一瓶を空けてしまうと、美冬が僕を見つめて無表情に尋ねた。
「もう一本飲む・・・・・?」
「・・・あぁ・・・・・。君も飲むかい?」
僕はほろ酔いの中で、彼女に笑顔を心の中で思い描いていた。
「う~んと。じゃあ、少しだけもらおうかなぁ・・・・・。」
美冬は僕が思っていたより少し少なめの笑顔で、そう答えた。
「じゃあ、グラスを持ってくる。」
彼女は右手にビール瓶を持ち、左手にグラスを持ってきて嘱託に座った。
「はい・・・・・。」
彼女は、そっと僕のグラスにビールを注ぎ、僕は彼女のグラスにビールを注ぎ返した。
「乾杯!」
そう言って声を合わせ、微笑んだ後、彼女は、
「あぁ、美味しい。」
と、そう言って微笑んだ。
僕は彼女の無邪気な笑顔にホッとした。
「じゃあ、もうお肉焼いちゃおうかしら?」
「もう少し飲もうよ。」
「そう・・・・・。じゃあ、何か、おつまみになるもの持ってくるわ。」