『その手をにぎりたい』
柚木麻子 著 小学館
そうきたか~
柚木麻子さんと言えば、
『ランチのアッコちゃん』『3時のアッコちゃん』『幹事のアッコちゃん』
懐かしすぎる
小気味よい潔いしっかりした芯のあるアッコさん、大好きだった
久しぶりの柚木作品、やっぱりステキなおハナシでした
まるでバブル時代を謳歌した世代の作家さんが描いたようなリアルさ
(って、寸でのところでワタシも謳歌できなかったけど)
「とらばーゆ」とか「万札振ってタクシー止める」とか「プラザ合意」とか「渋谷西部SEED館」とか
いちいち、いちいち、リアル、ちょっと手の届かなかった懐かしさを感じる
柚木さん、1981年生まれですけど、、、年齢ごまかしてませんか
取材力のなせる業なのか、これがプロの小説家というものなのか
初めて読んだ(はずな)のに、あの頃はよかったな~と懐かしみながら
展開も思う方向にどんどん進んでいって、あっというまに、
でもかみしめながら味わって読み終えました
柚木さんて、食の描写がすごくいい、おいしそう
これも取材力のなせる業なのか、食によっぽど造詣が深いのか、
はぁ~感心しきりだわ
文字を、文章を、読んでいるのに、常に挿絵を見せられているような錯覚
青子、背伸びしたいお年頃よね~
一ノ瀬さんと青子の関係、
ふたりがくっつくかたちのハッピーエンドじゃなかったところが最高