しかし、民間の福祉機関の方が優位な点も存在する。それは福祉事務所といった行政機関は、行政の管理下に置かれているため、法律に反する行動はもちろんのこと、あまり自由な動きは出来ないだろう。よって、行政機関は支援の範囲が限られていると言える。しかし、民間の福祉機構は行政の管理下には置かれて居ないため、法律範囲内であるならば有る程度自由な動きが出来るだろう。したがって、行政機関ではなし得ない支援を民間の福祉機構ならば実行出来る可能性が高いのである。
以上より、両者のどちらの方が良い支援が出来るとは言い切ることは出来ない。両者にはそれぞれクライエントへの利点が存在するため、クライエントは問題の内容に応じて、利用する機関を決めると良いだろう。

4)講義をおえて
1)で述べた通り、わたしは事前学習では、福祉事務所CWの業務は「与える」と言った印象が強かった。しかし、講義で加藤氏は市役所で働く社会福祉士の役割を「地域で活動する、各支援者の後方支援」と述べていた。これは、主役はあくまでも市民(住民)の方であり「黒子」のような存在である、いう意味である。この話を聴いて、事前学習の際の印象と異なっていて、非常に驚いた。福祉事務所のCWは「与える」のではなく、市民が自分たちで問題解決出来るように「後ろから支える」ことが重要であることに気づかされた。したがって、福祉事務所CWは、クライエントの意志を把握しクライエントが納得のいく自己決定を出来るように、クライエントを支えるべきである。これが良い支援に繋がるのだろう。

4.MSWと福祉事務所CWの比較

1)はじめに
MSWと福祉事務所CWの2つの全く違う職業についての比較し、2つの職業の関係性を見出していくとする。

2)共通点と相違点
(1)共通点
まず、一番共通していることは、クライエントに支援を行う上でのスタンスである。どちらも、クライエントの自己決定を重要視していて、あくまでもクライエントを後方から支えることを意識している。これは、社会福祉士として、クライエントに良い支援していくための重要なスタンスであるだろう。
また、もう一つ共通しているところは、どちらも行動できる範囲が限られている、ということである。MSWは、業務方法に「受診・受療援助と医師の指示」ということが定められているように、医師の判断でMSWの行動は決まってしまう。よって、必ず医師の指示で動かなければならない。また、福祉事務所CWも行政の管理下に置かれているため、行政に与えられた業務をこなすことが第一条件である。以上より、MSWも福祉事務所CWは、自分が行いたいと思った支援を行うことが出来ない場合があり、支援範囲は限られているだろう。
(2)相違点
MSWは病院によって役割が異なるが、福祉事務所CWは他の市の福祉事務所と役割に大きな違いは無いだろう。そのため、良い支援を受けるためにも、クライエントはある程度病院によってのMSWの役割を知っておく必要がある。それに対して、福祉事務所CWの役割は他の支の福祉事務所とそこまで大差が無いため、クライエントが福祉事務所CWの役割を知っていなくても、良い支援が受けられるだろう。

3)おわりに
以上が両者比較であったが、全く違う職業であるが、相談援助を業務としてることは変わらないため、共通する点がいくつかあった。これは、他の福祉系の職業にも共通するものであり、心得ているべきことであるだろう。

5.おわりに
2つの講座を聴いて、以下のことを実習において気を付けるものとする