こんにちは。由貴です。

 

これまで、自分なりに考えてきたつもりでした。

 

すぐに誰かの意見に流されるのではなく、
ちゃんと自分で選び、
自分で決めてきた。

時間もかけてきたし、
迷いも通ってきた。

 

だからこそ、
「これは私なりの答えだ」と思えるものが、
いくつかありました。

 

けれどあるとき、
その答えが、急に頼りなく感じた瞬間がありました。

 


揺らぐはずのないものが、少し揺れた

きっかけは、
ある打ち合わせの場でした。

私が大切にしてきた判断基準について、
意見を求められたときのことです。

 

これまで何度も考え、
何度も言葉にしてきた内容でした。

だから迷いなく話せると思っていた。

 

でも、
向かいに座っていた人の一言で、
胸の奥が小さくざわつきました。

 

「それって、本当に今も同じですか?」

 

強い否定ではない。
静かな問い。

それだけなのに、
私は一瞬、言葉を探していました。


自信がなかったわけではないのに

自分の考えに絶対の自信があったわけではありません。

それでも、
「今の私にとってはこれだ」と思っていた。

 

過去の経験から、

失敗も通って、
ようやく辿り着いた答えだった。

 

それなのに、
問い返されただけで揺れる。

その揺れが、
とても頼りなく感じました。

 

自分で出した答えなのに、
どうしてこんなにも簡単に不安になるのだろう。

 


帰り道の、言葉にならない感覚

打ち合わせのあと、
電車に揺られながら
何度も頭の中で会話を繰り返しました。

 

「私はこう思っている」
「でも、それは本当に?」

 

窓に映る自分の顔が、
少しだけ曖昧に見えた気がしました。

 

ちゃんと考えてきたはず。
逃げずに向き合ってきたはず。

それでも揺れる。

 

その揺れを、
未熟さのように感じてしまいました。

 


頼りなく感じたのは、答えそのものではなかった

今になって思うのは、
頼りなく感じたのは
答えそのものではなく、
揺れた自分だったのかもしれない、ということです。

 

一度出した答えは、
揺れてはいけない。

そう思い込んでいたのかもしれません。

 

でも、
考え続けるということは、
揺れ続けるということでもある。

その当たり前を、
あのときの私は受け止めきれていませんでした。

 


強い言葉の前で、弱くなる瞬間

確信に満ちた言葉は、ときに眩しい。

迷いのない姿は、
どこか羨ましく見える。

 

「私はこう思います」と
迷いなく言い切れる人を前にすると、
自分の答えが急に薄く見えることがある。

 

でも、
揺れたからといって、
それが間違いだとは限らない。

 

あのときのざわつきは、
否定されたからではなく、
まだ自分の中で整理しきれていなかっただけだったのかもしれません。

 


答えは、固定されていなくてもいいのかもしれない

自分なりに出した答えが、
ずっと同じ形である必要はない。

 

時間が経てば、
経験も変わる。
見える景色も変わる。

 

価値観も、
少しずつ更新されていく。

 

それは裏切りではなく、
自然なことなのかもしれません。

あのとき揺れたのは、
間違っていたからではなく、
更新の途中だったから。

 

そう考えると、
あの瞬間の頼りなさも、
少し違って見えてきます。

 


今も、完全な確信はない

今も、
絶対に変わらない答えを持っているわけではありません。

状況が変われば、
考えも変わる。

 

それでも、
その都度立ち止まり、
問い直している。

 

揺れながらも、
考え続けている。

 

その繰り返しだけが、
今の私を支えている気がします。

 


自分なりに考えてきた答えが、
頼りなく感じた瞬間。

 

それは、
これまでの時間が無駄だったということではなく、
まだ続いている途中だという合図だったのかもしれません。

 

揺れたことを、
すぐに否定しなくてもいい。

答えが少し曖昧でも、
そのときの自分にとっては、
確かに考え抜いた結果だった。

 

今も、
完全な確信はありません。

 

でも、
揺れながら問い続けていること自体が、
私なりの在り方なのだと思っています。

 


この感覚について、ほかにも

価値観や判断基準が揺れたときの感覚について、
ほかにも書いています。

  • 判断基準を探すほど、迷いが増えていった理由

  • 大切にしてきたはずの基準が、うまく使えなくなっていた頃

  • 正しさを探し始めた頃から、感じにくくなっていたこと

どれも、
正解を提示するための文章ではありません。

自分の中で揺れていた感覚を、
あとから言葉にしてみたものです。

 


こうした違和感について

仕事や日常の中で生まれる、
説明しきれない揺れや迷いについて書いています。

 

すぐに答えを出さなくていい。
揺れている途中でもいい。

 

そんな時間を、
そのまま残す場所として。

また似た感覚に出会ったとき、
思い出せる場所として、
ここに置いています。