ある日、私の小学5年生の弟がなにやらぶつぶつつぶやいていた。
何しているのか聞いてみると、暗唱テストがあるから教科書に載っている4つの作品と
枕草子を春から冬まで覚えなければいけないとのこと。
かなり焦って「覚えれないやばい!」といった様子であった。
その様子を見て私は自分が小学生だった時を思い出した。私も暗唱テストがあるからと弟よりも覚える量は少なかったが、覚えた記憶があるし、まだほんのり覚えているなと懐かしい気持ちになった。
それと同時に暗唱テストってなんの目的があるのだろうと思い、学習指導要領(平成29年告知)を見てみた。伝統的な言語文化については、
・親しみやすい古文や漢文の文章を音読するなどして、言葉の響きやリズムに親しむこと。
→これらの文章には独特のリズムや美しい語調が備わっている。音読することなどにより、その美しさや楽しさを感覚的に味わうことを求めている。古文や漢文を声に出して読むことで、心地よい響きやリズムを味わうとともに、読んで楽しいものであることを実感させるようにすることが大切である。
と書かれていた。弟は覚えなきゃ覚えなきゃで精一杯で楽しいと感じている様子は一切見られなかった。ネットで調べてみると、「子ども達は暗唱テストがあるというとたくさん読むからそれを目的にしている。ただたくさん読んでと言っても子ども達は読まないから。」という意見があった。私は、その方法は楽しいと児童に感じさせることができるのかという視点で見ると微妙であると感じた。暗唱をなくし、なにか児童が古典を読み、古典について興味が湧く工夫はできないだろうか。また、暗唱に何か工夫すれば児童は楽しいと感じてくれるのだろうか。
何か意見がある方いらっしゃったらぜひ私に力を貸してください。