道案内をお願いすることを想像してください。
目的地にスムーズにたどり着く案内と、
聞いている中で「?」「?」となって
行きたいところに行けない案内をする人がいます。
あなたはどちらの案内をする人ですか?
自覚がないですか?笑
ところであなたが道案内をお願いされ
分かりやすい説明をしたにもかかわらず、
その相手の方が
目的地に行けないこともあります。
あなたは、
漏れなく
正確に
説明をし、地図にして渡しました。
しかし相手は、一直線に目的地に着くことはできませんでした。
地図は、
実際の道順をありのままに表すことはできません。
ある場所を地図にするときは、
建物を省略したり
カーブを直線で表したり
別のものを同じ記号で表したりしています。
同じ場所を表すにも
さまざまな省略・歪曲・一般化することで、
さまざまな地図を作ることができます。
役に立つ地図とは、
適切に省略・歪曲・一般化された地図です。
そうした地図を頼りにすると
目的地に行くことができます。
ところが、同じ場所を表した地図であっても
ある地図を頼りにすると
目的地に行けないこともあります。
ここから、コミュニケーションのお話しになります。
道案内と、人の経験は
同じように例えられることがあります。
私たちが何かを経験するとき、
現実をありのままに体験するのではなく、自然と
省略・歪曲・一般化をおこなっています。
いわば、現実を心の中の地図に変換しています。
人が経験の中で困難に当たるとき
問題は現実にあるのではなく、
“役に立たない心の地図” にある
と考えることができます。
私たちが経験していることは、
現実そのものではありません。
現実を変えなくても、
心の中の地図を変えて
物事を受け止めることができる、
という考え方があります。
また
同じ出来事についてさまざまな地図を書くことができる、ということは、
同じ出来事であっても
人によって、心の中の地図は違うということでもあります。
どの心の中の地図が正しいというわけではなく
相手とのコミュニケーションをより良くするために
相手の“心の中の地図” を“尊重すること” が大切です。
道案内の地図だけは、
誰でも共通して読み取れるものを
渡してあげたいですね。



