思い起こせば、吐き気で
食事が受け付けなくなった7月。
気力も体力もなくなって
どうしようもなくなったころ
義母が亡くなった。
斎場に泊まり込んで
いろんな決め事をして
お通夜・お葬式
三日供養・初七日
気合を入れても
動かない心と身体。
ほんとにきつかった
気持ちもつらかった
８月の末に
四十九日を済ませたあとは
もう逃げ出したくなるほど
口を開けば弱音ばかり。
四十九日の次の週には
甥っ子の結婚式が控えてて
食べられないのに
横になっていたいのに
どうしろってんだ
怒りなんだか
訳わからん感情で
ぐちゃぐちゃになったけど
これも本家の嫁のオツトメかと
腹をくくって出席した。
義兄があたしをみつけて
来られたんやね。ありがと
って。
食べられないあたしを
まわりのみんなも気遣ってくれて
席を空けなくてよかった
と
心からそう思った。
それが終わると
遠方に住む叔母と
その息子夫婦がお泊りに。
それに伴って
親戚縁者が集まってくる。
普段はしない掃除に明け暮れ
ぐったり疲れたあとだったから
これにはさすがに
家ではおもてなしできないと
心友夫婦が営む
中華料理屋さんを貸し切って
一族を集めて
大宴会を催したわけさ。
大人17人
子供10人
ホールをひとりで賄う
女将を手伝って
お料理や飲み物運んだり
それはそれで楽しかったんだ
身体を動かしてる間は
吐き気もないし
ただ浮腫んだ足で
アツアツのお料理を
誰かの頭の上に
ぶちまけやしないかと
少しヒヤヒヤしたけども
裏でも大将が
気を遣ってくれて
中華粥と杏仁豆腐を
作ってくれたよ
バリうま
みんなも楽しんでくれたようで
ちょっと疲れが吹っ飛んだかな。
快く貸し切りで
場所を提供してくれたあなた。
あたしにまで美味しいお料理を
いっぱい作ってくれたご主人。
ほんに…ほんにありがとう
次の日は
叔母の同級生が家に集まって
プチ同窓会。
お茶とお茶菓子しか
用意できなかったけど
半世紀ぶりの再会に
なつかしい話で
盛り上がっていたみたい。
みなさんもお気づきかと思うけど
ほら、あたし
ここでこんなに猛毒吐いてるけど
いい嫁ぶるのは得意中の得意。
中国伝統芸能
変面のごとく
となりでオット殿が
いつも苦笑してるww
これもこのしがらみだらけの田舎家で
培った自分を守る術。
みんなからの感謝の言葉を
一身に浴びて
がんばった甲斐があったな…と。
怒涛のような2泊3日が過ぎて
残ったのは
こんな残骸のあたし
嗚呼…
ひとりになりたい
今回、同行できなかった
鬼ババ
が
そんな楽しかった話を聞きつけて
「あたいは11月に帰るから」
知るかっ
思わず
調子乗んな
と
心の声がダダ洩れしそうに。
アンタがむかし
あたしに浴びせた暴言の数々を
ちゃーんと覚えてるんだから
とはいえ
変面遊花
またがんばるんだろな…
とりあえずの
嫁業務完了です。