私たちは日常の中で、
「運命」という言葉を曖昧に使いがちだ。
しかし、Fate と Destiny には、
似ているようで本質的に異なる意味がある。
Fate とは、
自分では選べなかった出来事の総体である。
生まれた家族、時代、偶然の出会いや事故など、
避けようのない条件がそれにあたる。
そこには「そうなるべくして起きた」
という不可避性があり、受け身の響きを持つ。
言い換えれば、
Fate は私たちが生まれ落ちた地形のようなものだ。
一方、Destiny は、
その地形の上で人がどのように生き、
どんな道を切り開いていくかを指す。
選択や行動、内面的な成長によって形作られ、
必然ではなく目的を感じさせる。
そこには能動性があり、自ら向かっていくものだ。
よく「運命」と「宿命」が混同されるのは、
出来事が過去になったとき、
Destiny が Fate のように見えてしまうからだろう。
しかし感情の面では、Fate は重く諦観を伴い、
Destiny は困難であっても意味を感じさせる。
同じカードを配られても、
どう使うかで人生は変わる。
Fate が与えた条件の中で、
どんな Destiny を生きるかは、
私たち自身に委ねられている。