ハッピーシュガーライフ

「ハッピーシュガーライフ」
(スクウェア・エニックス／ガンガンコミックスJOKER)
鍵空 とみやき (著)

★★★★★

もう今さら書かなくても…と思うくらい有名だけど、

ハマったので語ります。

「松坂さとう」はモテまくりの女子高生。

美少女なのにビッチと有名だったけど、本当に愛する人と出会って男遊びをパタっとやめます。

その相手はまだ幼い少女の「しおちゃん」。

２人の秘密の生活を守るため、騙したり脅したり殺したりするヤンデレサイコホラーの歪んだ純愛ストーリーです

ふだんはこんなに可愛い絵柄！！

とにかく絵がかわいくて、瞳がキラキラしてるシーンとか本当キュンとくるんですが、愛を脅かされそうになると手段を選ばないさとうちゃんの豹変ぶりが また魅力でした。

しおちゃんを想う気持ちは真っすぐで、でもその愛し方が曲がっている。読んでいて「えっ？そうくる？？」という考え方のズレというか、頭のネジがぶっとんでる感じの見せ方が上手くて面白いです

あと何巻も読むと「まともだと思ってた登場人物が まともじゃない」ということが多く、クセの強すぎるキャラクターもまた先が読めなくて面白い！！

ふとした瞬間に向ける敵意。「可愛い」と「怖い」のバランスが最高！

かわいい～って感じの絵柄と、ドキっとする「病んでる」シーンのギャップがクセになる

あとヤンデレって定義いろいろだけど、むやみにライバルを殺しまくったり「あなたを殺して私も死ぬ」的な感じじゃないのが逆に良い。

人を追い詰める場面が多いですが、考えなしに殺しまくる殺人鬼とかではないです

ヤンデレヒロインって殺人狂にされがちだけど、その裏には相手を想いすぎるがゆえっていうか、愛が重いの究極系というか、そのあたりがちゃんと描かれてるのが好き。

しおちゃんも「さとうの愛に怯える…」というわけでもなく、純粋に愛を受け止めていて、それがまた歪で良いです。

これは良い百合！良いヤンデレ！！

一気に4巻まで読んじゃいました。

気になったらこちらで試し読みができます♪

生贄投票

「生贄投票」
(ヤングマガジンコミックス) 
江戸川エドガワ (著), 葛西竜哉 (著)
★★★☆☆

大好きです、こういう系（笑）

タイトルからだいたい察すると思いますが、正体不明のやつに命令されて毎日クラスから1人生贄を選び、疑心暗鬼になったりクラスの人数が減っていく感じのやつですね。

こちらの女の子が主人公。これ系で女の子って珍しい気も。

とにかく世の中にあふれてる設定のマンガですが、読みまくってるからこそ比べてレビューします。

アマゾンでは酷評されてたけど、そこそこ面白いですよ！

まず新鮮だったのは、こういう「クラスから1人選ぶ系」って絶対デスゲームじゃないですか。

よく分からない力で必ず死んで、防ごうと知恵を絞るもあらがえず死んでいく。

でもこのマンガは「社会的死」なので今のところ理不尽な力で殺されたりはしないんですよね。

まぁ死にたくなるくらいの秘密を拡散されるんですけど。

恥ずかしさから自殺したりはある。

ホラー慣れしてる人はこのあたりが物足りないかもしれないけど、グロが苦手だけど適度にスリルを楽しみたい人には良いかもしれない。

あとは個人的な意見ですけど、「これで絶対に死なないぜ！って策を立てても不思議なパワーで虐殺されてる」より、サイバー攻撃の方が現実味があって好きです

そういう不可思議なデスゲームって、人の仕業にするには無理があって、犯人や「どうやって殺したの？」がウヤムヤになるじゃないですか。

でもこのマンガは少なくともギリ人の手でいけるし、犯人がクラスメイトを追い詰める理由（過去のイジメで死んだ人間の復讐）もハッキリ分かってるし、推理モノとして面白かったです

まだ犯人が誰かはわからないんですけどね。

あとは「投票で選ばれても、制裁を回避する手段がある」ってところも新しかったな。それは無理がない手段なのに達成できなくて、あぁ～人って裏切るんだなぁ…ってなったり。

ここまで褒めてますが、ちょっと残念な部分もあります。

「社会的な死」＝「やばい性癖」「エロネタ」がほとんどなので、まぁリアルなんですが、公開される秘密に偏りがあるんですよね…。

高校生の「知られたら死ぬ秘密」なんて実際これ系だとは思うんですが、ちょっと多いかな

何人ものクラスメイトの秘密を見ていると、ちょっとマンネリ化してくるので、そこは考えてほしいかなと思います。

（それが良い評価が少ない理由かも）

自分のエロシーンが公開されるなんて、確かに一番嫌だけど…

「王様ゲーム」や「投票げぇむ」よりスッキリ終わりそうな期待ができるので、最後まで読んでみたいなと思えるマンガでした

なにより作者の名前とかあとがきマンガが面白いんだよね。

応援したくなる。

シズコはオレのヨメ

「シズコはオレのヨメ」
 (ミッシイコミックス Next comics F)
桐丘 さな
★★★★☆

とにかく内容がかわいい！！

ジャンプＳＱで連載中の「大正処女御伽話」も好きで読んでみたのですが、ギャグと恋愛要素のバランスが良くていい感じです

＜あらすじ＞

女子高生の糸珠子(しずこ)が16歳になる誕生日、古風な恰好をした男・弁慶が家に押しかけてきます。

彼は自分が鬼だと名乗り、愛する妻の生まれ変わりが糸珠子で、1000年以上の時を経て再び求婚してきたのです！

生贄で嫁になった静姫ですが、死に別れるまでラブラブだったよう。

普段は髪で隠していますが、生まれ変わりの証で頭には角が…

あの世へ旅立つ静姫が寂しくない様に、鬼にとって大切な角を渡していたらしい

静姫のせいで腑抜けになった弁慶（本名は朱里）を追いかけて、妖怪仲間の兎若丸も糸珠子を狙って登場しますが、こいつもイケメンで憎めないキャラクターなんですよね！

悪人がいないマンガで、わりとコミカルに進んでいくので、甘々な少女漫画展開が苦手な私はちょうどよく楽しめました

「大正処女御伽話」は〝ヒロインがデレデレで男がツン”という構図ですが、こちらは〝男がデレデレでヒロインがツン”という関係性。

かと思えば恋愛描写もほどよくあり。

どんなときも糸珠子一筋！！な朱里がカッコいいんです

カッコいいというか…一生懸命でかわいい（クール顔なのにギャップが良い）

こういう転生モノって、もとの人間との差に怒ったり（お前なんて○○じゃない的な）、むしろ追いかけてきた方がツンギレだったりしそうですが、こちらは糸珠子を静姫としてではなく きちんと向き合って愛をぶつけているところが良いなと思います。

思い出のノロケは多いけど、それを気にしている様子は無いし。

まだ1巻しか読めていませんが、糸珠子が朱里のことを好きになったら、静姫の影に悩んだりするのでしょうか・・・？

この微笑ましい空気のまま進んでほしいなと思います！