前回の記事で2代目メイン幕を既に購入した話に触れましたが、2代目メイン幕はゼインアーツのゼクーMを選びました。欲しいと思い始めてから購入までが中々大変だったのでその辺りも含めて記載していきます。
2019年に発売されてから未だ人気の衰えを知らないゼクーM、ワンポールテントの簡便さと欠点でもある居住性をエクステンションフレームで克服した秀逸な幕になっています。また特徴的なデザインやコンセプトから2020年グッドデザイン賞を受賞しており注目度の高さも伺えます。
細かいスペック等については良質な記事が沢山ありますのでそちらを調べてみてください。
今回ゼクーMに決めるにあたって、我が家の要件を以下のように整理しました。
- 設営が簡単であること
- 3人が利用可能なこと
- 前室があること
- 値段が安いこと
- 自分が使いたい幕であること
購入しようと思ったきっかけは前回の記事でもありました通り、ランドロックの設営時間が長いとの不満が発端になっています。設営が簡単な幕となると即座に思い浮かんだ物がワンポールテントやポップアップテントだったので、その辺りが候補になるのではと考え始めました。ただ、ポップアップテントだと十分な前室があるものが無い、ワンポールテントだと居住性が悪い、単純に要件から思い浮かぶ幕がゼクーしか出てきませんでしたので先ずは第一候補として考えていく事にしました。
冒頭でも述べた通り、ゼクーはワンポールテントのメリットを享受しつつ、デメリットを克服した考え抜かれた幕になります。設営が容易である点、室内を最大限広くする工夫を施しつつも美しいシルエットを作り出している点など、全てが良いとこ取りなのです、カタログスペック上では…。耳障りの良い評価が多いのですが、感覚的には思ったほど広くもないし、設営が激楽になるわけではないと思っています。エクステンションフレームで広くしているとは言え、所詮ワンポールテントの広さなのでちょっと空間が広がったかな程度だと思いますし、設営に関しても変形ワンポールテントになるので張り綱が多くめちゃくちゃ楽にはならないとも薄々感じています。それでもランドロックの大型幕から小型化を図るためには、過度な期待をせずにプラスになる点、マイナスになる点を冷静に理解して納得する事が重要かと思いました。
そんな事を考えながら要件に対して吟味していきます。
1点目の「設営が簡単であること」は、他のワンポールテントと比べると手間かもしれないがランドロックと比べると確実に簡単になるはず。
2点目の「3人が利用可能なこと」は、今まで誰かと一緒にキャンプ行くかもとの思いもあって大型幕を選んでいましたが、主軸の人数に最適な大きさで我が家にはちょうど合っているのではないかと思いました。
3点目の「前室があること」は、ランドロックの時と同じように就寝時にはすべてのギアを幕内に入れておきたいと考えましたので、その運用がこの幕でも何とか可能ではと思っています。更にあわよくば3人過ごせるぐらいのスペースがあればとも思っているのですが、後者はできれば尚良いぐらいな感じです。
4点目の「値段が安いこと」は、ゼクーMは税込み¥84,480とやや高めな部類ですが、ランドロックに比べれば半値以下ですので許容範囲です(金銭感覚がスノピ価格に毒されています)。
5点目の「自分が使いたい幕であること」は、ゼクーMを調べていくと段々と欲しい気持ちが高ぶっていってこれが良いって気持ちが仕上がりました。この過程はキャンプ始める時、ランドロックを選定したのと同じような感覚かもしれません。あと少し考えたのはゼクーLやロロもありましたが、結局それを選んでしまうと大型幕の部類になってしまい3人最適化から離れてしまう為候補から外れました。我が家の幕選びも3人寝るだけのスペースが最悪あれば良いと言うのが根底にありつつも、受けたいメリット、我慢できるデメリットを取捨選択しつつ最大化になるように考えた結果、ゼクーMがちょうど合っているのではないかと思えるようになりました。
さて、2代目メイン幕をゼクーMに見据えたのですが、入手難易度が高いと言われているゼインアーツの製品。最初に一通りのオンラインストアを渡り歩きましたが、見つけたのはインナーテントのみ。店舗では現時点では全く売っていないことを理解しました。一方メルカリではプレ値で取引されている状況ではありますが玉数はボチボチあるようです。メルカリでのプレ値購入は負けと思いつつも手に入らなければ最悪の事態も視野に入れながら次の販売の情報を調べると、幸い2022年出荷分はまだとの事で正規店からの購入チャンスがある事を知りました。こうなってくると次に重要になってくるのは入荷情報、どの店舗で何の商品が、いつ、どのようにして販売されるのか、その情報を確実に拾う事が必要です。
この時、私はtwitterから情報を拾えれば良いやと思っていたのですが、今の時代はインスタに公式を置いている所が多いことを知りました。今までインスタに触れてこなかったのですが、情報収集には避けては通れないので渋々アプリをインストールして、ゼインアーツの取り扱いを行っている店舗や販売情報を発信している人をフォローし、完全にゼインアーツ情報収集アカウントが出来上がりました。
情報収集のポイントはインスタです、これをやらないと話にならない感じがしました。あとリアルタイムな入荷情報はtwitterの方が多かったです(ジグの入荷もtwitterで知りました)
初戦はA&FCOUNTRYのオンラインストアで先着販売がある事を知りましたのでこちらに参戦しました。販売日当日、時間未定なのですが幸い在宅勤務ですので、PCからWeb更新自動チェックを走らせて、アラートが鳴ったら即座に購入との段取りで臨みました。販売時間が不明なのでチェック間隔を短くしたかったのですが、流石に1秒間隔だと不審に思われるかもと思ったので、数十秒単位で設定しました。あるタイミングでアラートが鳴ったのでページを確認したのですが変化がない、管理者がテスト更新を行ったのかなと思ったのですが、それ以降アラートが鳴る事が無かったです。
twitterで情報を漁っていたのですがアラートが鳴ったタイミングで在庫復活があり一瞬で売り切れたようでした。最大数十秒のタイムラグがあるとは言え、あまりにも早い売り切れにWeb更新自動チェックぐらいでは太刀打ちできない事を悟りました。また、瞬殺具合から入荷数が恐ろしく少ないのではとも感じました。A&FCOUNTRYの規模でも10数個あれば良い方なのではと、そうなると今後他の小さい店舗とかだと更に少なく数個が良い所なのでは、とも思いました。このままではオンラインストアの先着順販売では勝てないと思いましたし、何もしなければ購入クエスト全敗もありえる状況に感じましたので、自動購入スクリプトを自作するしかないと思いました。(この速さは転売屋のプログラムによるものだと思うので、プログラムで対抗するしかないと思いました)
これ以降の他の店舗での販売方法は、抽選販売が主でエントリーできるものはエントリーしていったのですがこちらも全敗となります。エントリーの際条件を満たせず断念したケースもありました。受け取りが実店舗だったり、インスタに2022年より前に投稿がある事だったりと、どれも転売屋を排除するための条件だったかと思いますが、心底欲しい層からするとエントリーすらできない苦しい条件でした。
自動購入スクリプトを自作して準備をしていたのですが、実店舗で販売があるのなら最悪並んで買おうかとまでこの時には思っていました。そうなってくるとゼインアーツ取り扱い店でアクセスしやすい場所は横浜のマイクス。ちょくちょくと暇を見つけては店舗を覗いていたのですが一向に入荷の気配無し、店員さんに聞いたら7月頃には入荷があるかもと聞いていたのですが、その後はまさかのゼインアーツ製品の取り扱い終了の告知、こうなってくると実店舗購入も厳しくなってきました。
この頃の販売傾向としては、オンラインストアでの抽選販売は全国が相手なのでエントリー数が多く当たりにくい、首都圏の店舗先着販売は徹夜組も多く競争率が高い、一方地方店舗での購入報告が多くみられ地方店舗で入手できる可能性が高いと感じました。ただわざわざ地方店舗まで出向いて不確実な入荷にかけるぐらだったら、メルカリでプレ値でも差額分はその手間賃と思ってしまった方が楽なのではと悩み始めた頃でした。
最後に地方店舗での話ですが、結局良いタイミングが重なって購入する事ができました。とある地方にいた時にたまたまその近くの店舗(とは言っても小一時間はかかる)でゼインアーツ製品の入荷情報を知り、車を持っている知り合いがいたのでダメ元で連れて行ってもらったのですがそこで無事にゼクーMを購入する事ができました。
ただ、購入の際に段ボールを破棄する事を求められ若干嫌な気持ちになりました、普通の感覚からすると違和感満載の条件なのですがこれも店舗側の苦肉の転売対策なのかと諦めて条件を飲んでの購入でした。因みにゲウも売っていたので一緒に購入しました。
紆余曲折あったのですが転売屋に屈する事無く無事に購入クエスト完了となります。今回は偶然も重なって無事に購入する事ができたのですが、ここまで手に入りにくい物だとは正直思ってもいなかったので精神衛生上良くなくしんどい日々でした。ようやく手に入った喜びを噛みしめながらフィールドデビューに向けて準備を行っていきたいと思います。