今日は発表会でした
生徒さんはみんな暗譜で止まらず
緊張の中を1人で弾き切りました
暗譜で弾いたの本当にエライ！
緊張の中たった1人舞台に立ててエライ！
みんなまだちっちゃいのにエライね
私は私でど緊張の中
とっても満たされた気持ちでショパンを弾きました
そういや昔はいつも本番になると
“緊張”に抗っていたな。
「あーもう嫌だ緊張する緊張する
あー嫌だ！あー嫌だ！あーーー嫌だ！！」
「落ち着け落ち着け落ち着け
静まれ静まれ静まれ静まれ」
「あーーーーーーーーーー！！！！
あーーーーーーーーーー！！！！」
みたいな感じでずっと頭と心臓がうるさかった
とにかく
緊張している状態が不快過ぎて
感じる事に抗っていた。
「緊張感じたくない！」と抗っていた。
だけど今回は
「緊張してもいいよ。」と受け入れてみた。
私自身にそう言葉を掛けてみた。
ゆるしてみた。
そしたら物凄くじんわりとあったかくなって
何故だかすべてが愛おしくなって
感謝の気持ちが湧いてきた。
お気に入りのドレスを着て
音響の素晴らしい大ホールで
最高級のフルコンサートグランドピアノで
大好きなショパンが弾ける
大好きな生徒さん達の前で！
なんっっって幸せな事なんだろう。
生徒さん達もみんな緊張していたけれど
「大丈夫！」という言葉と一緒に
「緊張してもいいんだよ」と伝えた
緊張に抗って打ち勝とうとするよりも
受け入れてあげる方がずっと安心する事を
私自身が知れたから
私自身が安心してラクに楽しめるようになればなるだけ
生徒さんに伝わるものも軽やかで楽しいものになる。
＊＊＊
私の家のピアノはかなり鍵盤重めで
防音室だから当たり前だけど響きを吸収する。
それはそれでとーってもお気に入りの
大好きな私のピアノとピアノルーム
だけど音楽ホールは
音響効果が最高で音が上質に響くし
何と言ってもスタインウェイのフルコン
※スタインウェイ…世界最高峰のピアノメーカーのひとつ
※フルコン…コンサートホール用の奥行きの長いグランドピアノのこと
撫でるだけでとろけるような音が響く！！
何てこと！！！！！
とろけ具合が衝撃的だった
演奏中緊張はしていたけれど
包み込まれるような心地よさの方がずっと強烈に残った。
指先が軽やかすぎて
そよ風に揺られているようだった
これまで何度もホールのフルコンは弾いているし
スタインウェイだって何度も弾いているのに
いろんなものの感じ方が変わってしまった今は
すべてがまるで別世界
発表会と一口に言っても
プロと言っても遜色ない方も演奏するのだけど
いつも私は立場上『講師演奏』という形で
大抵最後の大トリで演奏する。
前はプレッシャーで
「見劣りしないように！」とか色々気負っていたんだけど
今回はそういうのもなかった。
私は私の演奏をするだけだった。
「伝えたい」とか「共鳴したい」とか
そういう矢印外向きの想いがベースにあると
本当に周りの評価とか人目って
どうでもよくなるんだね。
いかに上手いか圧倒的かなんて
さして重要ではなくなるんだね。
それが本当の意味で腑に落ちた事が
涙が出るほど嬉しい
今まではずっとうわべだけで
いつもどう見られるかを気にしていたから。
なんて幸せな感覚なんだろう