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公認心理師・臨床心理士の

中村友一（なかむらゆういち）です。

いつもお読みいただきありがとうございます。

「自分が好意を寄せている女性が他の男性とおしゃべりしていると、何となく嫉妬してイライラしてしまう。その結果、その女性にきつい言葉を浴びせてしまい、女性から距離を置かれてしまった。」

「親から自分が見てもらえていない・認めてもらえていないと感じていたので、事あるごとに親に対して暴言を浴びせていた。本当は親を愛しているのに、どうしても憎しみが表に出てしまう。」

こういったお悩みを聴くことは少なくありません。

嫉妬心は、大抵の場合、「自分が他者から劣っているのではないか…？」という劣等感から来ています。

また、愛と憎しみといった両極端な感情が親に対して生じてしまう状態の場合は、親に対して普通に訴えても希望が叶えられないことに対する諦めや無力感が根っこにあります。

劣等感や無力感に共通することは、自分に対する信頼感の低さです。

小学生の頃から集団で学習したり運動したりするといった活動が本格的に始まりますが、その時期から他の同級生と比較して劣等感や無力感を感じてしまうことが起こることが少なくありません。

「頑張って一生懸命取り組めば、必ず成果が出る」

と信じて一つ一つコツコツと取り組めればよいのですが、頑張っても報われない経験が積み重なると、

「どうせやったってうまくいかないんだし…」

という風に諦めてしまい、それをその後の人生においても引きずってしまうのです。

劣等感や無力感を克服するには自分に対する信頼感を高めることが必要です。

そして、自己信頼を高めるためには、やはり細かな成功体験を積み重ねることが大切です。

ここでポイントとなるのが、

・他人や周囲の状況は関係なく自分の行動だけで達成できるような目標を設定する

・最初は、どんなにささやかな、これっぽっちと思うようなものでも構わないので、可能な限りハードルを下げて、ちょっとでも動けば必ず達成できるような目標にする

といったことです。

「あの人がこうしてくれなかったからできなかったんだ…」「自分には難しすぎるからできなかったんだ…」といった言い訳が生じないようにした上で、とにかく成功体験が習慣になることを目指しましょう。

自分で「私はできる、私はできる」と言い聞かせても、状況が変われば簡単に自分で否定できてしまいます。

しかし、成功体験という「事実」は自分で否定することができません。

ですので、最終的には、「自分はこれだけのことをやってきたんだ」という事実の積み重ねが自分を支えてくれるのです。

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自己信頼があると嫉妬や他者への攻撃性が和らぐ