公開中話題だったのに見に行けなかった『相棒-劇場版-』を見ました。

う~ん、大量のエキストラと爆破シーンのために予算が必要で、
2時間ドラマではできないから映画にしたって言うレベルの作品ですね。

もっと大人の映画かと思っていたんですけど、
チェスを使った犯行予告とか、振り回され方とか、
不自然きわまりない展開が多すぎ。

サイトが乗っ取られようが、サーバーは物理的に存在する訳で、
そこから管理者を辿ることなんて簡単なのに、それすらしないし。

あげくの果てに東京マラソンを人質に取った展開でありながら、
大山鳴動して鼠一匹みたいな世界だし(ネタばれとかじゃなくて
見ていたらすぐにわかりますよ)。。。

結局、動機は非常に政治的なものが出てくるんだけど、
実際のイラク人質事件を下敷きにしていると思われるだけに、
中途半端な社会批判みたいな描き方はどうなの?

あの時の異常な自己責任論は、この映画のような裏があるかどうかは
どうでもよいことなんですよ。責任ある一国の宰相が、
ああいう時に使う言葉として適切だったかどうかということ。

この映画ではああいう裏を作ることで国を悪者にして、
簡単にかたずけちゃったけど、それはあの自己責任論と同じ、
単なる思考停止にしか過ぎないんですよ。

そういう意味では、映画としての評価が3だとしても、大幅に減点せざるを得ない。


『相棒-劇場版-』のような映画を作ったからといって、
こんなことでテレビ局の免罪符にはできないんですよ。

最後まで読んでくださったあなたに、全ての良きことが雪崩のごとく起きます。