『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』
1作、2作目と違って、舞台は中国。
だったらハムナプトラじゃないじゃん。

しかもエヴリンがレイチェル・ワイズからマリア・ベロにバトンタッチ。
リック役のブレンダン・フレイザーが、それほど老けてない(まぁ7年だし、
老けメイクしてないし)から、余計に違和感がある。

しかも、大学生の息子はないでしょう。どう見たって兄弟にしか見えないし。。。

なんか、もう、ハムナプトラの基本設定の
「歴史ロマンを背景に魔術で生き返ったミイラをヒーローと闘わせる」
だけを拝借して、中国で撮りたかっただけって感じです。

ヒロインもマリア・ベロでは無理があるし、
ジェット・リーとアクションで絡める女優さんということで、
ミシェル・ヨーを引っ張ってくるんですけど、
これまたグリーンディステニィーのころから比べると、一気に老け込んで・・・。

じゃぁ、しょうがないってんで、モデルで歌手のイザベラ・リョンを
連れて来たって感じで、まぁ、これは可愛くて成功かな。

ただ、やっぱりストーリー的には、
登場人物が散漫になってしまった感はいなめない。

レイチェル・ワイズさえ出演していたら、舞台を中国に移しても、
イザベラ・リョンもリーアム・カニンガム(息子のマグワイア)も
必要なくって、もっとスッキリした話になっていたと思うしね。

また、大昔の史実が少々間違っていてもご愛嬌だろうけど、
兵馬俑の発見みたいな最近の事実(1974年、しかも発見したのは中国人)を
大きく歪曲するのはどうだろう(1947年にイギリス人のマグワイアが発見って、
ちょっと反感を買うと思うな)。

じゃぁ、つまんない映画かというと、さにあらず。
ジェット・リーの活躍こそ少なめだけど、
兵馬俑の土偶兵士たちをミイラにみたてて、
人柱にされた犠牲者側の骸骨とをバトルさせるアイデアはいいし、
なによりその映像は圧巻です。

イエティも始皇帝が化けるキングギドラもなかなかチャーミングだし、
マシンガンでこれでもかって、バタバタと敵をなぎ倒すのも、
相手がミイラだから、嫌悪感なく壮快に見る事ができます。
(ゾンビでも血がでるけど、ミイラは崩れるだけだからね)

映画のテンポもいいし、適度にギャグも織り交ぜられて、
1、2作目の緊迫感こそ皆無ですが、そこそこ楽しめます。
見終わった後に何も残らず、まぁ「楽しかったね~♪」
で終わってしまうようなカンジです。(笑)

ですから『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』は、
この手のハリウッド系冒険活劇が好きな方には、選んで間違いの無い一本。
ただし、1、2作目が好きだった人にはお勧めはできません。

最後まで読んでくださったあなたに、全ての良き事が雪崩のごとく起きます。