塔の右奥に奥の院である弁財天堂への参道がありますが、今年の2月ぐらいに行った時は立ち入りが制限されていました笑い泣き


開山堂(和歌山県指定文化財)月見

多宝塔の左側にありますニコニコ

開山堂奥に墓地がありますが、この地で亡くなった京都見廻組佐々木只三郎の墓もあります照れ


健康長寿の水月見

本堂手前左側にありますニコニコ

境内から雑賀崎を望む📷


ごくらく橋月見

本堂手前右側にありますニコニコ


本堂(和歌山県指定文化財)月見

御朱印(西国三十三所観音霊場)月見

本堂内の納経所で頂くことができます照れ





今年の春頃まで期間限定で本堂奥に奉られている本尊を拝観(土足・撮影禁止🈲)できて、中に入ると音声で本尊や秘仏(50年に1回公開)等の説明を聴けました照れ

納骨堂月見


本堂行きエレベーター月見

境内の駐車場から直接行けるようになっていますニコニコ

一願地蔵月見

金の紙に願いを込めて地蔵菩薩に貼り付けることによって願いが叶うと言われているそうですニコニコ

門前町月見

かつての賑わいはなくとも、3~4軒は未だに頑張っておられますニコニコ

ここから北のほうへ向かうと地蔵堂があります照れ

地蔵堂月見

さらに北へ向かうと、かつて使われていた参道がありますニコニコ



旧参道月見

現在は閉鎖されていますニコニコ

裏門月見

老朽化のため、立ち入りが禁止されています笑い泣き

裏門からさらに北へ向かうと、民家の軒先に吉祥地蔵と吉祥水の入口がありますニコニコ


吉祥地蔵月見

台風による土砂崩れで埋没したため、昭和32年(1952年)に建立されたそうですニコニコ









吉祥水(和歌山市指定名勝)月見

その他に、楼門右側に紀三井寺ケーブルカーがあり、約1分で仏殿下の山上駅に着きます🚉





職場の先輩が言うには、眺めどころか、一瞬で着くので味気ないそうです笑い泣き

まあ、自分は乗らなかったですけどね てへぺろ

境内は結構広く、文化財も多いので見応え十分かと思います。駐車場は境内外に何ヵ所か有料駐車場がありますニコニコ

先々週、奈良に行きましたので、また更新したいと思います照れ