本日は久しぶりに『ブライダルリングを買うということ』シリーズです。
今回のカップルはすでにご結婚されていますが、指輪はまだ、というカップルでした。
実は母の知り合いの方の息子夫婦さんのお話です。
このお二人とお会いすることになったのは、今年の6月の初め頃でした。
母の知り合いである義理のお母様が籍だけいれた息子さんに
「指輪くらい買ってあげなさいよ」
とおっしゃったとか・・・。
ご夫婦にお会いしてみると、お嫁さんはシンプルな服装をお好みで、化粧もあまりなさらないタイプ。
ジュエリーもあまりお持ちでないようです。
飾り気のない感じが彼女の透明感のある美しいお顔立ちを引き立てていて、私は彼女に好感を持ちました。
恥ずかしそうにしているところもまた初々しくて、お好みの結婚指輪が見つかればいいな、と思いました。
旦那さまの方も照れ屋さんのような感じで、なかなか指輪のことを言い出せなかったのかしら・・・という印象です。
ともかくお似合いのお二人で、本当に幸せそうです。
いろいろと指にはめられて、二人でご相談なさって『優美和がたり』から『月兎(つきうさぎ)』を選ばれました。
ありがたいことです。
結婚指輪は無事お二人の手元へ渡り、半月程過ぎた頃、再び義理のお母様からご連絡をいただきました。
実はお母様は、ご自身の祖母から譲り受けたダイヤモンドの指輪を現代風の枠にリフォームしてお嫁さんに差し上げたいとのことでした。
なんて素晴らしいご提案でしょうか。
欧米ではダイヤモンドを受け継いでいくのは結構当たり前なのですが、日本ではまだあまりそういった習慣は定着していません。
物を大切にして、血を継いでいく人たちに遺す。
永遠不滅のダイヤモンドが家族の歴史を刻んでいくのです。
私はダイヤモンドとはそうあるべきだと思っているので、このご家族は心豊かで、愛情あふれる人たちだと感動しました。
ご依頼のリングを預かると、かなり使いこまれていたので、刻印なども消えてしまっていました。
しかし石をはずしてみると、なんと1カラット。
立派なダイヤモンドです。
あとは彼女のお好みに合うようにリフォーム提案をするのが私の役目です。
実はもうデザインを決めて作りこみに入っています。
今月の中旬には出来上がりますので、またご紹介いたします。
それにしてもいい話を聞かせていただいたな、とつくづく思います。
想いの込められたダイヤモンドなんて素晴らしいではありませんか。