
途中で食べたこれ、メッチャウマ!!
で、
タクシーでの移動になったのですが、
僕は性格上、また見た目が変だから?
話しかけたり話しかけられたりします。
なので、タクシーに乗車すると高い確率で
タクシーのおじさんと仲良くなるのです。
下手するとタクシーのおじさんの家族構成、人生の馴れ初め、今の悩みまで話しちゃうほど即効で打ち解けてしまう能力があります。
今日もすぐに仲良くなったのですが、
タクシーのおじさんがナビの話をしはじめてから会話が全くと言っていい程に
噛み合わなくなりました。
原因はこの言葉なのです。
おっちゃん「ヨンガビヨンガビ!」
僕「?」
おっちゃん「ハチガビハチガビ!!」
僕「?」
おっちゃん「スゴイヨー」
僕「デスヨネー」
意味不明
混乱
僕は笑顔で話し続けるおっちゃんに
意味不明なまま応え続けるのに罪悪感を覚えたので返答しつつ、必死に解読をしようと考えました。
おっちゃんの会話を思い出す。
おっちゃん「最近ノ!ナビ!スゴイヨー!ヨンガビ!コレナラ無敵ダヨー!ナンデモハイルヨー!」
おっちゃん「ハチガビならもっとスゴイヨー!」
僕は悩み続けたが答えは出ないまま
愛想笑いを繰り返した。
車内は僕の偽善に満ちていたのです。
止まらない冷や汗に、止まることを知らないおっちゃんのトーク。
ヨンガビハチガビの話題は盛り上がり続けた。
そして、数分後おっちゃんはナビから
小さなメモリーカードを取り出した。
おっちゃん「コレネ!コレ!ヨンガビ!」
おっちゃん「オニイチャン、モッテル?」
と自慢気に見せつけてきたのです。
ハッ!?
まさか!?
僕は気づきました。
ヨンガビハチガビとは
4GBと8GBのことなのだと…。
新時代の幕開けと言わんばかりに
SDカードの事を熱く語り、ヨンガビハチガビの話はヒートアップしました。
もし、おっちゃんに今
テラバイトの話をしたらどうなるのだろうか?
むしろTBを何と読むのだろうか…?
タビ?
僕は目的地につく前に伝えなければ…
ヨンガビハチガビは間違っていると
いつかどこかで、このおっちゃんが恥ずかしがい思いをしてしまう…。
僕はおっちゃんの話を振り切り
急いで伝えた。
僕「おっちゃん!!そ、それヨンガビハチガビじゃないんだ」
僕「ヨンギガ、ハチギガって読むんだ!!!!!!
」
車内は静寂に包まれた。
おっちゃんは静かに口を開く。
「ヨンギバ?」

ギバちゃうーー!!!!
僕は更に間違った知識を与えてタクシーを降りたのでした。
---Fin