自分がアメリカに在住していて日本の生活の事がよく分からないのと同じで、日本在住の方々もアメリカの生活の事は分からないと思います。
これはSNSが普及しても、一般的な情報という意味では、そのアメリカの生活の情報を入手する機会は限られているからだと思います。
その情報を自ら探し求め無い限り、普通に新聞とかテレビの報道でしか他国の情報は入って来ないでしょう。その情報というのは限られていますし、メディアというのはその報道に偏りがあるのが普通です。偏りが意図的にあるとかは別として、視聴者が関心を示さないことを報道する事は少ないと思います。
なので、アメリカで起こっている事の日本での報道も、多くが政治とか災害とか犯罪とかの話題ですよね。アメリカの一般庶民の生活を報道する事はまずありません。
アメリカに長年在住しているとはいえ、自分の祖国は日本です。国籍は日本で、特に国籍には拘らない自分ですが、日本が母国であるという事は変わりません。ただ、多くの人がアメリカの実情を知らない、誤解しているという事が外から見ていると思えるのです。
それは何だかなー、といつも思っています。アメリカの現状とかの報道を見て、日本は良いなー、と思っている人達がたくさん居る様に思われます。日本が良いという所は確かにあります。ただ、もっと庶民が良い暮らしを出来る国になれるのになー、と思い、残念に思う事がある国です。
今日は、アメリカの医療事情について現状を説明します。
アメリカの医療費、無茶苦茶高い。これは事実です。日本の10倍位と言っても良いかもしれません。盲腸の手術で200〜300万円。
とんでも無いと思うでしょう。何故、そんなに高いのか? それは医療機関が保険会社に払う保険料が無茶苦茶高いからという事から来ていると思われます。医療ミスで患者から訴えられた時の補償額が何億という金額になるので、それをカバーする為の保険料が無茶苦茶高いという事があると思われます。”思われます”と言っているのは、自分の推測(一般的に社会で言われている事を元にして)だからで、私の言う事が全て正しいかどうかは確信は持てないので、その点はお含み置き頂きたいと思いますが、実際に患者が負担する金額はその10分の1という事もあります。そこは民間の医療保険でカバーされるからです。
アメリカという国は保険会社が何よりも強いなという印象を持っています。
うちも民間の医療保険に加入しています。子供は基本的に医療費は州や国が負担するので18歳になるまでは掛かりません。
自分と家内の二人の民間の医療保険料は、月20万円弱です。月20万弱ですよ。無茶苦茶です(笑)
でも、自分は年金生活に入り年金以外の家庭収入はほとんどありません。
オバマケアという制度が未だに続いているのでしょうか。実質、その保険料の自己負担は1万円弱です。残りの19万円弱は政府からの補助で支払われています。これが実情です。
アメリカは貧富の差が激しくて、貧しい人達が生きて行くには厳しい社会というのが日本に居る人達の多くが思われているかと推測しますが、
個人的にはアメリカの方が貧困の人達を救う手立てが多いのでは無いかと思います。
他の州の事は分かりませんが、うちの州では、加工されていない食品の売り上げ税(日本での消費税)はゼロです。人が生きて行く上で最低限必要なものについては援助が結構あります。
自分はそれなりに資産はあるのですが、そんな事は関係無く家庭収入が低いという事で、電気代、固定資産税の減額、免除が今年ありました。
今は閉店しましたが、コロナ騒動の時に自分は飲食店を経営していましたが、国と州の補助が凄くあって、全て返済不要な補助でした。
これは正直に思う所ですが、国民に対する国の姿勢という所では日本よりもアメリカの方が真剣という感じがします。
これは、国民のパワーの違いだと思います。文化的に我慢をするという事が美徳である日本の国民と、我慢という事が美徳では無いアメリカの国民の大きな違いかなと思います。
不満はあるけど大きく訴える事をしない日本人と、不満をドンと言うアメリカ人の違いは大きいなと。
個人的には、全ては教育の違いだと思います。どちらが良いのか悪いのかという事ではありませんが、日本が衰退していっている根本は変わらない教育にあるというのが自分の考えです。教育に何の進化が無い。もう何十年と教育に進化が無い。それが一番ダメだと思います。
教育改革を訴える政治家が出て来ません。
教育が変わらない限り、日本という国は衰退して行くと思います。非常に残念です。