翌日、朝から雨。
朝食後、昇仙峡行きのバスの時間を調べると今から30分後、その次のバスは1時間後‥
急いでチェックアウトをして乗るかゆっくり1時間後に乗るか悩み、30分後に乗ることにしました。
バスの到着時刻10分前に着き、余裕ですわと駅ビルのトイレに行くと行列にあたる。
急いで戻るが到着時刻の10分程過ぎていて
結局1時間後のバスになってしまったと諦めたが
駅ビルに入る前に停留所で見かけた人が
まだ居たのを確認し忍野八海で誘導員さんが言った言葉を思い出す。
「バスはいつも15分くらい遅れるんだよ」
停留所の掲示板に遅延情報が表示され
結局到着時間から35分後にバスが来ました。
地元だと5分10分くらいの遅延でイライラする人が多いのに
地方だと20分30分程度の遅延は普通のことで怒ることでもなく。
時間に余裕を持つのは大事よなと実感する。
30分ほど乗車し昇仙峡入口下車。降りたのは私だけ。
停留所前のお土産やさんからおじさんが出てきて
「雨がひどいのにこれから行くの!?」と声をかけてくれました。
親切に道を教えてくれて出発する。
すぐ側の工事現場で誘導の方から「気をつけてー」と言ってくれました。
雨の中の作業も大変なのに皆さん親切な‥
緩やかな坂道が続き、横には溪谷と激しい川の音。
晴れの日ならトレッキングする人も多いだろうが、雨が激しくなり私以外に歩いている人なんて1人もおらず。
第一村人発見もない。ときどき自動車が通り過ぎるくらい。
トンネルを抜けると徐々に勾配がキツくなり
坂道から雨水が川のように流れてくる。
昨日から歩きにくかったが長靴で大正解!
時々お店を見かけるがこの大雨でシャッターがおりているところが多い。
途中「滝はこちら」の看板を見つける。
ここまで来たなら滝が見たい‥滝までがまた長い道のりじゃった。
滝へ向かう途中、七福神を発見。
近くに宝石のガチャガチャがあり、前の受け皿にお願いしながら宝石を投げ入れるそうです。
大雨のなか、ガチャガチャを回して願掛けしながら投げ入れている間に絶対ずちゃ濡れになると分かっていたから無理じゃった‥写真を撮るだけで精一杯だったよ‥
誰ともすれ違うことなく黙々と歩き、たまにバスが通り過ぎるだけ。
雨がますますひどくなり、帰りはバスで帰るかと負けた気分になっていたら、「森の駅」の看板の飲食店を見つけ雨宿りさせてもらう。
店内は結構人がいて、ここまで誰ともすれ違わなかったのにどうやってきたんだよと
思ったら駐車場に車が数台あった。普通は車よな。
雨の日に徒歩でくるなんて無謀よな‥
お土産や蜂蜜なども販売していて雨宿りのお礼に買うべきか悩むが、荷物になるし雨でずちゃ濡れになるな‥とあきらめる。
いったん外に出ると駐車場の端にバスの停留所を発見。
停車時刻を見るとあと数分でやってくる。
頂上まであと少しだけども長靴も服もずちゃ濡れでババア体力の限界。
晴れた日に改めて来ようとあきらめたところでちょうどバスが到着し乗客は私だけ。
貸し切り状態だ‥と思っていたら店から二人が走ってきて乗り込みました。
今日初めて遭遇した外国のかた‥
こんな豪雨の中、昇仙峡に来るなんて‥私以外にも無謀なチャレンジャーがいたのか。
3人貸し切り状態でバスは山を下り市街地へ入ると地元のおばあちゃん、おじいちゃんが乗車してきました。
高齢者の方にとって移動手段はバスしかなく、毎日のように利用しているからか乗り降りもスムーズで運転手さんに笑顔でお礼を言う姿と、「お気をつけて」と声をかけてくれる運転手さんの優しさに涙腺が緩む。いい光景を見た。
旅先だと東京での時間に追われているような、人同士のギスギスした感じが全くなくて普通はこうなんだろうなぁと心が洗われる。
昇仙峡の写真が少ないのは、とにかく大雨で早く歩いて写真を撮るのも忘れていたからじゃよ‥
<つづく>