父がホームに入所したニコ



なかなか、
気持ちに踏ん切りがつかず
ブログにあげられなかったけれど


何となく
心に整理がつきだしてきた。





父を入所させることに、
とにかく自分の気持ちと葛藤していて。


父にとって
ベストだと思って決めたこと。


でも、
あたしの気持ちはずっと
入所させて良いのか
本当は違うんじゃないのか、
とずっと迷ってた。



なぜなら、
父本人の気持ちを無視しているような
そんな気がしてしまっていたから。



父は、
認知症もあって
話が通じないときもある。

でも
アルコール依存症だったのが
入院を期にアルコールも抜け出して

ここ最近
だいぶ、
良くなってきてた。


なのに、
本当に入所させていいのかな、って
何度も自問していた。



母は、
長年連れ添った伴侶が

もしかすると
もう2度と共に生活することがなくなる
というのに
あまりそこまで考えてない、というか


自分が楽になることの方が
優先のようだった。


そんなのは
想定内だったけれど


何て言うか、
あたしが父の人生を
決めてしまうのか、という
重圧に耐えかねていた、というのが
本音だと思う。


父とは、
血が繋がっていない関係性。

でも、
小さな頃から一緒に暮らしていて


身勝手な性格ではあったけれど
父なくしては
あたしの人生は違うものになっていた
と思うくらい
今思い返せばありがたい存在だったから。



昔は
結構仕事を休みがちで
自己中心的で

お酒もタバコもどんどん
増えて


若い頃のあたしは都度都度
お酒もタバコもやめた方がいいよ、とか

そんな生き方じゃ
のちのち大変なことになるから、
と予言みたいに忠告をしていた。



もちろん、
あたしの言うことなんか
聞くことなくて


何かが起こる度に、
どんどん悪い環境になっていって


アルコールもどんどん増えて
どんどん体力を失くしていった。


そして、
あたしが以前から
危惧していたような人生に
なっていって。



好きなことをやってきた
末路がこれなのか、と思わずに
いられなかった。





父の生き方はやりたい放題でも
それは決して自分の本意ではなかったんじゃないかということ。



いま、父はただ
若い頃から自分の人生で撒いてきた種を
収穫している、
そんな時期なのかもしれない。



悪い種を撒けば
収穫するのは良くない収穫物で


自分にとって良い種を撒いたなら
収穫するものは別なものだったと思う。



ただ、それだけ。



父に望んだ景色は
こんな悲しいものではなかったのに
と、勝手にそう思い
切なくなっただけなんだ。







話しは戻り
入所当日。



当日迎えに行く際
チコを置いていこうと思ったけれど

チコが一緒に来たがったので
連れてきた。

もしかすると
父と会うのが最後かも、と思ったから。



迎えに行くと、父は
車に乗んでチコがいたので大層喜んでいた。



しかし、
ホームに着くと


やはり、行きたくないと拒絶した。


そりゃ、そうだわ。


あたしでも、
旅行に来たわけではないのに

知らないところに下ろされ
ここに泊まると言われたら嫌だもんね。



でも、
あたしはひとまずここに父を
預けることを選んだから。



とにかく
部屋に入ってみようと誘ってみた。


泊まらないけど
見るだけなら、と父は承諾。




しかし、
次の瞬間あたしは落胆した。


施設内に入る際


母が持参して父に履かせようとした室内履きは
さっきゴミ箱から拾ってきたかのような
汚なさだったから。



長年連れ添ってきたのに

これでお別れかもしれない父に対してすることがこれなのか、と。


母は、なぜこのスリッパがいけないのか
わからない様だった。


おそらく自分の中では
許容範囲内のスリッパだったんだろうな。


価値観の違い、で
済まされるもんなのかなチーン

とにかく
あたしにとっては
とても信じがたい出来事だった。




父はひとまず
ホームのスリッパを借りて
中に入ることに。


自宅のごみ屋敷と違い、
新しい施設はとても綺麗だったけれど

それでも父は頑なに泊まることを拒んだ。



前もって、
父が寂しくないように
小型テレビを買って設置していて
テレビが見易いように家から椅子も
持ってきたけれど

そんなの
何の効果もなく滝汗



ありがとうを期待していたわけではなく
あたしが出来ることはせめてしておきたくて
やったことだけれど


でも、やっぱりこの施設より
住み慣れたごみ屋敷の方がいいのかと
自分が勝手に空回りしてるだけなのかと
勝手に残念に思った。



あたしは、
自分の価値観を押し付けて
よかれと思い入所させたけれど

本人は、
あのごみ屋敷で母と朽ちていく方が
しあわせだったのかな?とか
いろいろ気持ちを揺さぶられた。



想定内だけれど、
やはり悲しい。


でもその悲しい気持ちって

あたしが以前に父に向けていた
気持ちより
きっと、愛情がちゃんも芽生えていたから

だから
いちいち悲しい気持ちになるんだな
とも気づく。


以前のあたしなら
ホームにぶちこんでおわり、
だったかもしれない。


あれだけ
やりたい放題してきたくせに
こんな綺麗な施設に入れたんだから

ありがたいと思え、くらいに
高慢だったかもしれない。




でも、どんな父だったとしても

あたしの人生にいろんな彩りを与えて
くれた存在を

こんな形で
この場所に閉じ込めるのは
本当に正解なのか?と


自分を責めて悲しくなっているんだ
と気づいた。


 
母に父を任せて
だんだんも朽ちていくのは
不正解と思ったから入所させようと
思ったけれど

ただそれは
あたしにとって都合のいいように
してるだけなんじゃないかとも。



でも、
何度もどちらがいいのか
天秤にかけたときに
こちらが正解だと
そう考えて決断したんじゃないかって。

だから、
もうそれでいいんだと。



今自分が出来るのは
父をキチンとした環境に置いて

介護のプロに任せてみる。


それでまた何か違ったのなら
そのときに変えてもいいし

今の環境が父にとって快適と判断したなら
そのまま父をお願いし続けても良い。

そう思ったニコニコ


とにかく
思考を柔軟に。



それで
ずっと決まり、とかではなく

その都度、臨機応変に対応したいと
そう思った。






後日、
ホームに父の様子を確認したら
相変わらず
帰宅願望はあるものの
暴れることもなく済んでいるみたい。


ただ、
あの施設内のスリッパを履き続けてると
いうので改めて介護シューズというのを
買って持っていった。



入所説明のときにそういうものが必要とか
言われずに

そしてこちらの知識もないために
2日ほどスリッパで過ごさせてしまった。

スリッパというものが
体が弱っている身からすると
危険なこととか知らずにタラー



あたしも、想像力が足らなかったなと
とても反省したガーン


父が帰りたがると思い
会わずに帰ったけれど

ちょうどピョコピョコと歩きながら
トイレに行くところの父を確認したニコニコ



後ろ姿だけだったけれど
元気そうで安心した爆笑



あたしには、父が
アルコールや母から解放されてから
良くなっているように感じた。


自分一人で介助もなく
トイレに行けるんだから。






母には、介護シューズの件は
一応電話して知らせた。


ホームの近くに母は住んでるのだけれど
ホームだけ行って母には会いに行かなかったニヤニヤ




あの、
ゴミ箱から拾ったような誇りだらけの
ゴミまみれのようなスリッパのことは

父に対しての愛がなく感じて
あたしが悲しかったことを
伝えて。





電話での母は、父の入所前
良心の呵責に苛まれたと言っていた。


父の横顔を見ては
入所させることを悪く思った、と。


自分は
情が深いから、とか情に厚いとか
言ってたけど


「情があったらあんなスリッパ
持たせないから笑い泣き」といっておいた。


そもそも、
誰が入所させると言い出したと
思ってるんだろう?



たぶん、
母を愛情がある人と認知してる人は
母のまわりにほぼいないと思う。


だけれど
本人はそう思ってるらしく。
そこに温度差がある。


だからそれは知ってほしくて
「自分が薄情だってことは認めた方がいいと
思うよ」と伝えた。



そもそも、
父の個室にはテレビは要らない
大部屋にあるのを見たらいいんだ、とか
言っていた母。


とにかく、
父が入所するにあたり自分の金のことばかり
気にしてた母。


でも、
そんなのは前からニヒヒ

良くも悪くも
ブレない人だ。



あたしも、長年付き合ってきて
イライラすることももちろんあるけれど

以前よりは
慣れてきたと思う。



母は
あたしの魂の研磨剤になっている。


そこは感謝だ。

成長させてくれる存在だから。


ただ、
愛さないのに
愛してもらうことばかり考えていることに
気づいてほしいな。



愛情深いとか勘違いしてる感ニヒヒ







この前母と話してたときに
飛び出した話。


実父のことなんだけれど。



農家の末っ子で甘やかされたという実父。


家は、
地元の名家であたしの祖父は
そこの長だったらしい。


家には、
牛や馬もいたらしいけれど



その牛や馬をあたしの実父が売り飛ばしては
金に変えて遊ぶような放蕩息子だったとかタラー




そして、続けて母は

「その牛や馬のようにお前のことも売り飛ばしたんだね」
と、しれっと言っていてあたしは爆笑したニヤニヤ



以前、
実父はあたしを100万円で子供の授からない
夫婦に売りとばした事実があって



母は、
なぜか警察には届けず
数ヶ月働いて100万円貯めて
買い戻したとか。

母か買い戻してくれたことで
今のあたしがあるけれど

もしそうされなかったら
今どうなっていたかもわからない。




実父は、その後お骨となって
我が家にきたけれど


元々、実家が名家で
兄弟もいたろうに

みんな引き取りを
拒んだんだろうな。


そりゃそうだ。
実際たくさんの迷惑をかけられたん
だろうから。


あたしは、
あまりに実父との
思い出が無さすぎだけれど


一応、父の存在があって
あたしが生まれたんだろうし

そのことだけに感して
感謝はしてるので
それで、お骨は引き取ろうと思った。



来年くらいに、
納骨しようかな。



普通に、
インテリアみたいに違和感なく
置かれてるからニヤニヤ




いろいろ、
今まであったけれど


実父も、義父も母も



あたしの人生の概念を
ぶっ壊すのに必要不可欠だった人物たち。


良くも悪くも
あたしの人生に彩りを与えてくれた
存在。



そう思うとありがたいもんだ。



これからもいろいろあるだろうけど。


でも、
ありがとう✨




あたしの頑な概念は
少しずつ少しずつ壊れてきているよ。




みんな、愛してるよお願い



⭐︎     ⭐︎  ⭐︎



ではでは、また💛




☆おわり☆