世の中には、親から何億円もの遺産を相続して、あるいやFXや株で何億円もの資産をつくり、働かなくても食べていける人が結構います。

 もちろん、数億円程度の資産では、贅沢してたら食いつぶしていってしまいますが、極端な話、例えば全部REITを買っておけば、配当だけで1年に1千数百万円入ってきますので、つましく暮らしていく分には、妻も専業主婦にしたまま、子供も2~3人つくって扶養していけます。

 とりあえず数億円の元手があって、これからは働かずに不労所得で暮らしていこうという場合、どうするのが一番、合理的、効率的でしょうか?

 それを元に何かビジネス、商売を始める、というのでは「不労所得」にならないので、ここでは除きます。

 そうなると、大きく分けて、高配当株やREITを買い持ちして配当収入を得る方法と、不動産物件を買って賃料収入を得る方法が思いつきます。値上がり益を狙って株式やFXに投資するのでもいいですが、安定的に収入を得るのは難しそうです。

 配当収入と家賃収入は、それぞれにメリット、デメリットがありますが、家賃収入は不動産所得なので総合課税になり、金額が大きくなると累進課税され、所得税率は最高45%になります。1,500万円だと33%ですが、これがREITの配当金だと分離課税なので金額がどれだけ多くなっても税率20%(正確にはプラス復興税がコンマ以下%)で変わりません。

 そして、配当は税金が源泉徴収された上で振り込まれるので、確定申告不要であり、したがって自治体が発行する課税・納税証明書にも所得額として算入されません。株式やREITを売買して利益が得られた場合の所得も予め証券会社に「源泉徴収」を依頼しておけば、申告不要で証明書に載りません(FXや先物・オプションのトレードは雑所得なので載ってしまいます)。

 そして、他に所得がなければ証明書上は所得ゼロで「住民税非課税世帯」になれて、いろいろな恩典が受けられます。生活保護家庭の次に貧乏な家庭と見なされ、特に子供が学校に通っている、授業料免除、就学支援金、給付型奨学金とかの対象になります。来年から始まる大学無償化も今のところ住民税非課税世帯が対象とされているようです。

 数億円以上の資産があって、株・REITで年収2~3千万あるのに、所得税率は20%で済んで(給与所得や不動産所得で2~3千万あれば所得税は40%です)、その上、住民税非課税世帯になれて貧困家庭並みに公的扶助が得られてって、ちょっと不公平過ぎないでしょうか。

 よく、自営業の人は、何でも経費で落とせて、所得を圧縮して申告でき、羽振りいいのに住民税非課税世帯になって、公的扶助受けられるので、うらやましがられますが、でもまだ彼らは自分で働いて稼いでいるのです。不労所得を得ている資産家が税率低い上に住民税非課税で優遇される、というのが、どうも納得いきません。

 こういう不公平を是正するためにマイナンバーが導入されたのではないでしょうか? 

 マイナンバーで串刺しにすれば、配当も株・REITの売買益も、銀行預金も全部、把握できるので、それを元に自治体が資産・所得・課税・納税証明書を発行し、本当に資産も所得もない家庭だけを授業料免除、就学支援金、奨学金などにしてほしいものです。

 そうすれば、マイナンバーで資産を把握されたくない人は、タンス預金するしかないでしょうが、盗難や焼失のリスクを背負ってまで把握を免れようとする人は、その努力を認めてあげて、タンス預金以外に資産も所得もない人、として対象にしてあげていいと思います。