香港の大ヒット、昨年の香港映画祭チケットの瞬殺!満を持しての日本公開!待ってました!!!ということで、劇場に行ってきました。
上映館が少ないのもあるのでしょうが、香港映画大好き人間からすると、シアターがほぼ満席なことだけで感無量です。シネコンだよ!?シネコンの中では小さめとはいえ、ミニシアターよりは大きいんだよ!?それもなんか老若男女問わずいらっしゃったのがめちゃくちゃ嬉しかったです。
さて、映画を見た感想としては、全体的にとても丁寧に作りこまれている作品だなと感じました。ストーリーに無理がなく、飛躍せず積み重ねられている感じ。なんかよくわからないけど、なんとなく仲良くなって同志というか仲間となって、決して裏切らない。そこが丁寧に積み上げられているからこそ、見ていて入っていける感じでした。香港の悪者?は仲間を大事にする、決して関係のない市民を巻き込まない。そんな定石がちゃんと積みあがっていく感じ。
そして、今はもうない香港を映像としてここに焼き付けようとする意志を感じました。九龍はもちろん、もうなくなってしまったネオンある香港も。かつてあった自らのアイデンティティをこの映画の中に描くかのように。そして同時往年の香港映画そのものの根幹をこの作品の中で描こうとしているのかなとも感じました。ノワール系の黒社会と共に香港アクションを交えて。ノワールとアクションのいいところを上手く混ぜ込んだ感じだなと思いました。
しかしまあ、ルイス・クーがかっこよすぎやしませんか。『アニタ』のときに久々に見て、イケオジぶりに驚いていたんですが、それを優に超えてきた。かっこよすぎる。ビジュアルもアクションも、そして役柄そのものも。あと、サモ・ハンやばないですか。一体おいくつですか?子どもの頃からいたよ!?驚きでございました。
しかしなんで悪者は素手かせいぜいナイフの戦いに拳銃持ってくるんですかね。古今東西悪者あるあるすぎる。あと気功といえばどうやっても倒せそうにない強さになるのなんなんですかね。香港映画あるある。
しかし、たしかになぜこんなに話題になるのかもわかった気もします。アクション多くて、大衆向けの感じだよね。この映画。九龍を取り扱ってるから決して明るくはないけど、映画としてはライトというか気軽に見れる感じ。比較対象として正しいかわからないけど、『レイジング・ファイア』とかディープじゃん。暗いじゃん。私はかなり好きだけど。しかし、ここを入り口にしたときに、次なにを勧めていいのか迷うな。何に繋がれば香港沼にはまれるんだろう。
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監督:鄭保瑞
出演:古天樂、洪金寶、任 賢齊 他
2024年/香港
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