「ゆうは、どこかの会社に入って、ちょっとイイ男を捕まえて、結婚しようという考えはあるの?」
そう尋ねる母に、私は首を横に振った。
「そうでしょ。だったら私は上(博士課程)に進んだ方がいいと思う。女がひとりで生きていくには、教育という職業は男女関係なく長く働けていいと思う。今の時代でも、まだまだ男社会なんだよ。」
きっとこの言葉が決定打になるような気がしている。
早く稼げるようになって、
ひとり暮らしをして、
自立した生活をしたい。
もうこれ以上親には迷惑を掛けられない。
休日もあってないような研究室から抜け出して、
もっと余裕のある生活がしたい。
旅行にだって行きたいし、
友達ともっと遊びたい。
そう思って、
そんな目先のことばかりを追って、
私は就活をしていたのかもしれないと思った。
それだって十分働く動機にはなるけれど。
絶対研究者に向いているから就職したらもったいないと
外部の先生から言われても、そんなことはないとずっと思ってた。
約1年前、今の研究がスタートした時期から
博士課程に進め的なことをにおわされ始め、
それがずっと続いていても、頑なに濁し続けてた。
ことあるごとに博士課程をにおわす先生たちにストレスさえ感じていた。
だけど、
今の研究の重要性と、それに関わることができている貴重さと、
これが研究者としてはまたとないチャンスであることくらいわかってる。
共同研究している先生が私のことを気にいってくれて、
この研究になくてはならない存在だといって
とても評価してくれているのもわかってる。
違う研究室の先生が私のことを評価してくれていることも知ってる。
大学の先生になる気は、上に行く気は、全然ないの?
って思わぬ先生から聞かれることもあった。
私は、
なんで先生たちがそういうのか本当に理解できていないし、
研究者としての自分に全然自信がない。
この研究といえば○○大学の○○と言われるような研究者になればいい、
と言われても全然魅力に感じなかった。
世界を見ろっていわれても、正直なんで私がって思ってる。
知らないことを知ることは本当にワクワクして楽しいけれど、
人の知らないことをいち早く発表することに興味はないと思ってる。
そう思っているのに、頑なに拒んでいたのに、
私が想像しているよりももっとずっと、
先生たちは私を気にいっていて、期待もしてくれているらしい。
母は、先生たちがまだ私を切り捨てていなかったことに驚いたし、
他人からそんなに期待されて必要とされることなんて、
人生のうちに何度もあることじゃないと言った。
他人の望んだ選択をすることが正しいときが人生にはあると言った。
そしてこれは贅沢な悩みだと。
でも、私の好きなようにしなさいと言った。
父は、あと3年くらいがんばると言ってくれた。
そこまで言ってもらえて、でも私は頑張れるのかな…?
とある先生は、研究者になることや大学で教育することに絶対に向いていると言った。
稼ぎたいなら、今中途半端に就職するよりも博士課程を出てからの方が稼げると言った。
母は、私のやりたいことは大学や公務員でしかできないと言った。
私には見えないものが先生や母には見えているのかな…?
院の研究室を選ぶとき、
今の研究室は大学内でも大変なところだと言われていたけど、
2年間だから、荒波に揉まれるつもりで頑張ろうと思った。
だけど思った以上にこの研究室は大変で、
絶対に2年で修了して外の世界に行こうと思ってた。
なのになんでこんなに私は悩んでいるのかな?
研究室にいるのは辛い、辛い、辛い…
でも逃げ出せない。
逃げ出したくない。
わからない。
どうしたらいいんだろ。
答えは出てる?
出てるような気がする。
少なくともだいぶ傾いてる。
どうしよう…
書いてるうちにますますわけが分からなくなってきてしまった…
禿げそう。
吐きそう。
とりあえず、今書くのはやめよう。
ていうか冒頭の母の言葉…
色んなことが見透かされてる気がする…