高卒認定一ヶ月勉強法:社会(後編) | ゆる勉

高卒認定一ヶ月勉強法:社会(後編)

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 高卒認定一カ月勉強法:社会(前編)の続きです。


【世界史について】
 AとBどちらを受けるかは当日試験会場で決める事が出来るので、参考書などはBを前提にするといいと思います。教科書があればそれも使います。

 高校受験用(つまり中学生用)の“まとめ”てある物もかなり使えるので、もし保存してある人はそれを読んだり、そこに書き込むと“マイノート”が出来ます。
 保存していなくても、新たに買ったとしてそう外れてはいません。

 
 ちょっと怒られそうだが世界史はヤマが有効なので、やるべきなのは
 
 古代史
 イスラム・モンゴル(中国)史
 近・現代史

 あたりでです。
 特に地域を指定していない場合、ヨーロッパ周辺を押さえておくのが重要です。近現代はやっぱりアメリカ・中国とアジア、が中心です。

 
 アバウトな地図を作り、その地域における年表をザッと作り、キーワードを書き込む、といったノートを作ってもいいのですが、完璧に覚える必要はないです。


 “ああ、これ見たことがある”程度でマークしても大体当たったりします。
 選択肢には正解に近い言葉が他にあまり出てこない……。


 顔を認識することも問われるので、写真や肖像画がある人の事はメモしたりして憶えておくことを勧めます。絵心が無くても、なんとなくそれっぽい似顔絵を添えておくと憶えやすいです。帽子や持ち物などの小物が思い出すキーになることもあったり。

 ノートを作る場合、ヨーロッパ(古代・中世)・アメリカ、中国(近現代)・イスラム(イスラム教の成り立ちから現代までの流れ)をそれぞれ見開き1Pずつ作ります。

 重要なのは 地図 年表 人の顔・名前 おおまかな時代 を関連付けて覚えることです。
 
 名前や年表だけ覚えても、そのまま試験に出ない……と言いたいところだけど、前述のように顔と名前だけ問われることはあったりするので憶えて損はないです。
 
 アメリカ歴代大統領なども問われることがあるので、人の顔を覚えるのが得意な人はwikiなどを見て簡単にやっておいても(消去法用にも使えます)。


 地図を見たら、芋づる式に色々思い出せる状態が理想です。
 地理も同時に受験する場合、一緒に勉強しちゃいましょう。


 もちろん満点を目指す場合はきちんと通史をやり、タテヨコを把握することが必要です。ただこれも執拗にやる必要はなく、“広く浅~く”で大丈夫。
 中学生レベル、とかくとアレですが、中学生レベルって結構大変なんです。
 なので、中学生用の参考書も役に立ちます。


【時間がない……】
 ぶっちゃけてしまえば、マンガでわかる、とかの参考書を試験会場行きの電車で一気に読むだけでもギリギリ合格出来てしまうかもしれない、というぐらい。
 ナメてかかると痛い目に遭うけれど、一夜漬け、どころか直前漬け、でもいいので【ちょっとでもやる】のが大事です。
 
 最終手段と言えば、どうしてもわからなくて迷ったらひとつ前と同じ数字をマークするといいかも。なぜか同じ数字が連続する事が多いから(もちろん、こういう傾向はいきなり変わることがあります)。




【地理について】

◆地理とは何か?

 このアバウトな教科は、理科総合と近い物があります。
 
 地形がどーたらと言ってるかと思えば、人口問題がどうだ、産業がどうだ、と言っているし。
 アジア全域の話をしているかと思えば、日本の地方都市のグラフが出てきたりする。なんだかどういう教科なのかよくわからないし、難しそう。
 
 ……というイメージを私も抱いていたけれど、実際にはそれほど“難しい”とは違いました。
 どちらかと言えば、わかりやすい。何せ実際に起きている・存在する事柄を、地図やらグラフやらに表しただけだし、気候や人口も押さえる部分は決して多くなし。

 ある理論を、そこに当てはめただけで、その理論は経済学よりずっと易しく一般的だし、「言われてみればその通りだ」という事柄に名前をつけてあるに過ぎない事が多いです。
 この“名前をつける”という行為は、めんどくせえ名前つけやがるなあ、と思う事はあっても、これこれこういう事が起きていて、これこれこうじゃないから、こうなんだよーという長い説明を簡潔にまとめてくれるので逆に覚えやすいことが多いです。
 
 で、実際に何をするかと言うと、まず何か一冊参考書か教科書は必要になります。
 学校でもらったものがあればそれでいいし、中学のでもそれほど問題ないです。中学でやってるのに、なーんで高校でもやるのかなあ、というぐらい同じことが書いてある。(なんでって、やっぱり中学では完璧になってないからだろう)
 ただ、中学を出たのが何年も前だったりするとさすがに古いので、新しいのを手に入れてください。


 元々なかったり、捨ててしまった――という人は、高認用のワークでもいいです(ちょっと高い)。

 私が使ったのはこれ+教科書でした。

 山岡の地理B教室―大学受験地理 (Part1) (東進ブックス―気鋭の講師シリーズ)

 
 あと出来れば地図帳もあるといいです。
 ソ連があったりするようなよほど古いものでなければ、昔のもので大丈夫。
 合格したらもう地理なんてやらないもんねー、という人だって、家に一冊ぐらい地図帳があってもいいはず。


◆具体的な勉強例(9割は取れます)

 まず、世界地図をカンタンに作ります。


 ヨーロッパ  中国と周辺
 
        アジアと日本  南北アメリカ
 
 アフリカ   オーストラリア


 大体この枠組みでぶった切った地図を、白い紙かノートに線だけで陸地を書きます。
 
 次に、主要な山と川と湖を入れます。わかりやすい色がいいと思います。
 意外と山・川・湖はそのまんま問われます。

 海に、地中海だの黒海だのを書いていきます。海流も主要なものを矢印つきで入れます。

 あ、赤道をびーっと引くのも忘れずに(これは結構厳密に)。日付変更線なんかも主要なのは入れておいてもいいです。


 
 それと、風を矢印つきで記入します(偏西風みたいなやつね)。
 余ったところに、産業・産物の絵を書いておくといいです。

 ゴチャゴチャしそうだけど、国名もアバウトに入れていきます。
 その国の人が見たら怒られそうな場所に書いてしまうこともあるけど、そういうことが無いように他の人に見せないようにしましょう。

 余白に、あるいは上に付箋などでペタペタと重要事項を追加していきます。

 民族や言語、宗教、あとはこの国は人口が増えて困っているとか、最近内戦が起きているとか、そういう“起きていること”から、農業・産業・地形(特徴的な地形はさほど多くない)など。

 
 これらは、暗記、とは少し違います。

 『山があるから川があるし、湖があり、海がある。だからこそ海流があり、気候がある。
 気候が違うから場所によって作物が変化する。
 厳しい気候とそこにある国の状況には関連性がある。
 作物が豊富なら、その国はスタートラインから豊かなはずである。
 それはつまりどういうことに繋がるかというと、人口であり、“先進国”と“発展途上国”を分ける』

 ――ということを意識しながら書くわけです。


 例外もあります。例外は例外なので、“なぜか”がわかりやすいです。

 どことどこが戦争したか、だって、大体はまず『近いから』ですね。これがだんだん『同じ場所が欲しいから(一つの国を挟んで戦争)』とか『近いところに攻め込まれたくないから(隣と戦争している国と戦争)』になってきます。
 
 川を隔てた先に侵攻したくなった、とか、狭い半島で隣り合っていたとか。これは世界史にも繋がります。世界史はほとんどが、戦争の歴史です。
 


 ここまでで、整理とインプットを行っているわけです。
 次に必要なのがアウトプットなんですが、よく見ると“既にアウトプットしている”のですね。
 
 もう一度同じものを、同じ順番で、地図から書いてみてください。

◆更にもう一歩

 人口問題については、少しだけ別にやったほうがいいと思います。
 いわゆる人口ピラミッドと呼ばれるグラフの特徴と、何故そんなグラフになるのか、そこで起きているのがどういうことか――です。

 地球上の総人口、人口上位10カ国、人口密度、そのあたりはたまに問われます。グラフ問題を解く時の基礎知識として必要なこともあります。
 地球のどの辺にどのぐらい人が住んでいるかを、頭の中の地球儀にちょっと載せてあげよう。


 グラフや地図問題に関しては、縮尺図からの面積の計算(のやり方)や、地図記号を少し確認しておくといいです。
 たいした問題は出ない(資料問題は地理においてはボーナス問題です)ものの、全く分からないとボーナスを有効に利用できないかもしれないし。

 あとは試験会場で、選択問題などから相性が良い方を選びます(AかBはどちらかを当日選べるのですが、個人的にはBの方が楽でした)。

 ――ところで、地理はみっちりと書いてしまいましたが(だ、ダジャレじゃないよ)、ここまでやる必要はたぶんないです。私の場合は縮尺問題で計算ミスをするという致命的なうっかりミスをした以外、全問正解でした。
 ただ、「この科目は絶対大丈夫!」と思えるものがあるのは結構心の支えになるので、身近な目標が高認しかない場合はひとつ極めてみるのもいいかもしれません。

 

 


(疑問・不安があれば、コメント欄でご質問ください。私でよければ回答します。横レスも歓迎です)


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