私は今第二子を妊娠している。
第一子の時、ニ度と子どもなんて産めないと思っていたのが嘘みたいに、一人目の息子が一歳になると自然とニ人目が欲しいと思うようになった。
第一子を授かるまでにも色々なドラマがあり、授かってからも初めての妊娠は未知の世界で、不安な気持ちになったり、それはもう様々な感情に支配され、泣いたり笑ったり喜んだり‥。
正に感情の百面相といった十ヶ月を過ごした。
お腹の子の逆子がなおらず、帝王切開になった私の出産は、産後の出血がひどく貧血になったり、肝機能の値が低下したりと経過が悪く、通常一週間で退院できるところ、十日目でやっと自宅に帰ることができた。
退院後も傷の痛みでまともに歩けるようになるまでニヶ月かかり、結局出産から一年経ってもずっと手術の傷跡のトラブルに悩まされる日々であった。
世の中には帝王切開は痛い思いをしないで産めるから良いと考えている人もいるが(私はそうは思っていなかった)、正にこれは一度経験をしてみないと分からない未知の世界であった。
生きていると時々理解のない理不尽な言葉を投げかけて来る人に遭遇することがあるが、それはその人が経験をしていないからであって理解できないから仕方のないことなんだ。と妊娠出産を通して私は寛容な心を手に入れることができたほどだ。それほど妊娠出産とは過酷なものであった。世の中のお母さん全員を尊敬したほどだ。
それほどの辛い経験をしてまでなぜまた辛い妊娠、出産を繰り返そうとしているのか。
現在ニ人目を妊娠している私自身が不思議に思っているし、初めての出産を経験した後はニ人目以降の出産を経験されているお母様方を見てそう思っていた。
女性とは不思議な生き物である。
これこそまた未経験な未知の世界であった。
今はただ、お腹ですくすくと育ってくれているこの子が無事に生まれてくれればいい。
ただそう願っている。