ベトナムからバンコクへ向かう飛行機はノックエア。

しかしこの便が遅れていた。

この次の便(バンコクからインド)のトランジットの時間がタイトであった為、私達は焦った。

kiwi.comで飛行機を予約していたので確か遅延保証があったはず。

サイトを確認して電話で問い合わせたが、英語の会話で全く意味が分からなかった。

学生であり、資金に余裕が無かった私達は

絶望の中、僅かな希望を持って飛行機に乗り込み、バンコクへ向かった。


バンコクへ到着するとインドへの便の最終コールが始まっていた。


まだ間に合う!


全力で走ってトランジットの手続きを行う場所まで行ったが、そこで私達は絶望した。


長蛇の列が出来ていたのだ。


空港職員にカタコトの英語で状況を説明するも、


列に並べ。


そう言われるだけだった。


仕方なく列に並びあたふたしていた私達に前の欧州人が話しかけてきた。


What's happen?


私達はカタコトの英語で飛行機が遅れて乗り換えがギリギリなんだ!って説明すると

その欧州人は真顔で頷き、

前方の列に向かって大声で

こいつらはトランジットで急いでいる。

1番前まで行かせてやってくれと言ってくれた。


そうすると1番前に並んでいた外国人が

ここにこい。と英語で叫んでいた。

すると叫んでくれた欧州人が真顔でGood luck.

と言ってくれて、Thank you!と言って握手した。

私達は並んでいた皆に感謝を伝えながら一番前へ走った。


パスポートをチェックして質疑応答する空港スタッフはパスポートを少しだけ見て、

質問はせずに私達を通してくれた。


次にもう1つ並ばなければならない場所があったが、

スライディングするように柵の下をくぐり抜け、

チェックインもせずに搭乗口へ向かった。


そこでは飛行機まで行く最後のバスが出発しようとしていた。


Hey!!!


私とゆーやは叫んで、インディゴエアラインのスタッフに予約をしているスマホのスクショを見せた。

チェックインはしていなかったが、バスに乗れとスタッフは案内してくれて、バスに飛び乗った。


汗だくになってバスに乗り込み先に行かせてくれた皆に感謝をして安堵した。


落ち着いてきた私が最初に気付いたのは凄まじいカレーの匂い。

そのバスはインド人だらけで、私達はインドに近付いていることを実感しながら青い飛行機に乗り込んだ。