こんにちは!ゆきです!

彼岸入りしたからか、日中の風が涼やかさを感じるものに変わり、暑かった夏に終わりを告げているのだなと思いました。

 

今日は久しぶりに大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の感想記事を挙げます。

以前の記事で、岡山天音さん演じる倉橋格こと恋川春町が大好きだと書きました。そう、大河ドラマの流れでそろそろだと思っていましたが、今話で春町さんが退場なさいましたえーんえーんえーん

知っていたけれど、本当に退場してしまうと悲しいですえーんえーん

馬鹿真面目で馬鹿正直で、お茶目な春町さんが大好きだったので、しばらく春町ロスです。

実際の人となりがどうなのかはその時代を生きていないのでわかりませんが、少なくとも森下佳子さん脚本の元での春町さんはとても魅力的な方で、不器用だけどまっすぐでお茶目な人だから、応援したくなるんです。絵も話も書ける戯作者は当時あまりおらず、山東京伝さんと春町さんくらいだったかと記憶しています。絵に味があって、話もクスッと面白い。わたしは皮肉の効いたユーモアが大好きなので、春町さんの黄表紙にどうしても興味があって、「蔦屋重三郎と江戸の黄表紙」を買ってどんなものかを読みました。

「無題記」「金々先生栄花夢」が春町作品として取り上げられていて、あべこべな話だったり、夢落ちだったり、教養があるだけでなくユーモアがあるから書ける話だと思うんです。

自由な田沼時代が終わり、「ふんどし(劇中で松平定信を揶揄して蔦重らがそう呼ぶ)」による質素倹約により、自由な商売ができなくなってしまい、朋誠堂喜三二さんや恋川春町さんの作品が取り締まりの対象になったのが今回のお話でした。松平定信の政治に対して笑いの対象にしてしまうユーモアのセンスがわたしは大好きなんですが、統治する者からしたら、自分のことをおちょくる存在は面白くないのでしょうか、絶版を言い渡し、喜三二(まあさん)は筆を折り、春町は腹を切り…楽しかったあの江戸の雰囲気はどこへやら…という回でした。そんな中でも、春町の死に方が、最後まで戯作者で、カッコいいけれど切なすぎて、泣きそうになりました。豆腐の角に頭をぶつけて死んだことにしようと、腹を切った後に豆腐に頭を突っ込むんです。実際はどうだったのかはわからないけれど、馬鹿真面目でお茶目な春町さんの戯作者としての死に方があっぱれで、でも、どうして自分の好きな表現を、それも誰かを傷つけようとしたものではなく、笑いに変えていさめてしまおうと思った表現で、追い込まれなければならなかったのだろうかと、蔦重に共感して春町の死を見ました。

 

「ふざけたことをして腹を切るような世の中を嘆いていると版元の蔦重が言っていた」と春町の仕えていた小島藩の殿は、松平定信にそう伝え、定信が自らの行いにより人が死を選んだことを重く受け止める場面で終わりました。

文化や表現が規制される世の中ってものは、ろくでもない。誰が幸せなのか?と言ったら、支配する者だけなわけで。

表現の自由がある世の中って幸せだし、規制されるものではないと思うんです。

誰かを傷つけるものではなく、楽しむものならなおさらだと思いました。

 

 

今回はここまで。読んでいただきありがとうございました♡

次回から春町さん出てこないんだよな…ロスです。