美しい涙。

今日、私は美しい涙をたくさん見ました。

共に過ごした仲間を惜しんで、さようならと言いながら、涙をそっと流す姿は本当に美しかった。

私はそんな美しい涙を見ても泣くことが出来なくて、そんな自分が可哀想になりました。

私はいつの日か涙を流すことが出来なくなりました。

捨てられるのが嫌で嫌で泣き崩れた事もあったのに、私は一滴も涙を人の前で流せなくなりました。

どんなに大きな声で叫んでも、どんなに激しく怒っても、一滴の涙の前に誰も何も言えない。

涙は液体で、無限の形になるから。

涙の色より美しい色はないから。

涙はどんな宝石よりも美しく、そんな涙を流せない自分に悲しくなりました。

いつか、もう一度会う日には喜びの涙を一緒に流したい。


湯浅ちひろ