#12.6国会傍聴者弾圧
秘密保護法なんてなくても十分威圧的 国会靴投げ込み事件の勾留理由開示公判を傍聴して(日刊ベリタ)http://t.co/uCm6kFNjcJ
勾留理由開示請求とは、勾留を決めた裁判官に対し、その理由を問い質す裁判である。
起訴前の勾留は最長23日間にも及ぶ。この間、罪を犯したと疑われる被疑者は、警察署内の代用監獄へ閉じ込められる。
勾留理由を明らかにすることにより、違法な勾留を取り消したり、裁判所に不服申し立てをすることができるため、身柄を拘束された被疑者にとっては極めて重要な制度である。
傍聴者に二重のボディチェックを強いる東京地裁の「警備法廷」は、元々暴力団関係者を対象とし、不足の事態に備えるためのものだったようだが、抗議者を不当に逮捕する公安事件で悪用されている。
検察官による被疑者の勾留請求を認めた裁判官とは別の裁判官が出てきたり(勾留質問も勾留決定もしていないのだから、勾留理由を言える訳がない)、勾留理由を答える義務はないと言い放って答えなかったり。
たしかに「違法」ではない。しかし、勾留理由開示制度の趣旨を没却する極めて不当な運用であり、「違法でない」ことを傘にきて逃げることは許されないだろう。これでは、違法ではないから大丈夫とばかりに法の網の目をくぐり抜けて好き放題の官僚や悪徳業者と同じである。
即座に傍聴人を構外退去にすることも、法廷警察権、庁舎管理権の濫用である。
圧倒的大多数の人々が知らない中で、人権の砦であるはずの裁判所がかような所業を行うのは、「警備法廷」という密室がまだまだ知られていないからだろう。
“12.6秘密法国会傍聴者弾圧救援会・声明 —即時解放と不起訴を求めて…http://t.co/IX5B3YoVcO”
弾圧とか不当逮捕とかを説明するのはなかなか難しい。
けれど、今の日本の姿の一端を知って欲しいという思いと、これからますます状況は悪化するだろうという危惧感から、試みてみたいと思います。
よろしければお付き合いください。
………
弾圧とか不当逮捕とかを説明するのはなかなか難しい。
町のお巡りさんを見ていると、警察がそんな酷いことをするとは考えられないし、そういう言葉に対して、私自身がドン引きしていたからです。
え?なにそれと。
不当に逮捕するという意味がわからなかったし、弾圧とかいう言葉は私の中で「大逆事件」で止まっていました。
不当逮捕とかいうけど、何もしてないのに逮捕されるはずないでしょとも、思ってました。
でも、デモに行って、目の前で逮捕者が出たり、何もしていないどころかデモを妨害してくる集団に暴力を振るわれたにもかかわらず逮捕された人に直接話を聞いたり、逮捕され勾留され続けている理由を問い質す“勾留理由開示公判”を傍聴する中で、
うぁ~、マジでこんなことがあるんだ…
とビックリ仰天し、映画「マトリックス」の世界にいるような気分になりました。
事件報道は、警察発表をそのまま吐き出したもので、あたかも容疑者=犯人かのように扱っていますが、それが真実で無い場合もあることを知りました。
たとえば、公務執行妨害罪容疑で逮捕されました…と報道されても、拘束されている本人は何もしてないのに、勝手に警官が転んで見せた、とか(いわゆる「転び公妨」)。
何もしていなかったり、些細なことで逮捕されるのは「国の安全のため」という名目の公安事件だから。
デモや抗議行動で逮捕者が出たときは、十中八九、公安部が出てくる公安事件です。
警察・検察には刑事部と公安部があり、刑事部(ドラマの「相棒」とか、「ハンチョウ」)は、事件の解決を目的として捜査します。
これに対して、公安部は、情報収集を目的として捜査します。
デモや抗議行動の現場で、マスクをつけスーツ又は私服でメモを取りまくったり、ビデオや写真撮影しまくってる人々です。
公安部が取り調べる内容は、事件よりも社会運動に参加した動機や人間関係。
嫌がらせとしか思えない家宅捜索(家の中をガサガサ荒らされるやつ)や長期勾留(なんと数ヶ月も警察署内の代用監獄や拘置所に閉じ込められて帰してもらえない)は、どうやら、社会運動をやめさせることが目的のようです。
国のやることがおかしいぞ、と思ったら声をあげるのは、最終的な政治的意思決定をする主権者として当然のこと。
でも、国にとって不都合と判断されると、徹底的に潰そうとしてくるのが、日本のダークサイド。
(マンデラが“刑務所に入らなければその国家の真の姿はわからない”という言葉の含蓄はここにあると思います。)
国の安全のためにつくるという法律に反対した人々から逮捕者が出たのは象徴的とも思えます。
国会の内外で4人逮捕され、3人は幸いにもすでに釈放されました。
残る1人は未だ勾留されています。
ちょっと想像してみてください。
警察署の留置所に寝泊まりさせられ、取調べ室では公安警察官たちに取り囲まれ、いつ帰れるかもわからない日々。
外の様子は、弁護士から聞くしかない、孤独な状況。
家に帰れず閉じ込められるということは、社会生活を破壊される凄まじいことです。
早期の釈放が必要です。
多くの方に注目して頂きたいと思います。