中川さんが思い止まって
拉致は決行されなかったと聞いて
私は自分の恨みを晴らせる機会を失った
こう感じたので 私の恨みは相当なもの

霊感が強い人間が
誰かを恨むと 対価はあれど目的は果たされる 私の場合の対価は 家との別離
父親と再会する事なく死なれた事

叔母とあの女
そしてウチの崩壊 それを見たかったと
今でも思う

私は7歳の時に目を手術され失敗
二重だっただけで 右が三重やったから
合わせようとした結果 それから17歳まで
思春期も含め10年間 化け物と言われてきた 叔母にはブスだと罵られ 名前まで返せと
言われ続けて 、17歳の時に手術した理由は
就職する前に 育てる間にかかった金を
返すため 、就職するから手術するんなら
もっと早くに出来たんよね 本来は

左を二重に戻しただけでコレ
40過ぎてもこの顔のまま 叔母が私を憎むのは
私が女になってくのが許せんかったから
叔母は私に あんたより妹が可愛い
こう言ってのけた 、私も自分の母親だけが大事
母親の姉だろうが 私にすれば他人 
母の妹である伯母は 、伯母だと思える人

中川さんは世間知らずの
お坊ちゃま そのまま医者になったから
恨み 憎しみ その感情を知らなさすぎた
私が1人で生きてたって 上祐さんなら気付く
辛い家庭環境から逃げたくて 、と中川さんは
勘違いして思うやろけどね

そんな話じゃない
辛い家庭環境はどうでもいい
叔母に対する恨み オヤジを寝とったあの女
この2人への恨みだけを持ち続けてた

叔母にすれば
私がゲルニカ事件の女子生徒で
全国の親世代に同情され そんな親世代を
震え上がらせた張本人が私

それこそ許せないこと
詳しい事を知らんから マスコミの存在も
議員たちの存在も知らない

ただ私がマスコミに隠される
連日の報道から私の存在が消される
私を責める材料が消えてく それはそれは
面白くなかったと思うよ

私がオウムに出家しようと
承諾書に判子を押してさようなら
私が93年に拉致されようが
捜索願も出す事なく 私は家出した 
これで済ませるような 家庭環境

だから麻原も私に偉そうに言えんのよ
名前を返せ とか 17歳まで手術されんかった
母親に脇腹を蹴られて息が止まった

そんな経験を麻原はしてない
コンプレックスの塊の麻原に何を言われても
あんた甘いんよ と言えるのが私
盲学校に入れられて 捨てられたと感じたとか
中川智正が医者だから 顔が身体が 、etc.....
本当の生き地獄を生きてないから そうなんよ

麻原がどんな宗教家か知らん
チベットもインドも 私にすれば関係ない話
私は恨みを晴らしたいだけ 
その為なら中川智正と結婚もする

恨みを晴らした結果
自分で責任を取る それは中川さんと離婚せず
最後まで賠償を続ける それが責任取る事だとしても
私は自分の責任から逃げない

叔母が壊れ あの女が捨てられ
オヤジが帰ってくる そうなれば母親だって
叔母と別れて 私の母親に戻れる

私が47歳で死ぬとしても
オヤジは金持ちの長男 死ぬまで生活に困らない
私の子供は20代で親2人を失くす事になる

それでも川原の名前が守ってくれる
長男は自分の夢を叶える 次男は中川さんの夢
それを叶える為に医者になる

母親より父親のほうが
私に理解があると思うよ 、小学校 中学校
私に起きた出来事 それで私を守った家族はいない
自分が知る溺愛した娘の目は 三重と二重でも
眼瞼下垂 という病名がつくモノじゃない

私が叔母とあの女への恨みから
オウムに行ったと知れば 私の父親は戻ってくる

91年で自分から出家しようが
93年で拉致されようが 結果は同じ
中川智正と結婚して男の子が2人
中川さんには恋人がいて その人は結婚を知らない
私も恋人の存在は知らないけど逮捕後に知る

愛情から結婚したんじゃないから
恋人が先に出家して 責任云々の話をされても
恋人の弁護士費用を出すのは中川家

麻原は巧みに使い分けが出来るから
国家を真似て色んな部署分けした時も
私は上祐さんの唯一の部下 オウムの看板
全員集合した場所でも 私は仕事があるなら
出なくて良い立場 挨拶時だけ居て後は出てく

そんな時に パールヴァティーは金を運んでくれる 皆の生活を見てくれる
医者 看護婦は履いて捨てる程いるが パールヴァティーは唯一無二
中川さんと一緒に並ぶ 恋人が居るのに匂わせて
私を忘れられないようにする

見た目から私は恋人と違いすぎる
あちらは清純そのもの 顔の作りは関係ない

中川さんは苦しむと思うよ
私は自分の恨みだけで動きよる
麻原と利害が一致したからこそ看板をする
私が中川さんの苦しみの答えを与えた時から
自分の理解者と思えば 感情も変わってくる

でも私は中川智正に愛情は全くない
91年に行っていれば 三男は井上さんの息子
93年に拉致されて行けば2人しか産まないから
どちらも中川さんの息子やけどね

流石の上祐さんも
乱れすぎてる … と言うぐらい
拉致されても井上さんと私は仲良くなる
中川さんは恋人に会って 犯罪の手伝いをさせるから
そう持っていく役割がある

上祐さんはストイック
ウッパラさんは奔放な人
麻原もこんな関係に口は出さない
三番目が井上さんの子供だと知るのは
上祐さんだけなので 私のせいで苦労する人

中川さんも三番目も
自分の息子として愛情は変わらず
その理由は 私に情が出たから 
苦しんできた話に 私は答えを出してやる

その結果がどうなろうと
理解者を見つけた時の感情が勝ってしまう
私を取り戻そうと 先生を初め沢山の人間が来る
マスコミも連日 私の話を流す それでも私は
恨みを晴らす為にオウムに居るんやから
先生が何を言おうが響いてない

生まれて初めて付き合ったのが恋人
その人しか知らんかったのに 13歳下の私
その子が霊感が強いのも自分と同じ
干支が一回りすると考え方も違うやんか

私は自分で力をコントロールしてきた
死にかけ波乱万丈の人生を生きた結果
それだけで中川さんは気持ちが出てくる

自分の子供を麻原に人質に取られる
嫁の私は結婚を 復讐の道具 と言って
中川智正を人間的に好きでも 男として好きとか
思ってなく子供達の父親

拉致されての話の方が悲惨
2年しかないのに 91年の時からより
凝縮されてる分 悲惨さも上

中川さんにとってもそう
91年の10月からだと自分の感情に
気付く前に逮捕される

外では中川さんのお母さん
私のオヤジと先生が顔を合わせて
協力して奪還しようとする

その2人の子供達が結婚して
孫が産まれたのを知るのは 私の親2人の
再婚で戸籍を見れば 私は中川智正と結婚して
戸籍から抜けてる

孫の存在はその時1人やから
2人目妊娠してる事も知らない 腹が出てきたら
仕事をラジオ 収録に切り替えるからバレない

94年生まれ 95年生まれ 2人の男の子

91年の場合
排卵日を調べたり出来たけど
93年の場合は調べる暇がない
だから自然妊娠になるんやけど
それも中川さんにすれば辛い事になるんよ

私そっくりの長男を
麻原に抱っこされて 少し力を込めて息子が泣く
そこから麻原への帰依が消えてく

帰依が消えたって
家族を守る為に犯罪に手を染める
恋人の訴えを聞いても 結婚した事実がある
その相手は自分の理解者 責任はどちらにもある

私は自分の親の姿を見ても
恨みを晴らす為に居るんだから
それを見て笑うだけ

オヤジが欲しかった息子
孫だけど男の子を産んだ私がいて
あの女は私に負ける 、こんな楽しい事ないよね

4年より2年の方が更に辛い

辛いのは中川智正だけで
私は2年分の恨みを募らせているんやから
迷わず麻原の提案に乗る

私は選ばんかった人生
中川智正が隠してくれての人生
どちらでも 愛情がなくても子供は作れる この言葉を言っとるんやからね

私は自分の子供が欲しかったんよ
私だけの子供 父親は関係ない

私はそれを知った時
中川さんに言ったんよ 何で拉致せんかったんよ 、復讐が出来たのに ! って
恨みも憎しみも持ったまま 私は生きとるのに
母親の為に家を捨てて オヤジは65歳で死んだ

オウム真理教に行く事を自分で拒否した
91年の話は理解出来る

93年の拉致を思い止まった話は
納得出来んかったんよ

今の私の立場と話は別
家族を取り戻せた 、と思ったら
責めるのは当然じゃない ?

ペーパードライバーのくせに
福岡の街を運転して 私の高校まで来たのに
高3になった私の顔も目視しとるのによ ?

誰にも語らずの自分の体験やろけど
私にすればそんな話は簡単に済む

私がどんな気持ちで
27歳になる年の2月に家を出たのか
どんな気持ちで子供を手放したのか
それを中川さんに言ったんよね

いまの人生が私の本来の人生 、と言う

そんなもんじゃないやろ ? 恨みって

された事は忘れない
叔母に対してあの女に対して
恨みは消えてない

子供を手放す事なく育てられた
中川智正と結婚したままの人生でも
家族に戻れる オヤジに子供を託せる

医学部のお金も難なく出せる人
東京でも広島でも家を用意してくれる
私の父親はそんな人やった

いくつになっても私は可愛い娘
責任を果たす私を見て反対しない

中川さんは悪くないんよ
私を巻き込まんように嘘をついてくれて
麻原に殺される理由になるのにさ

それは分かっとるけど 
走り書きが出来る力があるんなら
私の人生も分かってたのに 拉致せんかったこと
それが復讐出来る道やったのに

それがムカついて仕方がない

そうなってたら
親は2人して今でも生きてる
私は47歳で死んでしまうけど
母親も何不自由なく暮らしていける

子供達も大人になっとるんやから
長男は自分の夢を叶えて活きる
時間は中川さんの意志を継いで医者になる
あれだけ帰りたがった岡山で医者として生きる

最期まで親子で居られるほうがいい
死刑執行は次男が医学部に入ってからの話

結局 中川さんは逃げたんよ
父親になる道から 私の人生を知ったのに
恨みに気付かない時点で世間知らず

そうなった先が分かるのは
中川さんの視た記憶もあるけど
私の中にも流れてくるんよ