広大なワイン用のブドウ畑を走り抜けて、
かつて「ローマの妹であり、ライバル」とも称えられた、Autun(オータン)という街に向かいます。ブルゴーニュ屈指の歴史ある古い街です。
ブルゴーニュらしいドライブです。 宿泊先Beauneから1時間。
そして着きましたAutun。この街は、紀元前15年頃アウグストゥスによって築かれたとのこと。確かにどこを見てもいかにも古い感じがします。
Autunでは、中心地へ向かう途中、長い歴史を示すかのように、ローマ遺跡が忽然と現れます。これは城壁の名残、サンタンドレ門。 こういった遺跡がもったいぶることなく、普通に街の至るところで見られ(もちろん見物無料!)、しかも市民生活に溶け込んでいるところが豪快ですさすが歴史あるヨーロッパ、太っ腹!
この街Autunで見逃せないのは、中世から多くの巡礼者を集めてきたサン・ラザール大聖堂と、有名な「イブの誘惑」のレリーフです。イブが禁断の実を食べるというお話です。
事前に購入・用意していた優秀なGPSナビは、細く入り組んだAutunの路地を見事に抜けて、街の中心である大聖堂前に私達を誘ってくれました。車を停めた目の前に、大聖堂が!
大聖堂内部は石造りの厳かな佇まい。こんな大聖堂で・・・
ということで私達、実はこっそり挙げてしまいました。
というのは冗談ですが、この大聖堂で挙げる結婚式のシンプルなのにオシャレ!っぷりもさることながら、フランス人新郎新婦の美男美女っぷりにはまいりました。。。フランス語が話せたら、「本当に素人さんですか?」と問いかけたことでしょう。さらに集まった友人カップルも、長身イケメン&モデル系スリムの美女だったのでびっくり!フランスのクオリティの高さに脱帽です。
イケメン&美女にすっかり気を奪われてしまいましたが、この大聖堂の正面入口には「最後の審判」を描いたタンパンが見られます。ロマネスク芸術の至宝です。
柱頭彫刻もロマネスク。
さて、挙式見学も終わり、禁断の「イブの誘惑」レリーフ鑑賞です。大聖堂前にある、ロラン美術館所蔵作品です。
でも、その前に、ランチタイム!お皿いっぱいの野菜(ブルスケッタ付き)と、
オリーブやアーティチョーク入りあっつあつピザ。太るのも恐れず、最後の禁断の1ピースまでたいらげ、
いざ美術鑑賞
実はあっという間に見学できてしまうこじんまりした美術館です。
この美術館の見所、「イヴの誘惑」に出会いました。無垢な女性は、顔を背けつつも左手で禁断の実を握り締めているという、誘惑的で、危うさの伝わる名作。12世紀の作品です。
このイヴの犯した罪によってもたらされた最後の審判の場面が描かれているのが大聖堂のタンパン(上記の)というわけです。
というわけで、ピザからレリーフ、さらに美男美女まで、多くの禁断の味を楽しんでしまった私達はAutunの街をあとにしたのでした。