僕はもう、美冬に疲れてしまったのかなぁ・・・・・?
彼女のことになると、僕はいつもイラついた気持ちになる。
なんで、もっと安らげないのかなぁ・・・・・?
半分、眠りに落ちた僕は、安らいだ気持ちになる。
安らいだ気持ちの中で、いつになく素直に、そう呟いていた。
本当に、それがいちばん素直な僕の気持ちなのかも知れない。
ただ、美冬が、また僕の気持ちを揺り動かさなければ、きっと答えは出るなずなのに。
でも、その答えは別れというものなんだろうな。
とても簡単なこと・・・・・・・。
時間は、もう一時間、いや、もっと経っただろう。
僕は時計を見もしなかった。
窓越しの闇は、まだ真っ暗だったが、きっと、もうすぐ小さな光が生まれ、朝が来るんだ。
僕は、もしかしたら、美冬は、この部屋に来るつもりはないんじゃないかと思った。
いつまで経っても部屋を訪れてこない彼女は、きっとまた、新しい悲しみを背負っているに違いないだろう。
それが、剛造のことなのか、ケンのことなのか、それとも僕のことなのか・・・・・・。
どちらにしても、彼女は自分を探そうと手探りしているんだから。