ダリのイメージは非常に冷徹な言語だ:ダリ展 | 現代アート思考でビジネスを変革する「メタ・アーチング」

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今日はダリ展に行きました!やはり人気で入場10分待ちでしたが、中は広々してて、ゆっくり見れました。

 


 

ダリと言えば、グニャリと曲がった時計やあり得ない風景とか、奇想天外な幻想的な作家と思われがちですが、今回の展覧会で私は非常に古典的な趣向をもつ作家だという印象を強く持ちました。
 
実際、ダリはルネッサンス期のラファエロなどをリスペクトしていたと解説にあり、やっぱり!と思いました。
好き勝手描いてるようでいて、描くものは変わったものを描いてるのに、絵描き方は非常に正統派。

本人も「自分は天才!」というブランディングをここ、そこで行っていたので、天才=変わり者というイメージが、見る人に作品がすごく変わったものであるかのように思わせてる部分もあるのかな。
 
何にせよ、正統派の高い画力と手法があってのダリなわけで、
好き勝手、自分の頭のなかの空想を描き散らしてるのではないわけです。
 
彼の言葉があります。
“わたし自身の発見した[...]パラノイア的=批判的な活動は、シュルレアリスムのイメージにおける物理的、心理学的、形而上学的、哲学的問題のいくつかを分析するのにしばしば役立った”
(図録より引用)
 
イメージというものが、ただ単に空想の、夢物語の、自分の内面を写し出すだけのものではない。ダリのイメージは非常に理知的です。

シュルレアリスムはどらかというと言語の枠組みから脱しようとしたものですが、ダリはそれとは違うように思います。
 
ダリが解釈したシュルレアリスムであって、シュルレアリスム運動の中心人物のブルトンとはちょっと違う解釈だと思います。
 
でも、ブルトンはダリのやり方も認めてたんですよね。
まったく言語の力を否定したイメージ論もありますが、そうでもない言語の力を利用したイメージもあります。
 
それは言語を無視してるものではなく、言語についてよく理解しているものなのです。
言語を理解してないと、絶対にイメージは操れない、と私は思います。
 
 
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昔からダリは好きで特に彫刻が好きなんですが、今回は彫刻は1点だけだったのが残念。
初期の作品から時間を追って作品を眺めることが出来て良かったです。
絶対、平日の空いてるときにまた行くぞ!
 
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