冷たい空気が喉をかすめて
僕は世界にむせ返す
口から出た白い雲が一面の光の粒を覆い隠す
沈黙と更なる闇が広がる中
僕は確かな温もりを感じた。
そっと僕の中に納めると
一定のの心地よいリズム
いつもより二倍になったリズム
僕の作った雲は
やがて風が奪い去り
再び光の粒の姿を写し出す
淡い光を跳ね返した
小さな滴
一つ拾うと
そこにも温もりがあって
ただ今はそれを
愛しく感じて
冷たい空気を目一杯吸い込んで
暖めた空気を送り届けた
ありきたりな
簡単なことば
安売りしてる
どこにでもあるような
そんな言葉を並べて
ただ満足している。
そんな僕のじこまんを
君は好きだといってくれた
だから僕は
ただのじこまんだけど
かきつづけていく。
同じような単語ばかりで
進展なんてないけど
だけども僕は
脳にある数少ない語数で
僕の気持ちを表す。
君に伝われと
少しでも伝わりますようにと
一つ一つ
僕なりに絞り出して
そしてまたひとつ
新しい僕の脳内が完成する
うっすらと
君のほほの色を写した
小さな春の雪
君の色を見つけ
そうして君を見失った
君にはどう写るのかな
流れたきみの
髪、涙、年月、月日
その一つ一つが
空に輝いて
真っ暗な世界に
ぼんやりと明かりをともす