僕は半ば諦めて眠ってしまおうかと思った。
僕はどんどん睡眠の中に落ちてゆく。
美冬の面影が頭の中で揺らめき始めた。
”ドウシタライイ・・・・・?ドウシタライイ・・・・・?”
彼女への思いが激しい嫌悪感を伴って僕を揺さぶった。
そして、ハッと目が覚めた。
僕が少しづつ冷静さを取り戻してゆくと、嫌悪感は次第に、その息を潜めていった。
気がついた頃、いつの間にか、僕は彼女の甘い誘惑めいた面影に包まれる。
それが何だかとても可笑しくて・・・・・”馬鹿だなぁ・・・・・。”
そう呟いてみた。
もう白々と朝が訪れてきていた。
少しづつ、車のエンジン音が街に溢れ出している。
”やっぱり来ないのだろう・・・・・。”
僕は、もうひと眠りするためにビールを開けた。
白々とした朝の僅かな急速に飲み干すビールはとても苦かった。
三本目のビールを飲んでいる時だった。
もう身体はぐったりとしていたし、酔いが回って朦朧としていた。
眠るにも後、一時間足らずしかない。
その時だった。
美冬が部屋を訪れた。