女の子「ねぇ、あなたどこから来たの?」
きっかけはとある片田舎の町で知り合った大家族。
休暇を利用し、一家で家族旅行にきたという彼らは
たまたま宿の部屋が隣同士だった。
夕暮れ時にワタシが庭でぼんやりとウクレレを弾いていると、
ワタシに気づいたその家族が興味津々な表情でドア越しに覗いてきた。
小さな子供たちを筆頭に、家族全員がワタシに話しかけたくてうずうずしているようだったが、
インド人らしからぬ人見知り感を出しており、
ドアの影から控えめに(といってもバレバレだが笑)
こちらに視線を送ってきていた。
ワタシはにっこりと笑い、「はろー♪」と声を掛ける。
すると子供たちの代表らしい女の子が目をキラキラさせながら話しかけてきた。
女の子「ハィ♪あなた、どこから来たの?」(どきどき)
一家の長女だというその女の子はアニラという名前らしい。
ゆ「Hi アニラ♪ 日本から来たんだよ(*^^*)」
ア「日本!?日本から来たのっ!?すごい!!」
アニラを筆頭に、それまで遠くから見ていた大人たちもどんどん集まってきて
結局宿の団らんスペースはあっというまに大家族でいっぱいになった。
↑いつか日本で働きたいらしい4男坊のアジャンタ。
英語を話せるのはアニラとお父さんだけらしく、家族からの質問をアニラが通訳して聞いてきた。
ア「どうしてこんなところにいるの?」
ア「名前は?家族は?どれぐらいインドにいるの?」
日本人という異国の人間が相当珍しいらしい。
質問はあとからあとから出てきて、ワタシはそのすべてに簡単な英語で答えた。
ア「どうして旅をしているの?」
ゆ「旅が好きだからさ」 にっこり
ア「どうしてインドに来たの?」
ゆ「インドが好きだからさ」 にっこり (※←この2日後に紙幣問題でインドをクソ呼ばわりします)
日本の歌を教えてとアニラにお願いされ、
普段なら絶対にやらないが、ここはインドだしまぁいいかと思い、
全力でウクレレの弾き語りをした。
初めて聞く日本の曲を彼らがどう受け取ったのかは分からないが、全員から拍手をもらった。
するとどうだろう。
家族がみんな立ち上がり
「今度はこっちの番だ!」とでも言うかの様に、
インドのポップソングを大音量で流しはじめ
重低音が鳴り響く夜のダンスパーティーが始まった。
↑末っ子が側転にチャレンジするところです。
曲が変わると今度はアニラが1人で学校で習ったらしいインドの伝統舞踊のようなものまで披露してくれた。
こ、これは…
ワタシの中でなにかが疼いた。
うずうず(´・ω・`)
うずうずうず(´・ω・`)
ここで…
ここで混ざらなかったら、インドに来た意味ないやろがーーーーい!!ヾ(。`Д´。)ノ
↑ワタシの後ろ姿
とつげきーーーーーッ!! ↑アニラ爆笑しとる(笑)
パパのダンスが一番コミカル。↑(笑)
ダンスなんて全然できないワタシがインドソングを適当に踊るのを見て彼らは爆笑し、
それはそれは不思議な一体感が生まれた。
日本だったら騒音騒ぎになるところだが、ここはインドだ。
楽しそうな音楽を聞きつけ、他の部屋からも参加者が現れ、
なぜか宿のキッチンスタッフまでも仕事をさぼって参加してきた。(いや、お前らはカレー作ってろよ)
宿全体を巻き込んだダンスパーティーは夜遅くまで続き、その後一緒にご飯を食べ、
この旅一番の思い出が出来た。
↑翌朝、家族と一緒に海を見に行った。
今回のインド旅では高額紙幣問題にさんざん苦しめられ、
風邪は引くわ、孤独になるわとつらい目にも合ったが
こんな素敵な出会いもあり、振り返るとバックパッカーの最後を飾るにはふさわしい思い出がたくさんできた。
結局旅をどう楽しく過ごすかは自分の行動次第なのだ。
最後に、自分らしい旅が出来て良かった。
帰国してから数週間、シェアハウスの郵便ポストをみると見知らぬ封筒が入っていた。
封筒を開けると目に飛び込んできたのは
『合格』の二文字。
えっ…(´◉◞౪◟◉)
ものすごく驚いた。
実はワタシ、旅に出る前の10月に【日本語教育検定試験】というものを受験していたのだ。
以前説明した通り、日本語教師になるには
①養成講座420時間コースを修了する。
②日本語教育能力検定試験に合格する。
、、、の【どちらか】を満たす必要がある。
ワタシの場合は①養成講座を修了している。
②検定試験は毎年1年に1回だけ実施され、
さらに合格率は20%。なかなかの難関試験だ。
ワタシも一応、ひやかしためしに受けてみたものの、
あまりの手応えのなさにテストが終わった瞬間から記憶から消し去っていた。
それが今頃結果が出て、
しかも
うううううかってるだとぅぅぅぅぅ!?Σ(゚Д゚;≡)
キセキガオキタ…(・ω・)
もちろん①養成講座だけでも日本語教師にはなれるが
さらに②検定試験合格がつくと給与面でも条件面でも
いわゆるダブルライセンス持ちというやつで、鬼に金棒なのだ。
この検定資格があれば、世界中どこでも働ける!
自分でも信じられずに、封筒の中身をチェックすると
しょ、賞状はいってるーーーーー( ̄□ ̄;)!!
読書感想文以来だよ!!Σ(゚д゚;)
そして写真のワタシ、やる気なさそうっ!!!笑
と、そんなうれしいサプライズも直前にあり、
ワタシは先日、ついに日本語教師デビューを果たすことができた。
現在は3クラスを受け持つ新人教師として奮闘中。
いくら検定に受かり、世界のどこでも働ける資格を手に入れたとしても
教壇に立つスキルが無ければ意味がない。
日本語は世界でも非常に難しいといわれる言語だ。
例えば、動作の授受表現
「~てあげる」「~てもらう」「~てくれる」
「食べてあげる」「食べてもらう」「食べてくれる」
この違いを外国人の学生にどう説明したらいいだろう。そんなことを考える毎日だ。
あなたならどう説明する?(笑)
国によって考え方も、習慣も宗教も何もかもが違う。
授業をしながら文化の違いや日本の文化について話し合うのはとても面白い。
とてもとても面白い。
ワタシは多くの学生たちの出身国を訪れたことがあるので、旅の経験も活かせている。
初めての授業で自己紹介をしたとき、質問をされた。
学生「先生ハドウシテ先生ニナリマシタカ?」 ←片言
ゆ「皆さんと日本語でたくさん話したいですから」 ←初級レベルの語彙に合わせる
学生「先生ハドウシテ外国へ旅行ニイキマシタカ?」
ゆ「旅が好きだからです。」 にっこり
完
あとがき
第一章【世界一周編】に続き、第二章【日本語教師への道編】をご愛読いただきありがとうございました。
約2年に渡り、書き続けてきたブログですが今回で一応最後とさせていただきます。完全に自己満足なブログだったので嫌な思いをされた方はすみませんでした(*´Д`)そして最後の方は中途半端になってしまったり、駆け足&ネタ少なめであまり面白くなくてすみません。というのも、すでに学校が始まっており、ブログを書く暇が無くなってしまいました( ;∀;)
毎日教案作成や、テストづくり、宿題採点など、色々新しいことにチャレンジしており、ようやく本当に自分がやりたいことを見つけ、お陰様で毎日充実した日々を過ごしております。今までは散々ふらふらしてきたのでこれからは死ぬ気で働かなきゃなと思っている今日この頃です。
学校では毎日生徒たちや同僚から「センセイ」と呼ばれ、気恥ずかしいやらくすぐったい気持ちと一緒に、責任感も感じている日々です。GTY目指して頑張っています。(あ、ここはツッコまなくていいです)
今後はもしかしたら【第三章】として、日本語教師の日常をブログに書いていくかもしれませんが、その際は完全別ブログでひっそりと書こうと思っておりますので悪しからず( *´艸`)
まぁ、ワタシのブログなんぞをこれからもどうしても読みたいとおっしゃって下さる方がいらっしゃいましたらご連絡ください。
さて、長くなってしまいましたが、ここまで長期にわたりブログを書き続けることができたのは間違いなく読んでくださっている皆さまのおかげです。ちょっとした「イイネ」にも随分勇気づけられました。今後は直接会って、たくさんお話ししましょう。
これでわたしのブログは終わりです。長い間本当にありがとうございました。
最後だからいっちょ押してやっか!と思った方はぽちっとワンクリックお願いします。

















