週末に千と千尋の神隠しを観劇するために大阪は梅田劇場に行って参りました✨

旅行記を書こうと思いましたが、舞台の感想がとても多くなりそうなので旅行記はまた別で書きます😊今回は、梅田劇場到着から綴ります✨

以下結構なネタバレになりますのでご注意下さい🙇‍♂️


方向音痴な我々はメインホールを発見するのに一苦労😅しつつ行ったり来たりしながらなんとか発見。もうこの時点でドキドキが止まらなかったです😊

着席後もずっとドキドキしつつ開幕を待ちましたが、この待ち時間が無限に感じます😊

しばらく待っている間に係の方々がプラカードを抱えコロナ対策、観劇中の注意事項をしっかりと呼びかけてくれてます。

舞台を見上げると、入り口のような隠し扉が見えたため、あそこから俳優さん達が出てくるのかな?とか色々な予想をしつつ楽しみにしているうちに照明が落ちます。。どんなスタートかな?とかもう心臓バクバクしながら例の扉🚪が開くのを今か今かとかなり集中して注視します!と、次の瞬間、舞台正面にものすごいオーラを纏った気配を感じました😳え!?なんだこのオーラはと目を向けると、、、

思わず、おぉぉぉぉぉぉと叫んでしまいそうにびっくりしました。そこには、千尋の衣装を纏ったというよりかリアルな千尋が立っていて自ら冒頭のナレーションを始めました✨

千尋が舞台の横からいつのまにか登場したのです!

その潤んだ瞳で、落ち着き払い堂々と響き渡る声に会場中が一気に静寂に包まれ千と千尋の不思議な世界に引き込まれます。初っ端からものすごい演出がきたものです✨突然の出来事に感極まって泣きそうになりました笑🥺毎回思いますが、環奈さんの演技は人の心を動かす不思議な力を持っていると生で観るとより一層実感します。

ちなみに余談ですが、人相学で女性の潤んだ瞳というのは、ものすごく異性にモテるらしいです🥺

そこから、千尋一家の引っ越しシーンという原作通りの流れが始まります。ここでも車内の雰囲気が如実に表現されていて、リアリティがとても強く現れています。

その後も両親が豚になってしまうシーン、ハク登場と、原作通りに流れて行きます。その先々で色々な登場人物が登場し、迫真の演技をこなしてくれますが、どなたもプロ意識が凄く、きびきびと、ハキハキと自分の役割にこだわりをもち本気の演技が繰り広げられます。特に凄かったシーンは、油屋でのエレベーターのシーンで千尋が舞台上段に居たと思っていたらいつの間にか下のエレベーターの扉の内側にワープしているという早業を披露✨さすがだなと感心しました。一つ一つの設備も、古き良き日本のレトロ感を映し出しノスタルジーに浸ります。なんというか、少し前の日本の良き文化を全て詰め合わせたようなハイクオリティの設備に心を鷲掴みにされます。あの舞台を観ていた大人の多数が童心に戻り、純粋に演者さん達が繰り広げる不思議な世界に入り込んだのではないでしょうか?私もその一人です。舞台千と千尋の神隠しを観劇しているうちに自らも、あたかも神隠しにあったかのように舞台の中へと引き込まれていくのは演者さん達の心のこもった演技の成す技だと思いました。

思うに、演者さん達のみならず観客までもがその舞台の一部になった時、本当の一体感と共に、一つの芸術として完成するものである。そんな喜び、感動、躍動、ドキドキ、ワクワクその他たくさんのインスピレーションを与えてくれる最高作品だと認識✨

その後も舞台は順調に進み節目の休憩に入ります。休憩中もまだ興奮覚めやまず余韻に浸っていると間もなく後半へと。

後半に進むとより一層、激しくなり躍動感が溢れ出します。ものすごい運動量だなぁと感心しつつも演出の工夫に感心しきりです。主人公の環奈さんは、若さもあり、エネルギーも根性も半端ないのは知っていましたが、夏木さんの湯婆婆と銭婆の二役をこなすエネルギーに凄みを感じましたね。さすが大女優と言わんばかりに過密スケジュールをものともせずこなしてました。演出面では湯婆婆の顔が突如として大きくなったり、ハクが龍になったり、釜爺の複数の手だったり、ラストの千が豚の中に両親が居ないことを当てておめでとう🎉のシーンに至るまで完全なるリアルでなく人為的な模型であるところが、また舞台ならではの素晴らしさを強調します。

そして、黒子さんが千やハクを持ち上げて宙を舞う演出も、裏方があってこそ主役が輝きを帯び素晴らしい演技を完成させることを目の当たりにしました。

昔、伊賀忍者🥷の里に行った際にこんな言葉を目にしました。


✨忍び、それは光に生まれる影、表に対する裏。

光が輝けば輝くほどその闇は深く、裏の支えが強ければ強いほど表が力を持つように計り知れない知恵と力の歴史である。✨


この言葉の通り裏方が力強く俳優さんたちを支えるからこそ、より一層主役が輝きを帯び全員が一体となってこのような素晴らしい舞台を築きあげたのだと痛感しました。


3時間があっという間に感じる程に終演を迎えます。もう終わっちゃうんだ〜ととても寂しい気持ちになりましたが、終わった後も俳優さん達のエンディングで一人一人が舞台中央に。総勢30人近くの演者さん達が順次その素晴らしい演技を賞賛されるがごとく拍手👏の嵐を浴びてました。そして、全員の紹介が終わろうとする頃合い、待ってました!締めはもちろんこの人‼️主人公の千尋!千尋の登場に一際大きな拍手👏が会場中に響き渡ります。鳴り止まない拍手の中、達成感に包まれた素敵な笑顔で俳優さん達が退場。

この光景を体験できただけで、本当に観劇できて心から喜びと感謝の思いで胸がいっぱいになりました。


シルク・ド・ソレイユのようなアクロバティックな演出や、ド派手な演出があるわけではないのになぜこんなに素晴らしい舞台が完成したかを良く考えてみました。きっといにしえより伝わる日本の侘び寂びの文化が組み込まれ和を重んじそれぞれの俳優さん、そして裏方さんが個人プレーではなく一体となり、生み出した芸術なのか。

以前にテレビ番組で今回の仕掛人ジョンケアード先生が演出の指導の中で絶対にダメ出しをしない、良いところを見ながら指導をすると言っていたのを聞いてその指導があったからこそこのような優しい一体感が出来上がっているのかなとしみじみ感じました。指導VTRの中でも環奈さんが真剣に頷いていたシーンがとても印象的です。

超大作レミゼラブルを創り上げた巨匠ジョンケアードは、今度は和の国日本にて、歴史に残る素晴らしい作品を創り上げてくれました。


ネットでは再現性の高さが話題になっていますが、僕は再現性を意識することはなかったです。原作には原作の素晴らしさがあり、舞台には舞台ならではの素晴らしさをこれでもかという程に感じました。生きた演劇を目の当たりにしこれ以上ない興奮と喜びを味わえたことで大満足でした。


千と千尋の神隠しは、日本のみならず世界中で愛されている作品です。誰もが知る世界的歌姫アリアナグランデをはじめ、数多くの世界的セレブが原作のファンです。こんなに素晴らしい舞台を日本だけに留めておくのはなんとも、もったいない話です。日本の良き文化を表現した大作を心待ちにしている世界中のファンに公演して欲しく思います。